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起業ノウハウ
業務改善助成金の活用
今年、従業員からの賃金引上げ要求に応じ、数年ぶりに従業員の賃金を引上げることにしました。しかし、会社としては、資金的に余裕のある状態であるとは決して言えない状態でもあります。このような中小企業への支援制度などがあれば、ご紹介下さい。
「業務改善助成金(中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金)」をご紹介します。
女性

解説者

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行なっている。

目次

解説

業務改善助成金(中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金)は、地域別最低賃金額が700円以下の県(※1)に事業場を置く中小事業主が、自社の事業場内の最低賃金の引上げとそれに伴う業務改善活動を実施した場合に、要した経費の一部を助成するものです。

※1:本助成金の対象地域(2013年5現在)
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、群馬県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

【対象となる事業主】

 本助成金の対象となる事業主の主な要件は以下のとおりです。

  • 地域別最低賃金額が700円以下の県に事業場を置く中小企業事業主
  • 事業場内最低賃金が時間給等で800円未満の労働者を使用している事業主
  • 「賃金改善計画(※2)」と「業務改善計画(※3)」を策定し、県の労働局長から本助成金の交付決定を受けた事業主
  • 上記「賃金改善計画」と「業務改善計画」に基づき、以下の措置を実施した事業主
    (1)事業場内最低賃金規程の作成
     「賃金改善計画」に基づき、就業規則等で、申請年度において事業場で最も低い賃金から時間給等で40円以上高い事業場内最低賃金額を定めること(最低賃金の減額特例許可を受けた労働者を除く)
    (2)賃金改善の実施
     上記(1)により定められた就業規則等に基づいて賃金を引上げること(確認期間として一回の支払実績が必要)
    (3)業務改善の実施
     「業務改善計画」に基づき、業務改善を実施すること

※2:賃金改善計画
本助成金の申請年度に、事業場内最低賃金の時間給等を40円以上引上げ、かつ、4年以内に事業場内最低賃金を時間給等800円以上とする計画でなければなりません。
※3:業務改善計画
本助成金の申請年度の業務改善(賃金制度の整備、就業規則の作成・改正、労働能率の増進に寄与する設備・器具の導入、研修等)にかかる経費合計が10万円以上で、労働者の意見を聴いて作成されるものでなければなりません。

【受給できる額】

 助成金交付額は、原則として、助成対象経費の実支出額の2分の1(上限100万円)です。助成対象経費は、自社の事業場内の最低賃金の引上げに伴う業務改善に要した経費です。なお、助成対象経費の下限は10万円とし、その場合の助成金交付額は5万円となります。また、対象とされる経費は、助成金交付決定後に実施されたものに限られます。

【受給のための手続き】

 本奨励金を受給するためには、以下のステップを踏む必要があります。

Step1.助成金交付申請
「賃金改善計画」「業務改善計画」を作成し、業務改善助成金交付申請書などと共に、管轄する県の労働局長に提出します。
Step2.助成金交付決定/改善計画の実施
助成金の交付が決定されたら、上記改善計画を実施し、改善活動の実施結果報告書を作成し、管轄する県の労働局長に提出します。
Step3.交付額確定/助成金の支給申請
助成金交付額が確定されその通知を受けたら、通知書到達日から起算して、原則15日以内に業務改善助成金支払請求書を管轄する県の労働局長に提出します。
Step4.助成金振込/賃金状況報告
支払請求書に記載された金融機関の口座に交付額が振り込まれます。助成金を受給した事業主は、労働局長に対し、受給後の賃金等の状況を報告する賃金状況報告書を提出しなければなりません。

【よくある質問】

Q.助成対象経費には、具体的にどのようなものが該当しますか?
A.本助成金の対象経費としては、具体的には下記のようなものが該当します。
ただし、通常の事業活動に伴う経費は対象外となります。

<助成対象経費の区分と例>
  • 謝金:労務コンサルタントや社会保険労務士等への相談費用等
  • 旅費:専門家や社員の移動に要した費用
  • 借損料:業務効率改善に資する機械器具物品の借料等(会場借料は除く)
  • 会議費:必要な会議の会場借料等
  • 雑役務費:新設備の導入に伴い必要となる労働者への操作研修費用等
  • 印刷製本費:研修用資料、マニュアル等の作成費用
  • 備品費:業務効率改善に資する備品購入に要した費用
  • 原材料費:業務効率改善のための設備製作等に要した原材料の購入費用
  • 機械装置等購入費:新設備の購入等に要した費用
  • 試作実験費:新設備のデザイン、製造、実験等に要した費用
  • 造作費:店舗改装、機械装置据付等に要した費用
  • 委託費:調査会社、システム開発会社等への業務委託費用

【問い合わせ先】

本奨励金の詳細につきましては、以下の問い合わせ先でご確認下さい。

掲載日:2013年6月27日
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