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起業ノウハウ
中小企業定年引き上げ等奨励金の活用
本格的な高齢化社会の到来に対応し、当社でも定年年齢の引き上げを検討することになりました。当社のような取り組みに対する支援等があればご紹介ください。
中小企業定年引き上げ等奨励金をご紹介します。これは「65歳以上への定年の引き上げ」「希望者全員を対象とする65歳以上までの継続雇用制度の導入」「定年の定めの廃止」または、これらの措置とあわせて高年齢者の勤務時間の多様化に取り組む中小企業事業主に対して支給されるものです。
女性

解説者

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行っている。

目次

解説

以下に、同奨励金の受給要件、受給金額、申請手続き等について解説していきます。

【受給するためのおもな要件】

受給できる事業主は、次の1または2のいずれかに該当する事業主です。また、3に該当する事業主に対しては、一定額が加算されて支給されます。

1.次の(1)から(7)のいずれにも該当する事業主

(1)雇用保険の適用事業の事業主であり、「65歳以上への定年の引き上げ」「希望者全員を対象とする65歳以上までの継続雇用制度の導入」または「定年の定めの廃止」を実施した日(以下「実施日」)において、雇用保険法第4条第1項に規定する被保険者(同法第38条に規定する短期雇用特例被保険者、同法第43条に規定する日雇労働被保険者および船員職業安定法第6条第1項に規定する船員を除く。以下「常用被保険者」)が300人以下の事業主(以下「中小企業事業主」)

(2)次のa.またはb.のいずれかに該当する事業主
a.労働協約または就業規則その他これに準ずるもの(以下「就業規則等」)により定められた定年年齢のうち平成18年4月1日から実施日の前日までの最高年齢(以下「旧定年年齢」)が65歳未満である事業主が、平成23年4月1日以降、就業規則等により、「65歳以上への定年の引き上げ」「希望者全員を対象とする65歳以上までの継続雇用制度の導入」「定年の定めの廃止」または「65歳以上70歳未満までの定年の引き上げ」と「希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度の導入」を併せて行なう措置を実施し、支給申請日の前日において実施日から起算して6カ月以上経過していること
b.旧定年年齢が65歳以上70歳未満である事業主が、平成23年4月1日以降、就業規則等により、「70歳以上への定年の引き上げ」「希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度の導入」または「定年の定めの廃止」を実施し、支給申請日の前日において実施日から起算して6カ月以上経過していること

(3)実施日の1年前の日から支給申請日の前日までの期間に「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(以下「高齢法」)」第8条または第9条の違反がないこと

(4)就業規則等により定められた「希望者全員を対象とする継続雇用制度」の上限年齢のうち平成18年4月1日から実施日の前日までの最高年齢が70歳(「希望者全員を対象とする65歳以上70歳未満までの継続雇用制度の導入」を実施した事業主にあっては65歳)未満であること

(5)支給申請日の前日において、当該事業主に1年以上継続して雇用されている60歳以上の常用被保険者が1人以上いること

(6)過去に「70歳以上への定年の引き上げ」「希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度の導入」または「定年の定めの廃止」を実施したことにより、中小企業定年引き上げ等奨励金の支給を受けたことがないこと

(7)実施日から支給申請日の前日までに、定年の引き下げまたは継続雇用制度を行なっていないこと

2.次の(1)から(7)のいずれにも該当する法人等を設立した事業主

(1)雇用保険の適用事業の事業主であり、実施日(次の(2)のa.に該当する事業主については設立日)において中小企業事業主であること

(2)次のa.からc.のいずれかに該当する事業主であること
a.法人等設立日(平成23年4月1日以降であること)において、就業規則等により、65歳以上の定年を定めていること、希望者全員を対象とする65歳以上までの継続雇用制度を導入していること、定年の定めのないこと、または、65歳以上70歳未満までの定年を定め、かつ希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度を導入し、支給申請日の前日において実施日から起算して6カ月以上経過していること
b.旧定年年齢が65歳未満の事業主が、平成23年4月1日以降、就業規則等により、法人等設立日の翌日から起算して1年以内に、「65歳以上への定年の引き上げ」「希望者全員を対象とする65歳以上までの継続雇用制度の導入」「定年の定めの廃止」または「65歳以上70歳未満までの定年の引き上げと、希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度の導入を併せて行なう措置」を実施し、支給申請日の前日において実施日から起算して6カ月以上経過していること
c.旧定年年齢が65歳以上70歳未満の事業主(旧継続雇用年齢が70歳未満である事業主に限る)が、平成23年4月1日以降、就業規則等により、法人等設立日の翌日から起算して1年以内に、「70歳以上への定年の引き上げ」「希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度の導入」または「定年の定めの廃止」を実施し、支給申請日の前日において実施日から起算して6カ月以上経過していること

(3)法人等設立日から支給申請日の前日までの期間に高齢法第8条または第9条の違反がないこと

(4)支給申請日の前日において、当該事業主に雇用される60歳以上の常用被保険者が3人以上であり、かつ、当該事業主に雇用されている常用被保険者全体に占める割合が4分の1以上であること

(5)支給申請日の前日において、当該事業主に雇用されている常用被保険者全体に占める55歳以上の常用被保険者の割合が2分の1以上であること

(6)1の(6)に同じ

(7)1の(7)に同じ

3.上記1または2に該当し奨励金の支給を受ける事業主であって、就業規則等により併せて以下のいずれにも該当する高齢短時間制度を導入した事業主

(1)1または2に該当する措置と併せて行なうもの(実施日が同一のもの)であること

(2)以下のすべてに該当することが就業規則等に明記されていること

  • 常用被保険者の申出により、当該常用被保険者が、60歳に達した日以後の希望する日以後において、同一事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間(以下「基準労働時間」)の他、基準労働時間に比べて短い所定労働時間(以下「短時間労働時間」)を選択して労働することができること
  • 短時間労働時間は、1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • 短時間労働時間は、1週間の所定労働時間が基準労働時間の4分の3を下回ること

(3)短時間労働時間を選択した常用被保険者が、基準労働時間を選択した者に比べて、雇用の上限年齢および契約期間について不利でないこと

(4)実施日から支給申請日の前日までの間において当該制度に定める短時間労働時間を選択する常用被保険者(当該事業主に1年以上継続して雇用されている者に限る)がいること

(5)支給申請日の前日までに当該制度の廃止または(2)もしくは(3)を満たさない制度への変更を行なっていないこと

【受給できる額】

事業主が実施した措置や企業規模(実施日において当該事業主に雇用されている常用被保険者の数)に応じて、下の表に定める額が支給されます。ただし、「受給するためのおもな要件」の3に該当する事業主には、下の表に定める額に20万円を加えた額が支給されます。

・旧定年年齢が65歳未満の事業主((c)(d)については、旧継続雇用年齢が65歳以上の事業主を除く。(e)については、旧継続雇用年齢が70歳以上の事業主を除く)

20120918_1.PNG・旧定年年齢が65歳以上70歳未満の事業主(旧継続雇用年齢が70歳以上の事業主を除く)

20120918_2.PNG・旧定年年齢が65歳未満であり、かつ、旧継続雇用年齢が65歳以上70歳未満である事業主

20120918_3.PNG・法人等を設立する事業主(「受給するためのおもな要件」の2(2)a.に該当する事業主)

20120918_4.PNG

※( )内は、支給申請日の前日に、1年以上継続雇用されている64歳以上の常用被保険者がいない場合の金額です。

【受給のための手続き】

奨励金の支給を受けようとする事業主は、「中小企業定年引き上げ等奨励金支給申請書」に必要書類を添付し、当該事業主の主たる事務所が所在する都道府県の独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の地域障害者職業センター雇用支援課(東京、大阪は窓口サービス課)を経由して同機構理事長に申請します。申請期間は、実施日から起算して6カ月経過日から1年以内です。

【問い合わせ先】

当奨励金の詳細につきましては、以下の問い合わせ先でご確認ください。

最寄りのハローワーク、または各都道府県の労働局
ハローワーク案内:http://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html
各都道府県労働局:http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shozaiannai/roudoukyoku/

掲載日:2012年9月18日
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