経営ノウハウ

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均衡待遇・正社員化推進奨励金の活用(健康診断制度)
パートタイム社員や契約社員の健康管理のため、彼ら彼女らにも定期的に健康診断を受けさせたいと考えています。このような取り組みに対する支援制度などがあれば、ご紹介ください。
「均衡待遇・正社員化推進奨励金」の中の「健康診断制度」への奨励金があります。この奨励金は、パートタイム労働者(※1)・有期契約労働者(※2)に対し健康診断制度を実施している雇用主に支給されるものです。

※1:パートタイム労働者:
「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」第2条において規定された短時間労働者で、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」
※2:有期契約労働者:
期間の定めのある労働契約を締結する労働者
女性

解説者

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行っている。

目次

解説

パートタイム労働者・有期契約労働者に対し「健康診断制度」を実施している事業主には、「均衡待遇・正社員化推進奨励金」が支給されます。奨励金の対象となる「健康診断制度」は、以下のどちらの要件をも満たしている必要があります。

(1)以下のいずれかの制度を導入すること
 ・雇い入れ時健康診断
 ・定期健康診断
 ・人間ドック
 ・生活習慣病予防検診
(2)健康診断の経費については、雇い入れ時健康診断と定期健康診断については全額、人間ドックと生活習慣病予防検診については半額以上を事業主が負担することが明確にされており、実際に負担していること

【受給するためのおもな要件】

受給できる事業主は、次のすべてに該当する事業主です。

(1)労働保険の適用事業であること
(2)雇用するパートタイム労働者・有期契約労働者を対象とした健康診断制度を労働協約または就業規則に新たに定め、2年以内で4人以上に実施したこと
(3)健康診断の経費について、雇い入れ時健康診断と定期健康診断は全額、人間ドックと生活習慣病予防検診は半額以上負担したこと
(4)支給申請日において、制度が継続して運用されていること

【受給できる額】

1事業主に対し、中小企業で40万円、大企業で30万円が支給されます。

【申請期間】

申請期間は、対象労働者延べ4人以上に健康診断を実施した日の翌日から起算して6カ月経過した日から3カ月以内です。

【受給のための手続き】

受給に際しては、以下のステップで手続きを行なう必要があります。

(1)パートタイム労働者・有期契約労働者を対象とする健康診断制度を新たに設けます(本制度は、労働協約または就業規則に明文化することが必要であり、就業規則は労働基準監督署に届け出る必要があります)。
(2)延べ4人以上のパートタイム労働者または有期契約労働者に健康診断を実施します。
(3)支給申請書(健康診断制度)を提出します。

【よくある質問】

Q.パートタイム労働者・有期契約労働者を対象とした健康診断であれば問題なく受給できますか?
A.パートタイム労働者・有期契約労働者であっても常時雇用する労働者(※3)の場合は、労働安全衛生法で実施が義務づけられているため、奨励金の対象にはなりません。

※3:常時雇用する労働者
次のどちらの要件をも満たす労働者を意味します。

(1)期間の定めのない契約により使用される労働者であること(期間の定めのある契約により使用される場合は、更新により、1年以上使用されている、または使用されることが見込まれること)
(2)その労働者の1週間の労働時間数が、その事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること

【問い合わせ先】

■都道府県労働局雇用均等室
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/roudoukyoku/

掲載日:2012年5月22日
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