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事業を育てる
龍馬ブームを起こしたNHK大河ドラマの効果

今、日本中で龍馬ブームが起きていることは言うまでもない。では、なぜNHK大河ドラマがこれほどの影響力があるのだろうか。昨今の「歴女」ブームといった追い風とともに、ビジネスチャンスの可能性をみていき、次に狙う「江~姫たちの戦国~」も先取りして紹介する。

目次

先行き不透明な世の中だからこその龍馬人気

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現在放送されているNHK大河ドラマ「龍馬伝」は視聴率が20%を超えており、ゆかりの地を巡る観光ツアーやお土産などの関連商品の販売など、日本各地でお祭りモードともいえる状態になっている。

「龍馬伝」の視聴率をみてみると、初回平均視聴率は過去4回の平均よりやや高い程度であった。ただし、龍馬伝は回を重ねるごとに視聴率の水準が高まっているようで、主演の福山雅治さんの人気も影響して、期間平均は過去最高になるのではないかとの見方もある。また、坂本龍馬は歴史上の人物の中でも日本人に人気の高い人物だ。下級武士であった龍馬が武力なくして倒幕し、新しい時代を切り開いたことや世界に飛び出した功績は、日本人の憧れの的である。昨今の不況下で意気消沈しがちな日本人の心を奮い立たせてくれるのが、龍馬なのかもしれない。

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1年間放送される大河ドラマの威力

坂本龍馬はこれまでも時代小説や漫画などに取り上げられファンも多くいたが、今回の大河ドラマに取り上げられたことは、これまで以上の話題を作ることになった。そこでよく耳にするのが経済効果である。

毎年、主人公のゆかりの地に拠点をおく日銀の支店が算出し予測している。過去に出された大河ドラマとその予測した経済効果をみてみると、中でも龍馬伝がひと際その額が高いことがわかった。その理由のひとつとして、龍馬ゆかりの地が高知・長崎・京都などいくつも挙げられる点において、影響も大きいと考えられる。

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そもそも、経済効果が期待されるというのは、大河ドラマ特有とも言える、「世の中を動かす力」が働いている。簡単に説明すると次のようになる。

「年間を通じて放送されるため、長期にわたりファンを獲得できる」
     ↓
「回を重ね視聴者の関心が高まり、自分だけの楽しみから人へ伝えたいという行動に出る(クチコミ)」
     ↓
「話題が上昇し、登場人物ゆかりの地への観光が増加する」
     ↓
併せて、関連商品などの販売が増加する 

さらに、最近の「歴女」ブームも追い風といえるだろう。歴女とは、歴史小説などを愛読し歴史や登場人物に詳しい女性の呼称で、特に20~30代の若い女性をさしている。2009年には流行語のトップテン入りをしたことでも話題になった(ユーキャン新語・流行語大賞)。彼女たちの消費動向も注目すべき点だろう。

次回作「江~姫たちの戦国~」は162億円の経済効果

このように、ゆかりの地では経済効果が期待され、町の活性化にも一役かうことになる。そこで「龍馬伝」の次、つまり2011年放送の大河ドラマへも当然関心が高まる。NHKの発表によると、2011年は「江~姫たちの戦国~」に決定した。

江とは、徳川二代将軍・秀忠の正室で、主人公を若手演技派女優として活躍している上野樹里さんが演じる。江は、戦国時代に近江国小谷(現在の滋賀県長浜市)で生まれ、近江を支配した武将・浅井長政と織田信長の妹(お市)の三女で、この三姉妹は戦国史上で最も有名な姉妹と言われている。

そして、2010年2月25日に日銀滋賀支店が算出した本ドラマの経済効果は、約162億円。2011年の観光客が約134万人増の約2610万人となると、試算を公表した。

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ビジネスでは、翌年の反動に要注意

大河ドラマをビジネスチャンスと捉え、ヒントを得ることで活力を見出すことは重要なポイントと言える。現在では、様々な業種で活かされており、たとえば、観光業、小売業、飲食業、エンターテイメント分野が挙げられる。

ここで、大河ドラマに関連したビジネスを行う際の大事なポイントをいくつか列挙する。

  • 登場人物はあくまで過去の人物なので、現存しない人間を彷彿とさせるような、かつ人々を魅了させるストーリーがあること
  • 実際に効果が表れるのは放送期間中になるが、先取りをして準備万全にすること

上記のことは、言わば当たり前のことであるが、それ以上に重要なこととして、放送の翌年の反動に厳重注意を促したい。放送終了を考慮して、商品やサービスの重要と供給のバランスを想定しておくことは、より重要なことかもしれない。


掲載日:2010年6月29日

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