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起業ノウハウ
均衡待遇・正社員化推進奨励金の活用(短時間正社員制度)
非常に優秀な人ではあるのだけれども、就業時間の長さが就労のハードルとなってしまっている人が多くいらっしゃいます。当社ではそのような人をも積極的に雇用できるようにしていきたいと考えています。このような取り組みに対する支援制度などがあれば、ご紹介ください。
「均衡待遇・正社員化推進奨励金」の中の「短時間正社員制度」への奨励金があります。この奨励金は、フルタイム正社員と比較して所定労働時間を短縮させた正規労働者を雇用する制度「短時間正社員制度」を設け、そして実際に制度を運用している雇用主に支給されるものです。
女性

解説者

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行っている。

目次

解説

「短時間正社員制度」を取り入れ実際に短時間正社員を雇用している事業主には、「均衡待遇・正社員化推進奨励金」が支給されます。

【本奨励金が対象としている「短時間正社員制度」】

本奨励金が対象としている「短時間正社員制度」とは、次のすべての条件を満たす制度です。

(1)雇用している労働者または新たに雇い入れる労働者に適用される制度であること
(2)短時間正社員とは期間の定めのない労働契約を締結すること
(3)短時間正社員は当該事業所において正規従業員として位置づけられていること
(4)フルタイム正社員と比較して、以下のいずれかに該当する制度であること
  ・1日の所定労働時間を1時間以上短縮する制度
  ・1週当たりの所定労働時間を1割以上短縮する制度
  ・1週当たりの所定労働日数を1日以上短縮する制度
(5)社会通念に照らし、また同一企業の他の職種等の正規従業員と比較して、当該労働者の雇用形態や賃金体系などが正規従業員として妥当なものであること
(6)時間当たりの基本給、賞与・退職金などの算定方法が、同一事業所に雇用される同種のフルタイム正社員と同等であること
(7)正社員が本制度を利用する場合、育児・介護以外の事由で利用できること
(8)正社員が本制度を利用する場合、利用期間経過後に原職または原職相当職に復帰させるものであること
(9)在宅勤務で利用する短時間正社員制度でないこと

【受給するためのおもな要件】

受給できる事業主は、次のすべてに該当する事業主です。

(1)労働保険の適用事業であること
(2)短時間正社員制度を労働協約または就業規則に新たに定め、5年以内で1人以上に適用したこと
(3)制度適用日および支給申請日において、支給対象労働者以外にフルタイム正社員を雇用していること
(4)新たに短時間正社員制度を適用した日の前後6カ月の間に、雇用する労働者(雇用保険被保険者に限る)を解雇していないこと
(5)支給申請日において、制度が継続して運用されていること

受給対象となる労働者は、次のすべての条件を満たす労働者です。

(1)本人の自発的な申し出により、連続する3カ月以上の間、制度を利用し、かつ制度適用後6カ月分の賃金が支給されていること
(2)雇用保険の適用基準を満たす場合、被保険者であること
(3)社会保険の適用事業所に雇用されている場合、被保険者であること
(4)支給対象労働者が正社員の場合、育児以外の理由で利用したこと
(5)パートタイム労働者・有期契約労働者が制度を利用して短時間正社員となった場合は、適用日の前日から起算して過去3年間にその企業において正社員または短時間正社員であったことがないこと

【受給できる額】

新たに短時間正社員制度を導入し1人以上の労働者に適用した事業主に対しては、1事業主当たり、中小企業で40万円、大企業で30万円が支給されます。

2人以上の労働者に適用した事業主に対しては、対象労働者2~10人目まで、1事業主当たり、中小企業で20万円、大企業で15万円が支給されます。対象労働者が母子家庭の母等である場合は、中小企業で30万円、大企業で25万円が支給されます。

【申請期間】

申請期間は、対象労働者に短時間正社員制度を適用後6カ月分の賃金を支給した日の翌日から起算して3カ月以内です。

【受給のための手続き】

受給に際しては、以下のステップで手続きを行なう必要があります。

(1)短時間正社員制度を新たに設けます(本制度は、労働協約または就業規則に明文化することが必要であり、就業規則は労働基準監督署に届け出る必要があります)。
(2)実際に労働者が短時間正社員制度を利用します(連続して3カ月以上制度を利用することが必要です)。
(3)支給申請書(短時間正社員制度)を提出します。

【よくある質問】

Q.申請に際して必要な書類は何ですか?
A.必要な申請書類は以下のとおりです。

1.対象労働者1人目
(1)制度を明示した労働協約(写し)または就業規則(写し)
(2)制度導入前に定められていた労働協約(写し)または就業規則(写し)
(3)制度の運用条件などについて、労働協約または就業規則とは別に定めている場合は、その規定が確認できる書類
(4)支給対象労働者の制度適用前と適用後の労働条件通知書または雇用契約書
(5)賃金台帳(支給対象労働者の制度適用前1カ月分および適用後6カ月分)
(6)出勤簿またはタイムカード(支給対象労働者の制度適用前1カ月分および適用後6カ月分)
(7)フルタイム正社員に適用される就業規則またはフルタイム正社員の労働条件通知書、賃金台帳などフルタイム正社員の労働条件が確認できる書類
(8)中小企業事業主であるか否かを確認できる書類(例:登記事項証明書、資本と労働者数を記載した資料、事業内容を記載した書類など)
(9)事業所確認票(様式第6号)

※(4)(5)(6)について、新規に雇い入れた労働者が制度を利用した場合は、制度適用後の書類のみ

2.対象労働者2~10人目
(1)支給対象労働者の制度適用前と適用後の労働条件通知書または雇用契約書
(2)賃金台帳(支給対象労働者の制度適用前1カ月分および適用後6カ月分)
(3)出勤簿またはタイムカード(支給対象労働者の制度適用前1カ月分および適用後6カ月分)
(4)短時間労働者均衡待遇推進等助成金のうち短時間正社員制度を受給した事業主については、本奨励金を初めて申請する際に限り、現行制度を明示した労働協約(写)または就業規則(写し)
(5)支給対象労働者に母子家庭の母等が含まれる場合は、確認できる書類

※(1)(2)(3)について、新規に雇い入れた労働者が制度を利用した場合は、制度適用後の書類のみ

【問い合わせ先】

■都道府県労働局雇用均等室
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/roudoukyoku/

※本奨励金は、(旧)短時間正社員制度導入促進等助成金の廃止に伴い、内容を修正し新設されたものです。

掲載日:2012年6月 5日
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