トップページ  >  起業する  >  コラム・インタビュー  >  事業を育てる  >  ロンドンオリンピックはソーシャルビューイングで盛り上がる!

事業を育てる
ロンドンオリンピックはソーシャルビューイングで盛り上がる!

ロンドンオリンピックでは、デジタル環境の進化に加えソーシャルメディアの存在が大きく感じられるだろう。日本では、テレビを介した競技観戦のときにソーシャルメディアを使う人が増えるという予測もあり、企業のソーシャルメディア活用の準備も積極的だ。今回は、ロンドンオリンピックで本格化する「ソーシャルビューイング」とテレビとソーシャルメディアの相性についてみていく。

目次

ソーシャルメディアがスポーツ観戦スタイルを変える

開催中のロンドンオリンピック(2012年7月27日~8月12日)。今大会のオリンピックで、競技結果とは別に観戦スタイルの変化に注目が集まっている。それが「ソーシャルビューイング」だ。これは、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを利用して、離れた場所にいながらも同じものを観ている者同士がメッセージをやりとりするなど、リアルタイムで同じ感動を共有する観戦スタイル。4年前の北京オリンピックとの大きな違いは、FacebookやTwitter、Google+、mixiなどのソーシャルメディアのユーザーの激増であり、さらにパソコンのほかスマートフォンやタブレット端末などの機器の普及もソーシャルビューイングを後押しする形となる。

電通総研が2012年2月に行った「ロンドンオリンピックへの期待や観戦スタイル」の調査によると、テレビを観ながらソーシャルメディアを利用したいと回答した人が15.7%であり、北京オリンピック時にソーシャルメディアを利用したと回答した人が5.5%だったのに対して約10%も増加していることがわかった。特に顕著だったのが20代で、今回のオリンピックでは30%の人、つまり約3人にひとりが利用したいとしている。また、どんな時に書き込みをしたいかという質問には、「勝利の喜びを分かち合いたい時(72.5%)」、「スリリングな試合内容の興奮を伝えたい時(54.9%)」、「選手に応援の気持ちを伝えたい時(41.2%)」となった。つまり、スポーツ観戦時の「つながり」といった連帯感をソーシャルビューイングは創出しているのだ。このように、スポーツ観戦とソーシャルメディアの関連性は、新しいエンターテイメントとして商機の可能性があるとされている。

テレビ局発のソーシャルメディア活用が活発

スポーツを生で観戦するといった「ライブ性」の重要度は、テレビ番組でも同じことが言える。1960年代や70年代の「テレビの黄金時代」と呼ばれた頃、子ども達は昨日観たテレビの話を学校ですることがお決まりだった。それは、同じ番組を観た者同士がつながりをもつ瞬間だった。現代では、その「つながる場」がソーシャルメディアに代わっていったのかもしれない。

そこで、つながる場をテレビ局が作るという動きも出てきている。最近もっとも活発なのが、日本テレビ。テレビ番組とFacebookを直接接続した番組連動型ソーシャルテレビ視聴サービス「JoiNTV」は、2012年3月に実際の番組を使って実験を行った。これは、Facebookに登録しているユーザーが、インターネットに接続したテレビから登録をすると、番組の画面上で友だちと交流ができるもの。さらに、6月にはスマートフォン向けのアプリ「wiz TV」をスタートさせた。これは、Twitterのつぶやきなどを測定することで、ソーシャルメディアで何の番組が盛り上がっているかをグラフで見ることができるサービスだ。

一方、フジテレビのスマートフォンアプリ「テレコアプリ」は、音声に特殊なIDを組み込ませており、番組を観ているときにアプリを起動していると、画面に連動したコンテンツが届くのが特徴。いずれのサービスも、利用は無料(通信費は別)で楽しむことができる。テレビ局は視聴者を獲得するためのツールとして、新たな放送サービスの展開に期待をしている。

自宅でひとり観戦でも"みんなで"応援

このようにリアルタイムで情報が配信されるテレビと、タイムライン(時間軸)でメッセージが交わせるソーシャルメディアは相性がいいことがわかる。では、そういった特性を踏まえ、ソーシャル時代を迎えて初となるオリンピックにおいて、企業が取り組むソーシャルメディアの活用はどんなものか。代表的な例として、国内最大のポータルサイトを運用するヤフージャパンの活動を紹介する。

日本国内におけるロンドンオリンピック協賛企業であるヤフージャパンは、日本国内のネットの権利を独占する。そのなかで、特にソーシャルメディアの活用に注力をしている。注目は、膨大なユーザー数とリアルタイム性の機能が強みのTwitterと組んで展開する、「速報!つぶや☆King」のサービスだ。会期中は競技に関するつぶやきが増加することが予想され、それを上手く活用し、サイト上でキーワードを入れると関連する競技の状況が表示され、Twitterのつぶやきの多さなどに応じて色や大きさといった表示が変わる。これによって、自宅でひとりでテレビ観戦する場合でも、各競技の盛り上がり度合いや、一度に複数の競技の経過を追うことがでる。今回のオリンピックでは、別の場所で同じ競技を観る人とあたかも一緒に観戦している疑似体験をする人が増えるだろう。

企業の販促プランも変化する

この夏のロンドンオリンピックでは、テレビを観ながら、もうひとつ、ないしは複数のスクリーン(スマートフォンやタブレット、パソコン)を操るといった現象が多く見られることが確実だ。この大会を境に、日本にも本格的にテレビとソーシャルメディアの融合に注目が集まってくるだろう。そういった環境の変化を背景に、商品やサービスを販売する企業としては、これまでのテレビの影響力への過大評価から一変して、テレビとソーシャルメディアの組み合わせを考えていく必要がある。これらの相性を踏まえ、かつ複数のスクリーンを操る消費者を動かそうとするには、一方通行のCM投下だけではなく、ソーシャルメディアを活用した、消費者との双方向なコミュニケーションによるプロモーションにシフトしていくはずだ。

■参考
電通総研「ロンドンオリンピックへの期待や観戦スタイル」
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2012/pdf/2012045-0409.pdf


掲載日:2012年7月31日

  • googleplus
  • hatena
  • pocket
  • line
  • evernote
Copyright © WizBiz Inc.
このコンテンツの著作権は、WizBiz株式会社に帰属します。著作権の承諾なしに、無断で転用することはできません。
このページの先頭へ
起業するコンテンツ一覧
  • 事業計画作りや実際の起業準備そして開業まで。起業を目指す人の『こんな時どうする?』に応えます。

  • 法律知識や経営診断など、起業準備段階はもちろん、実際に起業・開業してからも使える豊富な情報を掲載。

  • 『国の補助金を活用して創業するには?』についてご説明します。

  • 中小企業や個人投資家にとってのメリットを、その仕組みや優遇措置について詳しくご紹介します。

  • 起業・開業を考えている職種の消費者利用動向がすぐにわかる、職種別データ一覧。

  • 200以上の業種・職種から選べる開業準備手引き書。

  • 最新のビジネストレンドや中小企業が直面する経営課題など、読み物コンテンツをまとめています。

  • 若手起業家にインタビュ—。「社会人起業」と「学生起業」それぞれの選択を対比しながら起業のカタチを探ります。