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起業ノウハウ
均衡待遇・正社員化推進奨励金の活用(共通処遇制度)
パートタイムや契約社員という雇用形態は保ちつつも、彼らの士気を高めるため、正社員と同等の公平な処遇制度を今後取り入れていきたいと考えています。このような取り組みに対する助成制度などがあれば、ご紹介ください。
「均衡待遇・正社員化推進奨励金」の中の「共通処遇制度」への奨励金があります。この奨励金は、正社員と共通の評価・資格制度で、パートタイム労働者(※1)や有期契約労働者(※2)の職務・職能を区分し、その区分に応じて基本給・賞与などの賃金待遇を定めた制度(共通処遇制度)を実施している事業主に支給されるものです。

※1:パートタイム労働者:
「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」第2条において規定された短時間労働者で、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」
※2:有期契約労働者:
期間の定めのある労働契約を締結する労働者
女性

解説者

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行っている。

目次

解説

「共通処遇制度」を実施している事業主には、「均衡待遇・正社員化推進奨励金」が支給されます。なお、本奨励金が対象としている「共通処遇制度」とは、次のすべてを満たす制度です。

(1)職務や職能に応じた格付け区分を3区分以上設けていること
(2)パートタイム労働者・有期契約労働者の格付け区分が正社員の処遇制度の区分と2区分以上同じであること
(3)同一区分において、正社員とパートタイム労働者・有期契約労働者の待遇の均衡が図られており、基本給、賞与、役付手当、精勤手当など職務内容と密接に関連して支払われる賃金の時間当たりの額が正社員と同等であること(※3)
(4)本制度が適用されるための合理的な条件が明示されていること

※3:正社員とパートタイム労働者・有期契約労働者の待遇の均衡
例えば、正社員にのみ賞与規定が適用される場合や同一区分における賞与算定基準が異なる場合などは同等とはいえません。ただし、月給制、時給制などの賃金支給形態や、職務に密接に関連しない家族手当、住宅手当、退職金などについては異なる取扱いであっても構いません。

【受給するためのおもな要件】

1.受給できる事業主
受給できる事業主は、次のすべてに該当する事業主です。

(1)労働保険の適用事業であること
(2)パートタイム労働者・有期契約労働者を対象とした正社員と共通の処遇制度を労働協約または就業規則に新たに定め、2年以内に対象となるすべての労働者に適用したこと
(3)共通処遇制度の適用後6カ月分の賃金を支給したこと
(4)正社員に適用する処遇制度を共通処遇制度と同時またはそれ以前に導入していること
(5)共通処遇制度の適用日および支給申請日において正社員を雇用していること
(6)支給申請日において、制度が継続して運用されていること

2.対象となる労働者
対象となる労働者は、次のすべてに該当し、共通処遇制度が適用されたパートタイム労働者・有期契約労働者です。

(1)雇用保険の被保険者であること
(2)共通処遇制度の適用後、適用前より格付けや賃金が低下していないこと
(3)正社員と共通の区分に格付けされていること

【受給できる額】

事業主に対し、中小企業で60万円、大企業で50万円が支給されます。

【申請期間】

申請期間は、共通処遇制度を適用した対象労働者に6カ月分の賃金を支給した日の翌日から起算して3カ月以内です。

【受給のための手続き】

受給に際しては、以下のステップで手続きを行なう必要があります。

(1)正社員と共通の処遇制度を新たに設けます。(本制度は、労働協約または就業規則に明文化することが必要であり、就業規則は労働基準監督署に届け出る必要があります。)
(2)実際に本制度を、正社員とパートタイム労働者・有期契約労働者に適用します。
(3)支給申請書(共通処遇制度)を提出します。

【よくある質問】

Q.申請に際して必要な書類は何ですか?
A.必要な申請書類は以下のとおりです。

(1)制度を明示した労働協約(写し)または就業規則(写し)
(2)制度導入前に定められていた労働協約(写し)または就業規則(写し)
(3)制度の運用条件などについて、労働協約または就業規則とは別に定めている場合は、その規定が確認できる書類
(4)制度の運用状況について確認できる人事評価規定、給与規定等の書類
(5)すべての該当労働者(正社員および制度対象労働者)の格付表
(6)制度適用前および適用後の労働条件通知書など
(7)賃金台帳:対象となる労働者についての制度適用前1カ月分および適用後6カ月分(適用日から1カ月前の日および適用日から6カ月経過日までの賃金に係る分)
(8)出勤簿またはタイムカード:対象となる労働者についての制度適用前1カ月分および適用後6カ月分
(9)中小企業事業主であるか否かを確認する書類(例:登記事項証明書、資本と労働者数を記載した資料、事業内容を記載した書類など)
(10)事業所確認票(様式第6号)

【問い合わせ先】

■都道府県労働局雇用均等室
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/roudoukyoku/

掲載日:2012年3月15日
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