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起業ノウハウ
残業削減雇用維持奨励金について
当社は金属加工業を行なっておりますが、急激な景気の変動による受注減で仕事量が減っています。しかし、なるべく解雇などはしたくないと思っています。このような場合に、国から補助を受けられる方法はないでしょうか?
残業削減雇用維持奨励金をご紹介します。この奨励金は、景気の変動、産業構造の変化、その他の経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされても、従業員を解雇したり、派遣労働者の契約を打ち切ったりすることなく、残業時間を削減することによって、雇用の維持を行なう場合に受けられるものです。
女性

解説者

社会保険労務士・中小企業診断士 加藤美香(かとう みか)
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。

目次

解説

【受給するためのおもな要件】

1.売上高または生産量等の要件
 売上高または生産量等の指標の最近3カ月間の月平均値が、その直前の3カ月または前年同期に比べ、5%以上減少していること

※中小企業の場合は直近の決算等の経常損益が赤字であれば、5%未満でも要件に該当します。

2.その他の要件
 各判定期間において(1)〜(3)の要件を満たすこと

(1)判定期間における労働者(雇用保険の加入者および派遣労働者)1人1月あたりの残業時間が、比較期間(残業削減計画届の提出月の前月、または、前々月から遡った6カ月間)の平均と比べて2分の1以上かつ5時間以上削減されていること

(2)判定期間の末日における労働者数が、比較期間の月平均労働者数と比べて5分の4以上であること

(3)残業削減計画届の提出日から判定期間の末日までの間に労働者の解雇等(※)を行なっていないこと

※解雇等には、有期契約労働者の雇止め、派遣労働者の事業主都合による中途契約解除等を含みます。

残業20090901_1.PNG

【受給できる額】

受給できる額は、各判定期間の末日時点における有期契約労働者および派遣労働者1人あたり、次表の金額となります。
 ただし、奨励金の上限はそれぞれ100人で、残業削減計画届の提出日の翌日以降に新たに雇い入れられた人や契約した人は対象となりません。

事業主有期契約労働者派遣労働者
中小企業事業主 15万円(年30万円) 22.5万円(年45万円)
中小企業事業主以外の事業主 10万円(年20万円) 15万円(年30万円)

【受給するための手続き】

1.労働組合等と「残業削減に関する書面による協定」を締結します。

2.残業削減計画届を作成し、事前に労働局または公共職業安定所に提出します。

3.事業主が指定した対象期間(1年間)の初日から6カ月ごとに区分した判定期間の最初の6カ月の末日から1カ月以内に第1回目の支給申請を行ないます。

4.審査後、奨励金が支給されます。

5.3.の次の6カ月の末日から1カ月以内に第2回支給申請を行ないます。

6.審査後、奨励金が支給されます。

残業20090901_2.PNG

【よくある質問】

Q1.残業削減計画届を提出してから、有期契約労働者の更新をしなくても、正社員さえ解雇していなければ、奨励金の対象となりますか?
  A1.残業削減計画届の提出日から判定期間の末日までの間に正社員の解雇をしていなくても、有期契約労働者の雇止めや派遣労働者の事業主都合による中途契約解除がなされた場合は、この奨励金の支給対象とはなりませんので注意が必要です。

Q2.残業削減計画届を提出してから、新たに雇用した従業員も対象となりますか?
  A2.そのような場合は対象となりません。

Q3.例年ある季節的な残業時間の変動による場合でも対象となりますか?
  A3.景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた場合に限られます。

Q4.残業削減計画届は提出していないのですが、その他の要件には該当します。助成金の支給申請をすることはできるのでしょうか。
  A4.事前に残業削減計画届を提出していなければ、この奨励金の対象とはなりません。

【問い合わせ先】

事業所の管轄の労働局または公共職業安定所
※申請様式は、厚生労働省のホームページよりダウンロードできます。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other34/youshiki.html
掲載日:2009年9月 1日
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