トップページ  >  起業する  >  コラム・インタビュー  >  起業ノウハウ  >  「地域創業助成金」の活用ポイント

起業ノウハウ
「地域創業助成金」の活用ポイント
廃棄物処理の会社を設立して、人を雇う予定です。このような場合に受給できる助成金はありますか。
地域創業助成金をご紹介します。この助成金は、地域に貢献する事業を行う法人を設立、または個人の事業を開始し、非自発的離職者などを雇用したときに支給されます。
女性

解説者

社会保険労務士 加藤美香(かとう みか)
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。

ご存知でしたか?10分野に定められた地域貢献事業を立ちあげた場合、一定の要件を満たした「非自発的離職者」の雇用に対して「地域創業助成金」が支給されるのだ。自社の事業が10分野に該当するかどうかをチェックしたうえで、検討してみよう!

目次

受給するための事業主の要件

  1. 雇用保険を事業所に適用していること
  2. 法人の設立、または個人事業の開業(以下「法人等の設立」と言います)後6カ月以内に地域貢献事業計画書を提出し、認定を受けていること
  3. 認定を受けた計画に基づき、地域貢献事業を主たる事業として行う法人等を新たに設立すること
  4. 事業の実施に必要な許認可等を受けていることをはじめとして、法令を遵守し、適切に運営するものであること
  5. 次のアからエの条件を満たす労働者(以下「創業支援対象労働者」と言います)を2人以上(ただし、非自発的離職者みずからが法人等の設立を行う場合は1人以上)雇用している事業主であること
    1. 常用労働者または短時間労働者(1人以上は常用労働者)
    2. 雇入れ日現在で65歳未満の者
    3. 創業の日から1年6カ月以内に雇入れられた者
    4. 雇入れから3カ月以上経過した者
  6. 創業支援対象労働者のうち、1人以上が非自発的離職者であること(ただし、非自発的離職者自らが法人等の設立を行う場合は、この限りではありません)
  7. 資本、資金、人事、取引等の状況からみて、親会社、子会社または関連会社とほぼ同じ関係にある事業主が行なう事業と、事業内容に関し同一性が認められる事業を行なっていないこと
  8. 法人等の代表者が、事業内容に同一性が認められる事業を行う他の事業主の役員である者、または役員であった者でないこと
  9. 法人等の取締役会その他これに準ずる期間の構成員の過半数が、事業内容に同一性を認められる事業を行う他の事業主の役員である者、または役員であった者でないこと
  10. 雇用調整方針(※)を届け出た事業主または雇用対策法に基づく再就職援助計画を提出しその認定を受けた事業主以外からの営業譲渡、営業の賃貸借、営業の委託等に伴い設立された法人でないこと
    ※雇用調整方針とは、不良債権処理の加速に伴い雇用調整を行なわざるを得なくなった事業主が、雇用調整の見通しと、その対象者について、公共職業安定所に届け出たものを言います。
  11. 法人等の設立の日以降3カ月以上事業を営んでいること
  12. 法人等の設立の日から、支給が決定される日までの間に雇用保険の一般被保険者を事業主都合で解雇したことがないこと
  13. 出勤簿、賃金台帳、労働者名簿等の書類を整備していること
    ※助成金の対象となる非自発的離職者は、次の理由により離職した人を言います。
    1. 解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由によるものを除く)
    2. 事業主からの働きかけによる正当な理由のある自己都合
    3. 事業所移転等に伴う正当な理由のある自己都合
    4. 定年
    5. 継続雇用制度がある場合における当該制度の定めるところによる離職
    6. 移籍出向(出向のうち出向元事業主における雇用関係を終了する場合をいう)

地域貢献事業に該当する分野

1.個人・家庭向けサービス(個人や家庭のさまざまな必要に応じ、家事や雑務の代行などキメの細かいサービスを提供するコンシェルジュ産業、健康支援産業、生活空間移動支援サービス)

たとえば、コンシェルジュサービス(家事や庶務代行サービス、クリーニング、料理代行サービス、衣服裁縫修理業、自動車整備業、機械修理業、物品預 り業、冠婚葬祭業、資産運用、医療関連情報提供サービス)、ライフモビリティサービス(自家用移動サービス、コミュニティバスサービス)、健康増進(リフ レッシュ)サービス(旅行サービス、スポーツ関連サービス、健康機器リース・レンタル事業、健康機器修理事業、ビューティケアサービス)、理容業、美容 業、コンテンツ・クリエーション、コンテンツ・デリバリー、その他の生活関連サービス業

2.社会人向け教育サービス

たとえば、ビジネススクール、社会人教育訓練機関、語学学校、学習支援業(eラーニングなど)、職業訓練教育

3.企業・団体向けサービス(企業や地方公共団体の経営効率化のために情報技術を駆使してさまざまな専門的な支援や人材を提供するサービス)

たとえば、情報サービス(業務支援ソフトの提供)、ホスティングサービス、ソフトウェア業、情報処理サポート事業、インターネット付随サービス業、 物流ロジスティクス支援、人材派遣、ビルメンテナンス、警備・セキュリティ、デザイン・機械設計業、各種物品リース業、広告代理業、通訳・翻訳業、その他 の事業サービス業

4.住宅関連サービス

たとえば、不動産評価、住宅・建築物確認検査事業、不動産仲介・売買、リフォーム、改築・増築、不動産管理業

5.子育てサービス

たとえば、保育所、放課後託児サービス(放課後児童クラブ)、チャイルドケア(ベビーシッター)、児童福祉事業(児童相談所、児童館、児童養護施設)

6.高齢者ケアサービス

たとえば、住宅型介護サービス、在宅介護サービス、福祉輸送サービス事業、福祉用具流通事業、福祉用具リース・レンタル・リペア業

7.医療サービス

たとえば、在宅医療支援、在宅医療関連機器リース・レンタル業、在宅医療関連機器修理事業、医療事務代行、院内物品管理事業、病院、一般診療所、歯科診療所、助産・看護業、療術業、健康相談施設、その他の保健衛生

8.リーガルサービス

たとえば、法律事務所、特許事務所、司法書士事務所、公認会計士事務所、税理士事務所、社会保険労務士事務所、不動産鑑定業、行政書士事務所

9.環境サービス

たとえば、廃棄物処理、環境対策設備設置・管理、環境アセスメント調査、リサイクル事業

10.地方公共団体からのアウトソーシング

11.地域重点分野(地域が選択する重点分野で地域によって異なります)

受給できる額

新規創業支援金

創業後6カ月以内に支払った経費の3分の1(下記の上限額あり)。ただし、雇用調整方針の対象者または再就職援助計画対象者(以下、方針対象者等と言います)、非自発的離職者の雇入れの状況により、上限額は下表の通りです。

方針対象者等の雇入れあり方針対象者の雇入れなし
非自発的離職者の雇入れ
3人以上
500(300)万円 400(200)万円
非自発的離職者の雇入れ
1人〜2人
400(200)万円 350(150)万円

※金額は創業支援対象者の雇入れ人数が5人以上の場合の上限額(カッコ内は4人以下である場合の上限額)

対象となる経費

1.法人設立または個人事業の開業に関する事業計画作成費

具体的には、経営コンサルタント等の相談経費(雇用管理に係る相談経費を除く)および法人設立の登記又は開業に関する開廃業等届出書の作成等の代行費用など(ただし、助成金の算定基礎の対象経費としては75万円が限度)。

2.職業能力開発経費

具体的には、事業を円滑に運営するための、役員または従業員に対する教育訓練経費など。

3.設備・運営経費

具体的には、事業所の工事費、設備・備品、事務所借料、広告宣伝費等の設備・運営費(人件費を除く。また、事務所借料等に対する助成金の算定基礎の対象経費としては、6カ月分を限度とする) 。

受給するための手続き

1.地域貢献事業の認定申請

法人等の設立から6カ月以内に都道府県高年齢雇用開発協会に地域貢献事業計画の申請を行ないます(法人等の設立の前に事業計画の認定申請を行なう場合は、法人等の設立を事業計画の認定から3カ月後までに行います)。

2.支給申請

下記の助成金の種類に応じて、都道府県高年齢雇用開発協会に対して行います。

  • 新規創業支援金または雇入れ奨励金
    創業援対象労働者が5人(5人に満たない場合は2人目(非自発的離職者自らが創業する場合は1人目))に達した日から3カ月を経過する日以降で、支給申請 に係る創業支援対象労働者の最後の雇入れ日から3カ月を経過した日以後、当該日の翌日から起算して1カ月を経過する日までの間に支給申請を行います。
  • 追加雇入れ奨励金
    最初の支給申請後、法人等の設立の日から1年6カ月以内に新たに雇入れ支援対象者を雇入れたときは、雇入れに日から3カ月を経過する日から1カ月以内に、雇入れ奨励金について追加支給申請をすることができます。
  • 追加新規創業支援金
    創業支援対象者の雇入れが5人に達した日から3カ月を経過する日以後、当該日の翌日から起算して1カ月を経過するまでの間に支給申請を行います。

地域助成金20071023.PNG

掲載日:2007年10月23日
  • googleplus
  • hatena
  • pocket
  • line
  • evernote
Copyright © WizBiz Inc.
このコンテンツの著作権は、WizBiz株式会社に帰属します。著作権の承諾なしに、無断で転用することはできません。
このページの先頭へ
起業するコンテンツ一覧
  • 事業計画作りや実際の起業準備そして開業まで。起業を目指す人の『こんな時どうする?』に応えます。

  • 法律知識や経営診断など、起業準備段階はもちろん、実際に起業・開業してからも使える豊富な情報を掲載。

  • 『国の補助金を活用して創業するには?』についてご説明します。

  • 中小企業や個人投資家にとってのメリットを、その仕組みや優遇措置について詳しくご紹介します。

  • 起業・開業を考えている職種の消費者利用動向がすぐにわかる、職種別データ一覧。

  • 200以上の業種・職種から選べる開業準備手引き書。

  • 最新のビジネストレンドや中小企業が直面する経営課題など、読み物コンテンツをまとめています。

  • 若手起業家にインタビュ—。「社会人起業」と「学生起業」それぞれの選択を対比しながら起業のカタチを探ります。