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業界レポート
数字が語るこの市場の深層【ペット市場】

一般社団法人ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査(2014年)」によると、2014年のペット飼育頭数は、猫が約995万頭(前年比2%増)、犬が1034万頭(同5%減)だった。とくに猫の飼育頭数は3年連続で増加している。

この猫人気の背景には、ペット可とするマンションや宿泊施設の増加などが背景にあると考えられる。犬を飼う場合、小型犬であれば室内で飼えるが、中型~大型犬を飼うには、やはり庭が必要となる。その点、猫は室内で飼うのに適しており、また、犬のように鳴き声も大きくない。それゆえ、この住宅事情の変化から、最近、猫の人気が出てきているのだと考えられる。

目次

ますます拡大するペット関連商品サービス市場

図表1:ペット関連商品サービスの需要は堅調に推移

猫人気などを背景に、近年、家計のペット関連支出金額は、堅調に推移している(図表1)。ペットフードだけでなく、動物病院での治療代や、他のペット用商品サービス(たとえば、室内トイレ、理美容サービスなど)への支出も大きく伸びている。とくに、室内で一緒に過ごすペットに関しては、衛生面でのケアは欠かせない。猫ブームが周辺商品サービスの需要の創造に大きく貢献しているとも考えられる。

図表2:ペット関連商品サービス市場規模は、約9千億円

WizBiz株式会社が、ペット関連商品サービスの市場規模を推計したところ、2014年は、ペットフードで3,181億円、動物病院代で2,915億円、その他ペット関連商品サービスで2,856億円となっており、合計すると8,952億円に達したと考えられる(図表2)。

同市場は2006年当時では6,507億円だったため、当時と比べると8年の間に市場が約1.4倍に拡大したことになる。

とくに単身女性や子育て重視家庭などで高いペット人気

図表3:単身世帯では、35~59歳女性がペット関連支出額トップ

家計のペット関連支出状況を世帯形態別に見てみると、単身世帯では、35~59歳の女性が多く支出していることがわかる(図表3)。次いで、60歳以上の女性と男性の支出が多い。

単身者世帯の場合、「寂しさをまぎらわすため」などの理由でペットを飼う人が多い。そのため、若い単身女性や高齢者を中心に、ペット飼育需要が高くなっているのだと考えられる。

図表4:2人以上世帯では、世帯主年齢50代の家庭がペット関連支出額トップ)

一方、2人以上世帯の中では、世帯主年齢層が50代の家庭がペット関連支出額トップとなっている(図表4)。世帯主年齢層50代の2人以上世帯では、フード、医療その他のペット関連で年間平均31,058円の支出をしていることになる。次いで、世帯主年齢層が60代、40代の家庭で同支出金額が多い。

子どもの居る家庭では、「子どもの情操教育のために」とペットを飼う家庭も多い。世帯主年齢層40~60代の2人以上世帯には、このような「子育て重視」の家庭も多く含まれていることだろう。

様々なペット関連商品サービスの登場と可能性

ペット関連市場の拡大とともに、数多くのペット関連商品サービスも生まれてきている。ペット保険、ペット同伴可能な飲食店や宿泊施設、ペット専用理美容も、その一部であるが、他にも数多くのニーズが存在している。

図表5:あったらいいと思う飼育サービス

ペットフード協会の調査によれば、「あったらいい」と思うペット飼育サービスとして、図表5のようなものが挙げられている。最も望まれているのは、旅行や外出で世話が出来ないときの「世話代行サービス」である。また、何らかの事情で世話が出来なくなった時にペットを引き取ってくれる人や施設を斡旋する「マッチング・サービス」のニーズも高い。ほか、「ペットシッター」や、ペット飼育事情に対応してくれる「ペット専用ハウスクリーニング」も人気だ。

ペット人気を背景に、今後も様々なペット関連商品やサービスが登場し、ペット関連市場は、ますます拡大していくことだろう。


掲載日:2015年11月16日

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