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起業ノウハウ
こうすれば進む!ベンチャー企業の人材定着

法改正や国や自治体による支援策の充実など、環境が整備され、起業はかつてに比べて容易になってきている。とはいえ、興した事業を発展させていくことは簡 単ではない。創業間もないベンチャー企業が抱える課題はさまざまだが、"人材の定着"は、多くのベンチャー企業に共通する重要な課題のひとつだ。

目次

ベンチャー企業で人材が定着しない理由

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ベンチャー企業の人材採用を支援するプレジデンツ・データ・バンク(東京都・中央区)の槙野秀俊取締役によれば、ベンチャー企業に人材が定着しにくい原因として、下記のような点が挙げられるという。

1.志望者の仕事のストライクゾーンが狭い

ベンチャーを志望する人は、意欲的な人が多い。ただ、そうした人は、「こうした仕事をしたい」といった明確な目的意識をもっていることが多いため、志望する仕事ができなくなると、その企業に勤め続ける意義を感じなくなるケースが多い。

2.企業の変化が大きい

安定した大企業と異なり、ベンチャー企業の変化は著しい。数年で売り上げが数倍になったり、逆に激減したりもする。また、業績の拡大や縮小にとも なって、事業領域が変わったりすることもある。組織の急拡大にともない、未経験者がいきなり管理職になるといったことも珍らしくない。こうした環境の変化 についていけなくなると、仕事に対する意欲も減退する可能性が高い。

3.外から見た印象と実際とのギャップが大きい

立ち上げたばかりの企業は、何年も事業を営んでいる企業とは違い、内部体制が整っていないのがもっぱらだ。ベンチャー企業は、"自由度が高い"とい うイメージが強いが、それは、裏を返せば、"きちんとしたルールが定まっていない"ということでもある。イメージが先行し、入社後、イメージと異なる実情 を知ることで、モチベーションがダウンするということも多い。

大切なのは、"テクニック"ではなく、"姿勢"を示すこと

では、企業で人材を定着させるためには、どんな工夫が必要なのだろうか? 槙野取締役は、下記のような取り組みを提言している。

1."就職"ではなく"就社"を強調した採用を行なうこと

変化が激しいベンチャー企業において、同じ仕事をずっと続けられる保障はない。したがって、「採用にさいしても、仕事の内容で志望するのではなく、理念や将来性など、企業そのものを評価して志望してもらえるような採用活動をすることが大切」(槙野取締役)だという。

2.待遇面の改善を行なうこと

理念や将来性を買って入社した社員でも、"仕事は多く、給料は少ない"という状況を積極的に望んでいるわけではない。したがって、毎年、待遇面を改善していくことが重要だ。「従業員も会社のおかれている状況は理解しているはずなので、他社との比較による不満はもちにくい。

重要なのは、従業員が"前年よりよくなった"と思える状況をつくること。したがって、業績が上がったときは、わずかでも給料を上げるなど、従業員に利益を還元する意志を示すことが必要」(槙野取締役)だ。

3.会社の夢と自分の夢を重ねられる状況を作ること

上述のように待遇面を改善するためにも、「経営者が行なうべきは、業績を上げることに尽きる」(槙野取締役)が、実際にはそれが難しいケースも少な くない。そうした場合、重要になるのが、"業績が上がっていない理由"や"業績を上げるための計画"を従業員にしっかりと伝えることだ。

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「業績などの情報は従業員と共有し、従業員が自分の夢と会社の夢を重ねられる状況を作ることが大切」(槙野取締役)だ。

4.中間管理職を育成すること

ベンチャー企業では、組織が急拡大したときなど、若く経験が浅い人材が、いきなり部下をもつ管理職になることも珍らしくない。知識や経験が少ない人 が管理職になった場合、本人の負担も大きくなるうえ、部下のモチベーションが下がる危険性も高くなる。したがって、企業の成長にともない中間管理職層の教 育・育成も欠かせない。

槙野取締役は、「採用は、テクニックで成果をあげることができる。しかし、定着となると、そうしたテクニックが通用しない」という。小手先の対策で はなく、従業員が会社とともに自分の成長が感じられる環境を作ることが、従業員の定着だけでなく、戦力化を考えるうえでも重要だといえよう。

掲載日:2008年3月11日
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