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起業ノウハウ
雇用調整助成金の活用(2)
当社は従来、通信端末機器の部品となる精密機械を作ってきましたが、近年、取引先メーカーが海外の安価な部品に切り替えるケースが増えてきました。当社としては、当該製品の生産を縮小せざるをえず、一時休業や職人の出向までをも考えなければならない状態に陥ってしまいました。彼ら職人の雇用維持のためにも受けられる支援制度があれば、ご紹介下さい。
「雇用調整助成金/出向」をご紹介します。
女性

解説者

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行なっている。

目次

解説

雇用調整助成金は、経済上の理由(※1)で事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時に出向により労働者の雇用維持を図る際に負担した休業手当や賃金等の一部を助成するものです。

※1:ここで言う「経済上の理由」とは、景気変動および産業構造の変化ならびに地域経済の衰退、競合製品・サービス(輸入を含む)の出現、消費者物価、外国為替その他指標の変動等、経済事情の変化を指します。

【対象となる労働者】

対象となる労働者に関しましては、別レポート「こんなときどうする?/雇用調整助成金の活用(1)」の【対象となる労働者】の項をご参照下さい。

【対象となる事業主】

対象となる事業主に関しましては、別レポート「こんなときどうする?/雇用調整助成金の活用(1)」の【対象となる事業主】の項をご参照下さい。

【対象となる措置】

対象となる措置は、次のすべてに該当する出向です。

  • 出向期間が3カ月以上1年以内であって、終了後に出向元事業所に復帰するものであること
  • 出向先事業所が雇用保険の適用事業所であること
  • 出向元事業主が出向労働者の賃金の一部(全額を除く)を負担していること
  • 出向労働者に出向前に支払っていた賃金とおおむね同額の賃金を支払うものであること
  • 労使間の協定により行なわれるものであり、出向労働者の同意を得たものであること
  • 出向元事業主と出向先事業主との間で締結された契約によるものであること
  • 本助成金の対象となる出向の終了後6カ月以内に当該労働者を再度出向させるものでないこと
  • 出向元事業所において、助成金の対象となる労働者や他の事業主から本助成金等の支給対象となる出向労働者を受け入れていないこと
  • 出向先事業所において、出向者の受入れに際し、自社の労働者について本助成金等の対象となる出向を行なっていないこと
  • 出向先事業主が、当該出向労働者の出向開始日の前日から起算して6カ月前の日から1年経過日までの間に、当該出向者の受入れに際し、その雇用する被保険者を事業主都合により離職させていないこと

【受給できる額】

受給できる額は、以下のとおりです。

  • 出向を実施した際の出向元事業主の負担額(※2)の2分の1(中小企業の場合は3分の2)(※3)です。

※2:出向前の通常賃金の2分の1の額を上限とします。
※3:1人1日あたり雇用保険基本手当日額の最高額に365分の330を乗じた額を上限とします。

【受給のための手続き】

本助成金を受給するためには、以下のステップを踏む必要があります。

Step1.出向実施計画届の提出
出向開始日の2週間前をめどに、「雇用調整実施事業所の事業活動の状況に関する申出書」と「出向実施計画書」を必要な書類を添えて、管轄の労働局へ提出します。

Step2.支給申請
対象期間内で別途定められた期間ごとに、「支給申請書」に必要な書類を添えて、管轄の労働局へ支給申請を行ないます。

【よくある質問】

Q.出向先企業が業務提携先企業である場合も助成対象となりますか?
A.本助成金の対象とする出向は、あくまでも雇用調整を目的としたものでなければなりません。以下のような出向は、助成の対象外となります。

  • 人事交流、経営戦略、業務提携、実習のため等、雇用調整を目的としない出向
  • 労働者を交換し合う出向
  • 資本的、経済的、組織的関連性等からみて、本助成金の支給において独立性を認めることが適当でないと判断される事業主間で行なわれる出向

※ 雇用維持等地域の事業主、大型倒産等事業主の下請事業主、認定港湾運送事業主、および東日本大震災被災地の事業主等においては、支給条件などに特例が存在する場合があります。詳細につきましては、巻末の問い合わせ先でご確認下さい。

【問い合わせ先】

本助成金の詳細につきましては、以下の問い合わせ先でご確認下さい。

掲載日:2013年7月11日
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