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事業を育てる
ながら美容ブームで"モバ美" も盛況

昨今、よく耳にする「ながら美容」。パナソニックの「ナノケア」商品に代表される、その名の通り何かをしながら美容ができるというもの。さらに最近では、忙しい女性のニーズに応えて、外出先でも使える携帯美容家電「モバ美(モバビュー)」の快進撃が続いているという。その動きを見てみる。

目次

"時間意識" "美意識" いずれも高い現代女性

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昨今の女性の美容商品は不況知らずかもしれない。いや、社会背景と女性の本音をしっかり掴むことができている成功事例とも言える。

ここ10年位のうちに、「○○しながら美容できる」という美容商品が多く登場している。なかでも、美容家電商品の充実ぶりは目を見張る。家電量販店では、大きなブースを構えるほどに成長している市場だ。

その理由は簡単である。不況下で社会に出る女性が多くなったことや、その労働時間の拡大、さらに年齢が高まると、家事や育児なども加わり、自分の時間が思うようにとれないという実態がある。

そんななかでも、女性の美容に対する思いは失せることはなく、むしろ、限りある時間のなかで簡単に最大限の効果を求めるようになっていった。一時、「時短(時間短縮)」というキーワードが広く出回り、特に家事に関する情報が多く飛び交っていた。その名残もありつつ、やや形を変え、現在は時間を効率よく使った"美容"への関心が高まっている。そこで女性の心をとらえたのが、「ながら美容」である。

爆発ヒットを続ける「ナノケア」商品

「ながら美容」の代表格といえば、パナソニックの「ナノケア」。「ナノケア」とは、水に包まれた微粒子イオンである「ナノイー」を発散する美顔機器で、肌や髪に潤いをもたらす効果が期待できる。これは3種類あり、それぞれ使うシチュエーションが異なる。

そのうち、円形の「ナイトスチーマー ナノケア」は、就寝時に近くに置くことで、寝ながらにして肌と髪のケアができるというもので、やや小ぶりの球形の「デイモイスチャー ナノケア」は、オフィスのデスクワークや家庭でのテレビ鑑賞時を想定しており、仕事をしながら、またはテレビを観ながらの美容ができる。

「ナイトスチーマー ナノケア」は累計35万台、「デイモイスチャー ナノケア」は2009年11月発売で10万台を販売したという。

さらに、トヨタの「ナノイー ドライブシャワー」を搭載した新型トヨタ「PASSO」も登場し、ついに「運転しながらの美容」まで可能とした。2010年2~9月で10人に1人の搭載率と好調のようだ。

家電以外の分野においても、「ながら美容商品」の関心は高い。次のような商品がある。

■ランコムの「ジェニフィック マスク」
 フランス化粧品ブランドランコムの「ジェニフィック マスク」はバイオセルロースを使用した美容マスクで、不着力が優れており、家事をしながら美容できると主婦の間で話題になった。

■「機能性下着」
 着て歩きながらダイエットができる機能性下着は、下着メーカーやスポーツアパレスメーカーから各種登場しており、特にキャリア風のOLに人気で売れ行きも上々とのこと。

■「24hコスメ」シリーズ
 「24時間落とさなくてもOK」というキャッチコピーで注目された「24hコスメ」。100%天然成分の美容液成分だけでできているため、スキンケア効果も期待できる。化粧をしながらスキンケアができると若い女性を中心に人気である。

女性の美容はモバイル型に進化

これまでの商品に共通していることは、「○○ながら」には、寝ながら、仕事しながら、テレビを観ながらなど、自宅かオフィスといった一定の場所で使用するものが多くみられる。そんななか、昨今の動きとして「携帯する」という新たな要素がプラスされてきている。

たとえば、イオン発生器、空気清浄機、電動歯ブラシ、ヘアアイロンなどがそれにあたる。これらの携帯できる美容家電は"モバ美(モバビュー)" と言われ、新たな消費市場として関心を集めている。「モバ美」の語源は「モバイル(携帯)」+「ビューティー」美容)」で、現代の忙しい女性、特に外出を多くする女性に目を付けたのがポイントである。

この言葉は、2010年11月「日経トレンディ」の『2011年 ヒット予測ランキング』で2位にランクインするほど業界内においても赤丸急上昇というわけである。手のひらサイズで携帯できるものが多く、外出先で気軽に美容ができる。

業態を越えた売り場作りで消費拡大

「モバ美」の特徴として、携帯するがゆえに小型化という点が重要である。そこは、日本人の物作りの得意分野ともいうべき点で、小さくても優れた機能を搭載している点に驚きを覚える。また、携帯型といえどもその機能は本格的であり、固定型と比較しても見劣りがあまりない。

そして、この新たな市場は売り場の変化をももたらしている。これまで家電であれば家電量販店の取り扱いが主であるが、これらの商品は「美容商品」という特徴をいかし、ドラッグストアやバラエティショップでの取り扱いが進んでいる。関連商品との陳列により売上の相乗効果を狙えるとあり、棚作りの工夫も行われている。

これらの「ながら美容」や「モバ美」に関する商品の売上が好調な背景には、ある特徴がある。それは、長引く不況により、節約疲れといった言葉も出てきているなか、ある意味では不動の「女性の美容」と、「実用」といった商品に対する反響があることから、消費行動の堅実化の動きがあると考えられる。


掲載日:2011年6月16日

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