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起業ノウハウ
中小企業基盤人材確保助成金
当社は、業務効率をより向上させ収益を確保することにより、経営基盤の強化に取り組む予定です。今後、その指導を行なう人材を課長として雇い入れますが、このような場合にもらえる助成金がありましたら、教えてください。
生産性向上に係る中小企業基盤人材確保助成金を紹介します。この助成金は、都道府県知事から認定を受けた中小企業の事業主が、生産性の向上に必要な労働者として、一定の者を雇い入れたり、受け入れたりする場合に、受給できるものです。
男女

解説者

社会保険労務士 富岡 英紀(とみおか ひでき)
経営・労務に関するコンサルティングのほか、ベンチャー企業への助成金コンサルティングや就業規則によるリスクヘッジなど付加価値の高いサービスにとくに力を入れている。
社会保険労務士 加藤 美香(かとう みか)
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。

目次

解説

1.受給するためのおもな要件

  1. 「改善計画」を提出する事業年度の前年度末から、雇用保険に加入していること
  2. 中小企業の事業主であること
  3. 都道府県知事から「改善計画」の認定を受けていること
  4. 独立行政法人雇用・能力開発機構から「実施計画」の認定を受けていること
  5. 認定された計画に基づき、新たに「生産性向上基盤人材」(2参照)として雇い入れるか、または受け入れること(生産性向上基盤人材の雇い入れまたは、受け入れに伴い、一般労働者を雇い入れる場合も対象となります)
  6. 「改善計画」の提出日の前日の時点で、2期以上の決算を実施したこと( 事業年度の初日から末日までを1期とします)
  7. 「改善計画」を提出する事業年度の前事業年度における営業利益、人件費、減価償却費の合計を前事業年度末日における雇用保険被保険者数で除した数が、厚生労働大臣の定める基準(※)を満たす事業主であること
  8. 生産性向上に伴う新たな雇い入れまたは、受け入れが適正に行なわれたことについて、その労働者の過半数を代表する者が確認していること

2.生産性向上基盤人材とは

「生産性向上基盤人材」とは、認定された「実施計画」に、生産性向上に役立つ人材として記載されており、生産性向上にかかわる業務に就く者であり、次の(1)と(2)のいずれにも該当するものです。

(1)次のAまたはBのいずれかに該当する者

A. 生産性向上にかかわる業務の企画・立案・指導を行なうことができる高度な専門的知識や技術を有する者
  B. 部下を指揮・監督する生産性向上にかかわる業務に従事する課長相当職以上の者(※)
 (※)課長相当職以上の者とは、
 課長補佐、課長代理、班長、チーフ等の名称に関わらず、その者の部下に2職階以上を有する者です。

(2)年収が次のAまたはBのいずれかの要件を満たす者

A. 年収450万円以上の賃金で雇い入れられる者
  B. 他の企業等から年収450万円以上の賃金等で受け入れられる者(出向等による受け入れで、出向元が賃金等について補助を行なっている場合は、この助成金を申請する事業主が対象労働者に実際に支払っている賃金等が450万円以上であること)

ワンポイント!
◆ 年収450万円は、臨時給与、特別給与など臨時に支払われた賃金や3カ月を超える期間ごとに支払われる賃金を除きます。
◆ 雇い入れ時または受け入れ時において、労働条件通知書または雇用契約書等により年収450万円以上支払われることが予定されている者であることがポイントです。
◆ 第1期の支給申請に225万円以上、第2期の支給申請に450万円以上が賃金として実際に支払われていることが必要です。

3.受給できる額

対象労働者の雇い入れまたは受け入れの日から起算して、最初の6カ月を第1期、次の6カ月を第2期とする各期について、次の金額を受給することができます。

 ◆生産性向上基盤人材1人あたり期ごとに70万円(5人限度)
 ◆一般労働者については1人あたり期ごとに15万円
 (生産性向上基盤人材の雇い入れまたは受け入れ人数が限度)

※ただし、小規模事業主については、「生産性向上基盤人材」1人あたり90万円、一般労働者1人あたり20万円となります(人数の限度はその他と同様です)。

4.受給するための手続き

    1. 都道府県知事に「改善計画」を提出し、認定を受けます。
    2. 独立行政法人雇用・能力開発機構都道府県センターに「実施計画」を提出し、認定を受けます。
    3. 認定された「実施計画」に従って、対象労働者を雇い入れまたは受け入れます。
    4. 対象労働者の雇い入れまたは受け入れの日から起算して、最初の6カ月を第1期としてその6カ月を経過した日から、1カ月以内に独立行政法人雇用・能力開発機構都道府県センターに支給申請をします。
    5. 審査後、助成金が支給されます。
    6. 1期の次の6カ月を第2期とし、対象労働者の雇い入れまたは受け入れの日から起算して、1年を経過した日から1カ月以内に独立行政法人雇用・能力開発機構都道府県センターに支給申請をします。
    7. 審査後、助成金が支給されます。





ワンポイント!
雇い入れた対象労働者を事業主都合により離職させた場合は、すべての対象労働者の助成金は支給されません。すでに第1期の支給が済んでいる場合には返還することになりますので注意が必要です。

5.よくある質問

Q.1 生産性向上基盤人材を出向により受け入れの場合の留意点について教えてください。
  A.1 出向について「生産性向上基盤人材」本人の同意を得たものであることが必要です。

Q.2 以前に創業に伴って5人の基盤人材を雇い、「中小企業基盤人材確保助成金」を受けたことがありますが、その場合でも対象となりますか?
  A.2 最後の支給決定日の翌日から起算して、3年を経過していれば、対象となります。

Q.3 昨年にパートで勤めていた者を「生産性向上基盤人材」にできますか?
  A.3 パートタイマー、アルバイト等名称を問わず、過去3年間に勤務したことのある者は、対象とすることはできません。

Q.4 派遣として受け入れる場合でも対象となりますか?
  A.4 派遣として受け入れる場合は、対象となりません。

掲載日:2008年12月 2日
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