トップページ  >  起業する  >  コラム・インタビュー  >  闘いつづける経営者たち  >  04.世界を照準に定めたブランド戦略

闘いつづける経営者たち
ロイヤルブルーティージャパン株式会社【吉本 桂子】

目次

 「事業化なんてたいしたことない」と思って2006年に創業したものの、それ以降、悪戦苦闘の末になんとか経常黒字にこぎつけるまでに7年間を要した。現在、経営もようやく軌道に乗り、抱える有利子負債も向こう7年ほどで完済できるが、吉本桂子社長はそれを3-4年に短縮し、少しでも早く無借金経営の財務体質にしたいと意気込む。

 「現時点で経常利益率は15%くらいです。融資の返済がなくなり無借金経営となれば、そのぶんがそっくり利益として積み上がります。そうなれば従業員への還元やお茶の生産者との連携強化にもっと資金を割く余裕ができ、強力にブランド戦略を進めることができます」
 自身がグラフィックデザイナーだった強みで、ブランディングに関するほとんどの戦略的デザインは吉本社長が自ら手がける。それによる経費節減効果も大きい。

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 ただその半面、画一的になりがちという弱点も否定できない。企業の草創期にはそれでも間に合ったが、成長期に入ったとき新たな問題が生まれる可能性がある。そのとき、資金的な余裕が生まれていれば、一部は外注したり、チームを結成して機動的で重層的なデザイン戦略を進めることもできる。

「日本茶=高級茶」というステータスの確立を目指す

 現在、ロイヤルブルーティージャパンは紅茶、青茶(ウーロン茶)、花茶、緑茶の各カテゴリー別に商品を提供しており、青茶の「Queen of Blue」は、モンドセレクションで金賞を3年連続で受賞し、2010年に横浜で開かれたAPEC首脳会議で供され、2011年5月には日本航空の国際線ファーストクラスの飲料に採用された。

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 「お茶のおもてなしを変えるという意思のもと、高級茶のブランド戦略を進めてきたわけですが、私の最終ゴールはそれを世界の高級茶ブランドにし、日本茶=高級茶という地位をつくりあげることです」
 日本のお茶生産者も高級茶をもってして生き残るべきだと吉本社長は言う。大衆茶ではもはや国際競争で太刀打ちするのは難しいという読みだ。
 ただ、一方で日本のお茶はまだ世界でほとんど認知されていないというのが現状だ。日本食がユネスコの無形文化遺産に認定されながらも、お茶のありようは平坦ではないということだ。
 しかし、視点を変えればそのぶん市場は限りなく大きく、可能性に満ちているともいえる。それゆえ、吉本社長は、ロイヤルブルーティーのブランド戦略によって高級茶として日本茶の地位を高めるべく世界へと照準を定めている。

吉本桂子 プロフィール(よしもと・けいこ)

1971年神奈川県藤沢市生まれ。共立女子大学家政学部生活美術学科卒業後、フリーのグラフィックデザイナーを経て2006年に高級茶を自社一貫開発・製造・販売する「ロイヤルブルーティージャパン株式会社」を佐藤節男氏と創業。非加熱除菌による独自の茶抽出法を確立して商品化。翌2007年に「ROYAL BLUE TEA」を正式に発売した。
2007年から3年連続でベルギー・モンドセレクション金賞を受賞。
2013年には日本政策投資銀行「第2回女性起業大賞」を受賞。

企業データ

ロイヤルブルーティージャパン株式会社

神奈川県藤沢市川名2-5-31
0466-29-9577
事業概要:高級茶飲料の開発・製造・販売、茶葉・茶器の開発・販売、茶宴事業、茶関連事業
資本金:5815万円
売上高:非公開

掲載日:2014年2月 6日

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