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起業ノウハウ
キャリアアップのための助成金活用(1)
当社では今期、過去最高益を記録するなど、好調な業績が続いています。しかし、人材面に関しては、優秀な人材が集まらず苦労している状態です。そこで労働者への処遇改善を通して人材の定着化をはかり、かつ彼らのキャリアアップへの貢献もできればと考えています。この様な取り組みに対する支援制度などがあれば、ご紹介ください。
「キャリアアップ助成金(処遇改善コース)」をご紹介します。
女性

解説者

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行なっている。

目次

解説

キャリアアップ助成金(処遇改善コース)は、有期契約労働者等(※1)の基本給の賃金テーブル(※2)を改定し、雇用する有期契約労働者等の賃金を3%以上増額させた事業主を助成するものです。

※1:有期契約労働者等とは、以下の労働者を指します。

  • 有期契約労働者:期間の定めのある労働契約を締結する労働者(短時間労働者および派遣労働者のうち、期間の定めのある労働契約を締結する労働者を含む)
  • 無期雇用労働者:期間の定めのない労働契約を締結する労働者(正規雇用労働者を除く)

※2:賃金テーブルとは、基本給の金額を算出する際の基礎単価(時給、日給または月給)を整理した一覧表(すべての労働者に実際に支給されるもの)を指します。

【受給できる事業主】

本助成金を受給できる事業主のおもな条件は、以下のとおりです。

  • 雇用保険適用事業所の事業主
  • 有期契約労働者等を雇用する事業主
  • 雇用する有期契約労働者等の処遇改善前の賃金テーブルが作成されており、その賃金テーブルを3カ月以上運用している事業主
  • 労働協約または就業規則において、賃金テーブルの適用基準が明確に定められており、かつ、その適切な運用が担保されている事業主
    (具体的には、事業主の恣意的運用により、または合理的理由なく、安易に降格・降給することが可能な仕組みでないことが規定され、適切に運用されていること)
  • 上記の賃金テーブルを3%以上増額改定し、雇用するすべての有期契約労働者等に適用している事業主
  • 上記の増額改定した賃金テーブルの適用後、6カ月以上経過している事業主

※職務評価を経て処遇改善を行なう場合は、職務評価を、雇用するすべての有期契約労働者等を対象に実施していること。なお、ここでいう職務評価とは、職務の大きさ(業務内容・責任の程度)を相対的に比較し、その職務に従事する労働者の待遇が職務の大きさに応じたものとなっているかの現状を把握することをいいます。
(参考)「職務分析・職務評価実施マニュアル」(出典:厚生労働省、PDF/7MB)

【受給できる額】

受給できる額は以下のとおりです。

  • 中小企業の場合:対象労働者1人あたり1万円(大企業の場合:0.75万円)

ただし、1年度1事業所あたり100人を限度とします。

※職務評価を経て処遇改善を行なう場合は、上記の金額に加え、中小企業の場合1事業所あたり10万円(大企業の場合:7.5万円)が上乗せされます。

【受給のための手続き】

受給に際しては、基本的に以下のステップで手続きを行なう必要があります。

Step1.計画書の作成と提出
労働組合等の意見を聴いて「キャリアアップ計画書」を作成し、原則、計画開始日の前日から起算して1カ月前までに事業所を管轄する労働局長に提出します。

Step2.計画の実施
キャリアアップ計画書に基づき、処遇改善を実施します。

Step3.支給申請
計画が完了したら、事業所を管轄する労働局長に必要書類を添えて支給申請します。

Step4.審査および助成金の受給
労働局の審査を経て、適正と判断されますと、助成金が支給されます。

【よくある質問】

Q.支給申請の際には、どのような書類が必要ですか?
A.支給申請する際には、「支給申請書」「支給要件確認申立書」に加え、次の1に掲げる添付書類の原本または写しが必要です。また、職務評価を経て処遇改善を行なった場合は、次の2に定める添付書類も必要となります。

1.添付書類
(1)管轄労働局長の確認を受けたキャリアアップ計画書
(2)当該事業所に雇用されているすべての有期契約労働者等に適用される処遇改善前の賃金テーブル
(3)上記(2)に対する処遇改善後の賃金テーブル
(4)賃金テーブルの運用に係る適用運用条件が規定されていることを確認できる書類(労働協約、就業規則等)
(5)対象労働者の処遇改善前および処遇改善後の労働条件通知書等
(6)対象労働者の賃金台帳等
(7)対象労働者の出勤簿等、出勤状況が確認できる書類
(8)中小企業事業主である場合、中小企業事業主であることを確認できる書類(登記事項証明書、資本額や出資総額を記載した書類、労働者数を確認できる書類等)

2.職務評価実施の場合の添付書類
(1)職務評価を実施したことが分かる書類
(2)職務評価結果を踏まえ賃金テーブルを改訂したことが分かる書類

【問い合わせ先】

本助成金の詳細につきましては、以下の問い合わせ先でご確認下さい。

掲載日:2013年10月10日
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