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起業ノウハウ
高年齢者雇用安定助成金の活用(2)
人材難に悩む当社には、幅広く高年齢者までを戦力とすることが求められます。しかし、高年齢の労働者であることに起因するハードルは高く、様々な対策を講じなければならないと考えています。このような対策に対して支援を受けられる制度があれば、ご紹介下さい。
高年齢者雇用安定助成金の活用/高年齢者活用促進コース」をご紹介します。
女性

解説者

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行なっている。

目次

解説

本助成金(コース)は、高年齢者の活用促進のための雇用環境整備の措置を実施する事業主に対して助成するものです。

【対象となる措置(高年齢者活用促進の措置)】

1.「環境整備計画」の作成

次の(1)~(4)のいずれかの「高年齢者活用促進の措置」を内容とする「環境整備計画」(実施期間が2年以内であるもの)を作成し、独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構に提出し、その認定を受ける必要があります。

(1)新事業分野への進出等による高年齢者の職場や職務の創出
 新事業分野への進出、企業における労働者の年齢構成の高齢化に対応した職場や職務の再設計等により、高年齢者の能力、知識、経験等を活かした新たな職場や職務の創出を行なうこと

(2)機械設備、作業方法または作業環境の導入や改善による既存の職場や職務における高年齢者の就労機会の拡大
 高年齢者の作業を容易にするために必要な機械設備、作業方法、作業環境の導入もしくは改善を行ない、既存の職場や職務における高年齢者の就労機会の拡大を実施すること

(3)高年齢者の就労機会を拡大するための能力開発、能力評価、賃金体系、労働時間等の雇用管理制度の見直しまたは導入
 次のいずれかの措置を実施すること。

  • 高年齢者の意欲および能力に応じた適正な配置および処遇を行なうため、高年齢者の職業能力を評価する仕組みおよびこれを活用した賃金・人事処遇制度の導入や改善を行なうこと
  • 短時間勤務制度、隔日勤務制度等、高年齢者の希望に応じた勤務が可能となる労働時間制度の導入や改善を行なうこと
  • 高年齢者の負担を軽減するために、在宅勤務制度を導入すること
  • 就業意欲の向上、新たな職場や職務において必要となる職業能力の付与、高齢期において安全に就業するための知識の付与等を目的とする高年齢者向けの研修システム、職業能力開発プログラム等の開発、導入や改善を行なうこと
  • 高年齢者が意欲と能力を発揮して働ける職場や職務とするために必要となる知識を付与するための、職場管理者向けの研修システム、職業能力開発プログラム、高年齢者活用マニュアル等の開発、導入や改善を行なうこと
  • 高年齢者の意欲と能力を活かすため、高年齢者向けの専門職制度の導入等、高年齢者に適切な役割を付与する制度の導入や改善を行なうこと
  • 上記に掲げるもののほか、高年齢者の就労機会の拡大のために必要な高年齢者の雇用管理制度の導入や改善を行なうこと

(4)労働協約または就業規則による定年引き上げ、定年の定めの廃止、希望者全員を対象とする継続雇用制度の導入

2.「高年齢者活用促進の措置」の実施

1の「環境整備計画」に基づき、実施期間内に「高年齢者活用促進の措置」を実施することが助成の条件となります。

【対象となる事業主】

対象となる事業主の主な条件は、以下のとおりです。

  • 雇用保険適用事業所の事業主
  • 支給申請日の前日において、当該事業主に1年以上雇用される60歳以上の雇用保険被保険者(短期雇用特例被保険者および日雇労働被保険者を除く。以下同じ)が1人以上いること
  • 「高年齢者活用促進の措置」の実施状況やそれに要した費用の負担状況を明らかにする書類等を整備保管していること
  • 「高年齢者活用促進の措置」の実施に要した経費を支払っていること

【受給できる額】

本助成金(コース)の支給額は、「環境整備計画」の期間内にかかった、次の(1)~(4)の措置の種類ごとの支給対象経費の2分の1(中小企業の場合は3分の2)です。

ただし、支給申請日の前日において当該事業主に1年以上雇用される60歳以上の雇用保険被保険者のうち、支給対象となる「高年齢者活用促進の措置」の対象者数に20万円を乗じた額(その額が500万円を超える場合は500万円)を上限とします。

(1)新事業分野への進出等による高年齢者の職場や職務の創出
 1)詳細な実施内容を定めた計画(以下「実施計画」)の策定に要した次の経費

  • 実施計画策定のための会議の設置および運営費
  • 市場調査費
  • 現況調査分析費
  • 実施計画策定に係る相談経費 等

2)新事業分野への進出等による高年齢者の職場や職務の創出に必要な次の経費

  • 各種許認可等の手続きに要した経費
  • 職務分析、職務再設計、機械設備等の設計・製作・改造・購入・運搬・据付、事業所のレイアウト変更・改修工事、作業手順書の作成等に要した経費
  • 雇用する高年齢者に対し、その者が新たに従事する職場や職務に必要な知識や技能を習得させるための講習や相談に要した経費
  • 事務所、機械設備等の賃借料
  • コンサルタントとの相談に要した経費 等

(2)機械設備、作業方法または作業環境の導入や改善による既存の職場や職務における高年齢者の就労機会の拡大

 既存の職場や職務において高年齢者の活用を促進するために必要な次の経費

  • 既存の作業方法、作業環境の分析、新たな作業方法、作業環境の考案・整備、作業手順書の作成・改善、機械設備等の設計・製作・改造・購入・運搬・据付、事業所のレイアウト変更・改修工事等に要した経費
  • 雇用する高年齢者に対し、新たな機械設備、作業方法または作業環境で就労するために必要な知識や技能を習得させるための講習や相談に要した経費
  • 機械設備等の賃借料
  • コンサルタントとの相談に要した経費 等

(3)高年齢者の就労機会を拡大するための能力開発、能力評価、賃金体系、労働時間等の雇用管理制度の見直しまたは導入

 高年齢者の雇用管理制度の導入等に必要な次の経費

  • 専門家等に対する委託費、コンサルタントとの相談に要した経費
  • 高年齢者の雇用管理制度の導入等のために必要なソフトウェア等の開発・購入、備品の購入・運搬・据付に要した経費
  • 新たな高年齢者の雇用管理制度等の運営に必要なソフトウェア、備品の賃借料 等

(4)労働協約または就業規則による定年引き上げ、定年の定めの廃止、希望者全員を対象とする継続雇用制度の導入

定年引き上げ、定年の定めの廃止、継続雇用制度の導入等に必要な専門家への委託費、コンサルタントとの相談に要した経費等。
 なお、上記の「対象となる措置」に要した経費のある事業主が「70歳以上までの定年引き上げ」「定年の定めの廃止」「65歳以上までの定年引き上げおよび希望者全員を70歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度の導入」のいずれかを実施した場合は、当該措置の実施に100万円の費用を要したものとみなします。

【受給のための手続き】

本助成金を受給するためには、以下のステップを踏む必要があります。

Step1.計画の認定申請
 「環境整備計画」の実施期間の開始日から起算して6カ月前の日から2カ月前の日までに、当該計画を記載した「環境整備計画書」に必要な書類を添えて、管轄の都道府県高齢・障害者雇用支援センターに認定申請をします。計画が認定されると、「環境整備計画認定通知書」が交付されます。

Step2.支給申請
 「環境整備計画」の実施期間の終了日の翌日から起算して2カ月以内に、「高年齢者雇用安定助成金(高年齢者活用促進コース)支給申請書」に必要な書類を添えて、管轄の都道府県高齢・障害者雇用支援センターへ支給申請します。

【よくある質問】

Q.親族に労務関係の専門家が居るのですが、その人への相談に要した費用は支給対象経費として認められますか?
A.本助成金に申請しようとする事業主と、その配偶者、親族、従業員等との間の取引に要した経費は、支給対象経費として認められません。

【問い合わせ先】

本助成金の詳細につきましては、以下の問い合わせ先でご確認下さい。

掲載日:2013年7月23日
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