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注目のニュービジネス
体験サービスのカタログギフト
「リコレクションズ」のカタログは、5,000円、1万円、2万円(いずれも税別)の3種類。1万円の商品がもっともよく出るという お中元・お歳暮、お誕生日、クリスマスに、冠婚葬祭など1年中贈り物をしたりされたり。最近は、贈られた人が商品を選べるカタログギフトが人気を集めているが、新たに、"体験サービス"に限定したカタログギフトが登場した。

目次

エステから舞妓体験まで、さまざまな体験サービスを提供

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"体験型カタログギフト"とは、カタログを贈られた人が、エステや生け花教室など、カタログに掲載されたサービスの項目から1つを選んで利用するというもの。費用はあらかじめカタログの購入者が支払っているため、贈られた人は無料でサービスを利用でき、サービスを提供した店には、カタログの発行業者から費用が支払われる。

この体験型ギフトの先駆者的企業が大阪市のベンチャー企業「カルクリエーション」だ。同社は、2006年9月に体験型ギフト「リコレクションズ」のサービスを開始し、現在では、関西と首都圏でサービスを展開している。

カルクリエーションの体験型ギフトの価格は、5,000円、1万円、2万円(いずれも税別)の3タイプで、カバーするのは「美容」、「文化」、「アクティブ」の3分野。

「美容」はエステやリフレクソロジーなど"美しくなること"を提供するサービスを、「文化」は生け花や紅茶教室などのカルチャースクールを、「アクティブ」はスポーツジムなど、身体を動かす活動をそれぞれ取り揃えている。関西版のカタログには、京都で舞妓の衣装と化粧で写真撮影をする「舞妓体験」を盛り込むなど、地域ならではのサービスのラインナップにも力を入れている。

掲載企業を絞ることで広告効果を高める

現在の提供しているサービスの種類は約30。1つのサービスにつき、紹介する店は1社(店)に限定している。「利用者が選ぶ際に迷わないように」(鍛冶良紀社長)との配慮からだが、広告効果を高める狙いもある。

カタログは、フリーペーパーのように広範囲な消費者にはアプローチできないが、掲載企業を1サービス1社に絞ることで、利用率は高まるという。実際、「広告効果を考え、フリーペーパーから当社のカタログに切り替えたお客さんもいる」(鍛冶社長)。

カタログの掲載料は1件につき10万円。契約期間は1年間だが、「とくに問題がなければ自動更新で、更新料などはかからない」(鍛冶社長)という。

ただし、ギフトとして利用されるだけに掲載するサービスの質は重視し、掲載する企業や店は、「事前に当社のシークレットショッパー(覆面の調査員)が利用し、当社の評価基準に基づいてサービスを審査し、100点満点中70点以上の評価を得たところだけに限定している」(鍛冶社長)。

法人需要が8割、広域展開で新たな需要を開拓

このカタログの購入者は、現在のところ、2割が個人、8割が法人と、法人需要が圧倒的に多く、最終的なサービスの利用者は、20歳代から40歳代の女性が中心となっている。

個人では、母の日やクリスマスなどのプレゼントやパーティの景品として利用され、法人では、重要な顧客向けのギフトや社員の福利厚生などに利用されているそうで、もっとも需要があるのが1万円の商品で、平均客単価は1万2,000円だという。

個人向けのギフトと言えば、結婚式の需要が大きいが、「体験ギフトは地域限定サービスなので、参列者の居住地が広範囲に及ぶ結婚式は、需要が限られている」(鍛冶社長)そうだ。

同社は、今後1年以内に東海と九州地区でのサービスの展開も計画している。体験ギフトを提供する企業は同社以外にもあるが、その多くは地域限定サービスだ。鍛冶社長は「幅広いエリアをカバーすることで、キャンペーンの景品など、法人需要を開拓するとともに、ブライダルなどの需要も取り込めるようになる」とみている。

初年度で黒字化を達成、当面はブランドの確立へ

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カルクリエーションは、05年11月設立のベンチャー企業だ。
同社が体験ギフトの事業を企画したのは、06年4月。鍛冶社長が学生時代、短期留学したイギリスで体験ギフトのサービスを知り、「モノ余りの日本でも、思い出に残る体験のプレゼントに対する需要はあるのではないか」と、事業化を決めた。

事業開始にあたっては、ベンチャーキャピタル2社からの出資を得た。ベンチャーキャピタルは「資金だけでなく、経営の指導をしてくれるところ、また、人間的な相性も考えて選んだ」(鍛冶社長)という。

体験ギフト事業は、事業開始からまだ1年程度だが、初期投資もサイト構築費用やパッケージのデザイン料程度だったこともあり、すでに黒字化を達成している。今後は、サービスの提供エリアを広げ知名度を高めるとともに、提供サービスのラインナップを充実させることで、ブランド力を高めていきたいと考えている。

広告収入を上げるためにも、1年目はユーザーの開拓に力を入れ、ある程度めどが立ったところでベンチャーキャピタルからの資金調達を目指す。

●会社概要

社名 株式会社カルクリエーション
代表者 鍛冶良紀
資本金 3,000万円
売上高 4,000万円(07年9月期)
従業員数 5名
所在地 大阪府大阪市北区南扇町6-28 メビック扇町5F
電話 06-6367-1017
URL http://www.recollections.jp/(リコレクションズ)


掲載日:2008年1月15日

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