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起業ノウハウ
労働移動支援助成金(求職活動等支援給付金)について
不況の影響で受注が減り、リストラをすることを検討しています。対象者には、再就職するための援助を惜しまないつもりですが、このような場合に何か支援してもらえる助成金はあるのでしょうか。
労働移動支援助成金には、求職活動等支援助成金および再就職支援給金がありますが、そのうち求職活動等支援助成金を紹介します。
 この助成金は、事業の縮小等に伴うリストラを予定している事業主が、労働者の求職活動を促進させるために休暇を付与した場合に、その一定額を助成するものです。
女性

解説者

社会保険労務士 加藤美香(かとう・みか)
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。

目次

解説

【受給するためのおもな要件】

次のいずれの要件も満たすことが必要です。

1.事業所として雇用保険に加入していること

2.「再就職援助計画」の認定を受けていること、または「求職活動支援書」等を作成する前に「求職活動支援基本計画書」を作成し、管轄の都道府県労働局またはハローワークに提出していること

3.「再就職援助計画」または「求職活動支援基本計画書」 (以下「再就職援助計画等」という)について、過半数で組織する労働組合(労働者の過半数で組織する労働組合がないときは、労働者の過半数を代表する者。以下「労働組合等」という)からその内容について同意を得ていること

4.再就職援助計画等の対象となる雇用保険の被保険者(「対象被保険者」という※)であって、再就職先が未定である者に対し、求職活動を行なうための休暇(労働基準法による年次有給休暇として与えられるものを除く。以下「求職休暇」という。)を与えること

5.対象被保険者に対し、求職休暇の日について、通常賃金の額以上の額を支払うこと

6.求職休暇を付与される対象被保険者に対する休暇の付与状況および賃金の支払の状況を明らかにする書類を整備していること

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【再就職援助計画等とは】

1.再就職援助計画

事業主は、経済的事情により、一つの事業所において常時雇用する労働者について1カ月に30人以上の離職者を生じさせる事業規模の縮小等(事業規模や事業活動の縮小、事業の転換または廃止をいう)を行なおうとするときは、最初の離職者が生じる日の1カ月前までに再就職援助計画を作成する必要があります。なお、再就職援助計画には、次の事項を記載することが必要です。

  • 事業の現状
  • 再就職援助計画作成に至る経緯
  • 計画の対象となる労働者の氏名、生年月日、年齢、雇用保険被保険者番号、離職予定日および再就職援助希望の有無
  • 再就職援助のための措置
  • 労働組合等の意見
2.求職活動支援基本計画書等

事業主は、解雇等により離職することとなっている45歳以上65歳未満の者(以下「対象高年齢者等」という)が再就職を希望する場合は、個別に求職活動支援書を作成し、求人の開拓など再就職援助を行なわなければならないこととされています。

(1)求職活動支援書
 求職活動支援書は、対象高年齢者等のうち再就職を希望する者に対して事業主が講じる再就職援助の措置を明らかにする書面をいい、対象高年齢者等に交付するものです。なお、求職活動支援書には、次の内容を記載することが必要です。

  • 対象高年齢者等の氏名、年齢および性別
  • 離職日または時期
  • 対象高年齢者等の職歴その他の経歴
  • 対象高年齢者等が有する資格および職業能力に関する事項
  • その他、対象高年齢者等の採否の決定または採用時の労働条件の決定の際に参考となるべき事項
  • 再就職および在職中の求職活動に関する本人の希望の内容
  • 事業主が講じようとする再就職の援助等に関する措置の内容

(2)求職活動支援基本計画書
 求職活動支援基本計画書は、求職活動支援書等の対象者に共通して講じようとする再就職の援助に関する措置の内容や求職休暇を付与される者の数、付与することが見込まれる日数等を記載した書面をいいます。

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【受給できる額】

通常賃金の額以上の額が支払われた求職休暇を付与された対象被保険者1人につき、1日当たり7,000円(通常賃金の額以上の額が7,000円に満たないときはその金額)です。ただし、申請する休暇付与日数×30日が限度となります。

【受給するための手続き等】

受給するための手続等の流れは次の通りです。

1.一般事業主行動計画を策定します。

2.策定した一般事業主行動計画を都道府県労働局に届け出ます。

3.対象労働者(初めて育児休業の取得者)がでる前に、労働協約または、就業規則に育児休業について規定します。

4.初めて育児休業を取得する対象労働者がでます。

5.対象労働者が復職し、その後1年か経過します。

6.対象労働者の復職後、1年を経過した日の翌日から3カ月以内に、人事労務管理の機能を有する部署が属する事業所の所在地を管轄する都道府県労働局雇用均等室に支給申請書を提出します。

7.審査があり、助成金が支給されます。

【よくある質問】

Q1.支給申請の際、対象被保険者が、求職休暇を取り、通常の賃金を支払ったことを証明する書類はどのようなものがありますか?
  A1.出勤簿、休暇届、賃金台帳などです。

Q2.労働移動支援助成金には、求職活動等支援助成金の他に再就職支援給金があるとのことですが、概要を教えてください。
  A2.再就職支援給付金は、再就職援助計画等の対象者で再就職先が未定である者について、再就職に関する支援を職業紹介事業者に委託し、この委託に要した費用を負担した場合に助成されるものです。
 再就職が実現した労働者に要した費用に限り、その1/3(限度額1人あたり20万円)、中小企業事業主は1/2(限度額1人あたり30万円)を助成します。

Q3.再就職援助計画に記載する「再就職援助のための措置」には、具体的にはどのようなものがありますか。
  A3.取引先企業や関係企業へのあっせん、取引先企業やハローワーク、求職活動のための有給休暇の付与、労働者の再就職に関する支援の民間職業紹介事業者への委託などです。

Q4.求職活動支援書に記載する「再就職援助のための措置」には、具体的にはどのようなものがありますか。
  A4.資格試験の受験等求職活動のための休暇の付与や賃金の支給、求人の開拓、求人情報の収集・提供、関連企業等への再就職のあっせん、カウンセリング等の実施、受講等のあっせん、事業主間で連携した再就職の支援体制の整備などです。

【問い合わせ先】

 都道府県労働局一覧:http://www.mhlw.go.jp/general/sosiki/chihou/
   ハローワーク一覧:http://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html

掲載日:2010年11月16日
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