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起業ノウハウ
被災者雇用開発助成金の活用
ハローワークから紹介された東日本大震災被災者を雇用していますが、今回2人目の被災者の紹介を受けました。優秀な人材なので採用したいのですが、人件費の負担が大きく資金面での不安もあります。被災者の雇用を助成してくれる制度などがありましたら教えてください。
被災者雇用開発助成金をご紹介します。これは、東日本大震災の被災者を雇い入れ継続雇用している事業主に対して、対象労働者に支払った賃金の一部を助成するものです。
女性

解説者

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行っている。

目次

解説

【受給するためのおもな要件】

受給できる事業主は、次の(1)から(5)までのいずれにも該当する事業主です。

 (1)雇用保険適用事業の事業主

 (2)平成23年5月2日以降、公共職業安定所もしくは運輸局または適正な運用を期すことのできる有料・無料の職業紹介事業者(※)、無料船員職業紹介事業者等の紹介により、次の(a)または(b)に該当する者を雇用保険の一般被保険者として雇い入れ、かつ1年以上の継続雇用が見込まれる事業主
(a)以下のいずれにも該当する者
・東日本大震災発生時に災害救助法が適用された市町村区域(東京都を除く)(以下、「被災地域」)において就業していた者
・震災後に離職し、その後安定した職業についたことのない者
・震災により離職を余儀なくされた者
(b)被災地域に居住する者(震災後、安定した職業についたことがない者で、震災後被災地域外に住所または居所を変更している者を含み、震災後、被災地域に居住することとなった者を除く)
 ※「適正な運用を期すことのできる有料・無料職業紹介事業者」とは、厚生労働大臣の許可を受けた有料・無料職業紹介事業者または届出を行なった無料職業紹介事業者のうち、特定求職者雇用開発助成金に係る取扱いを行なうにあたって、厚生労働省職業安定局長の定める項目のいずれにも同意する旨の届出を都道府県労働局長に提出し、雇用関係給付金に係る取扱いを行なう旨を示す標識の交付を受け、これを事業所内に掲げる職業紹介事業者のことです。

 (3)対象労働者雇入日の前日から起算して6カ月前の日から1年経過日までの間に、当該雇い入れに係る事業所において、雇用する被保険者(短期雇用特例被保険者および日雇労働被保険者を除く)を事業主都合により解雇(勧奨退職等を含む)したことがない事業主

 (4)対象労働者雇入日の前日から起算して6カ月前の日から1年経過日までの間に、当該雇い入れに係る事業所において、特定受給資格者となる離職理由により雇用する被保険者(短期雇用特例被保険者および日雇労働被保険者を除く)を、当該雇入日における被保険者数の6%を超えて離職させていない事業主(特定受給資格者となる離職理由により離職した者が3人以下である場合を除く)

 (5)対象労働者の出勤状況および賃金支払い状況等を明らかにする書類(労働者名簿、賃金台帳、出勤簿等)を整備、保管している事業主

【受給できる額】

対象労働者別の支給額は次の表のとおりです。雇入日から6カ月ごとに区分した期間を支給対象期(第1期、第2期)とし、支給対象期に分けて支給されます。  支給対象期間は、対象労働者雇入日から1年間です。

20120828_1.PNG

()内は中小企業事業主に対する助成額です。

※1:短時間労働者とは、1週間の所定労働時間が、20時間以上30時間未満である者をいいます。
 ※2:支給対象期に対象労働者に支払った賃金額を上回る額の助成は行なわれません。

対象労働者を雇い入れた事業主が当該対象労働者について最低賃金法第7条の最低賃金の減額の特例の許可を受けている場合は、支給対象期に対象労働者に支払った賃金に下記の助成率を乗じた額(表の支給対象期ごとの支給額を上限とする)が支払われます。
・助成率:1/4(中小企業の場合は1/3)

【受給のための手続き】

被災者雇用開発助成金を受給するためには、以下のステップを踏んで申請する必要があります。

1.公共職業安定所、運輸局、または適正な運用を期することのできる有料・無料の職業紹介事業者から紹介された対象労働者の雇い入れ

2.第1期分の支給申請

3.第1期分の支給決定通知

4.第2期分の支給申請

5.第2期分の支給決定通知

被災者雇用開発助成金の支給を受けるためには、対象労働者を雇い入れた事業所の所在地を管轄する労働局長に、支給対象期ごとにそれぞれ支給対象期後1カ月(支給申請期間)以内に必要な書類を添えて支給申請書を提出することが必要です。支給申請書等の提出は、管轄労働局長の指揮監督する公共職業安定所を経由して行なえる場合もあります。申請期限は、支給申請期間の末日であり、この日を過ぎると、原則として当該申請期間に係る支給対象期については支給を受けることができません。

【よくある質問】

Q.受給のための手続きのとおり被災者を労働者として雇用してきましたが、現在、会社都合によりその労働者を解雇せざるをえない状況にあります。解雇しても雇用していた期間における助成は受けられますか?
 A.助成金の支給対象期間中、対象労働者を事業主都合により解雇(勧奨退職等を含む)した場合、この助成金は支給されません。また、次のいずれかに該当するなどの場合にも、この助成金は支給されませんのでご注意ください。
・公共職業安定所、運輸局、有料・無料職業紹介事業者等からの紹介以前に、雇用の内定があった対象労働者を雇い入れる場合
・資本、資金、人事、取引等の状況からみて、対象労働者を雇用していた事業主と密接な関係にある事業主が対象労働者を雇い入れる場合
・雇入日の前日から過去3年間に職場適応訓練(短期の職場適応訓練を除く)を受け、または受けたことのある者を当該職場適応訓練を行ない雇い入れる場合等

【問い合わせ先】

当奨励金の詳細につきましては、以下の問い合わせ先でご確認ください。

最寄りのハローワーク、または各都道府県の労働局
・ハローワーク案内:http://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html
・各都道府県労働局:http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shozaiannai/roudoukyoku/

掲載日:2012年8月28日
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