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中小公庫、ベンチャー融資が過去最高 「新事業育成資金」の活用法を公開!

中小企業金融公庫がベンチャー企業向け融資実績を伸ばしている。新規性、成長性のある新事業に取り組む中小企業向けのベンチャー融資「新事業育成資金」が06年度の融資実績で、全568社、266億円と過去最高となった。同公庫は「とくにベンチャーの育成、支援については政策性の高い分野だけに力を入れていきたい」という。資金調達の手段として検討したらどうだろうか。

中小企業金融公庫は「とくにベンチャーの育成、支援については政策性の高い分野だけに力を入れていきたい」という 中小企業金融公庫は「とくにベンチャーの育成、支援については政策性の高い分野だけに力を入れていきたい」という

目次

知財関連の融資が社数で05年度比66%増と大幅アップ

中小企業金融公庫(以下、中小公庫)が、融資実績を伸ばしている。なかでも新規性、成長性のある新事業に取り組む中小企業向けのベンチャー融資(「新事業育成資金」)が06年度の融資実績で、全568社、266億円と過去最高となっている。

その直接的な原因は、知財活用支援融資の利用の広がりだ。前年の05年4月に新事業育成資金の適用条件が拡充され、他の企業で利用されていない知的財産権(特許権、実用新案など)を活用した事業化の支援がしやすくなったことで、知財関連の融資が社数で05年度比66%増と大幅にアップしたことが影響したようだ。

中小公庫は08年度の10月1日に、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、国際協力銀行(国際金融等業務)と統合し、株式会社日本政策金融公庫(以下、新公庫)に生まれ変わることになっている。新公庫は政策金融機関として、より政策に寄り添った融資活動を行なう方針を打ち出しているだけに、「とくにベンチャーの育成、支援については政策性の高い分野だけに力を入れていきたい」(中小公庫・新規事業支援室)との思いも強い。

そういう意味では起業したての経営者や新しい事業に着手する企業にとって、こうした融資制度は心強い味方になってくれるだろう。そこで中小公庫のベンチャー融資について紹介しよう。

ベンチャー融資「新事業育成資金」の貸付限度額は6億円。貸付期間は設備資金だと15年以内、運転資金だと7年以内で、利率は融資後5年目までは低利な特別利率を適用し、6年目以降は基準利率+0.2%。同公庫によると、1社あたりの平均の融資額は1回につき4,000万〜5,000万円。1回につき、と前置きがあるのは「企業が成長すれば新たな設備資金や運転資金の需要が生じますから、長期にわたり何度もお取り引きをさせていただくことも多い」(同室)からだ。

ちなみに同公庫にはベンチャー融資以外にもいろんな融資制度があり、それらを組み合わせて1社に最大12億円まで融資することが可能だという。

事業家7年以内、成長新事業育成審査会の認定などの諸条件

ベンチャー融資を受けるにはまず中小公庫が定義する中小企業に該当する企業であることが大前提だ(中小公庫ホームページや全国の中小公庫窓口で事前に確認のこと)。さらに、以下のポイントがある。

  1. 事業が事業化されて7年以内であること。
  2. 各分野の専門家で構成される「成長新事業育成審査会」から事業の新規性・成長性について認定を受けていること。
  3. 事業計画に沿って円滑な成長が期待できること。

「成長新事業育成審査会」の認定とは、「新事業育成資金」を適用するうえで適した案件なのかどうかを判断する審査だ。ただし、他の企業において活用されていない知的財産権を活用して事業を行なう場合や、中小企業基盤整備機構が出資する投資ファンドから出資を受けている場合など、この審査を省略できる条件もあるので、これも事前に確認しておこう。ただし、売り上げや業種などについてはとくに問わない。

「かりにいま、赤字であっても今後の売上計画が立っていて黒字転換が予測できれば、融資の対象になる可能性はあります」(同室) この新事業育成資金の融資を受けるには、まず全国61カ所にある窓口で、融資の期間や希望の金額、担保の条件などについて相談することになる。

申し込み企業の顧客に製品・サービスの感想をヒヤリング

申し込みにさいしては、決算書や商業登記簿謄本の他、新事業の事業計画書や新製品・サービスに関する資料を提出。その後、成長新事業育成審査会の審査、ならびに中小公庫による事業見通しを見極める審査を経て融資、というのが一般的な流れだ。過去に融資を受けた企業を業種別で見ると、全体の4分の3が製造業である。

「ベンチャー融資の場合、審査上、技術面の評価にウェイトがおかれることもあり、製造業の割合が高くなっているが、実際は一部を除き業種に制限はありません」(同室)

では、審査では何が問われるのか。そのポイントを新規事業支援室に尋ねた。

「ベンチャーキャピタルとは違いあくまで間接金融機関ですから、融資をした直後から元本と利息の返済がはじまります。その意味から少なくとも試作品が完成していたり、ある程度は販路も確定しているといった状況でお申し込みをいただくようになります。また、他の金融機関さんからの融資などを含め、当面の資金繰りをうまくやっていけるのかどうか、そのあたりの経営の足元も見せていただくことになります」(同)

また、申込企業の取引先に製品やサービスの感想を聞くという調査もあって「取引先へのヒアリングをご承諾いただけるかどうかもポイントになる」(同)という。これらのポイントを踏まえたうえで、自社の資金調達の手段のひとつに活用してみてはいかがだろう。


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掲載日:2007年8月17日

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