トップページ  >  起業する  >  コラム・インタビュー  >  闘いつづける経営者たち  >  04.新事業創生、統合から融合へ

闘いつづける経営者たち
株式会社日立ハイテクノロジーズ【久田 眞佐男】

目次

3件動き出す

ep-fight-043-10.jpg 「新規事業の育成は最重点事項のひとつ」。久田眞佐男社長はこう強調する。経営戦略本部内には新事業を創生する部隊を設置。事業化のめどがつけば全社横断のプロジェクトを組織する。
 現在3件のプロジェクトが具体的に事業化に向けて動き出している。年度内に第一弾として、覚せい剤や麻薬などを検出できる小型の質量分析計を製品化する予定だ。価格や重量を通常の質量分析計の10分の1以下に抑えながら、尿中の薬物などを1000万分の1の濃度まで調べられるのが特徴だ。質量分析計は日立ハイテクの中核事業のひとつ。イオン源や分析モジュールのサイズを見直すことで、装置自体の小型化に成功した。

3分の1を入れ替え

ep-fight-043-11.jpg 20年度は10年度と比べた場合、全体の3分の1を新規事業に入れ替える目標を掲げる。半導体製造装置などエレクトロニクス関連の売上比率は現在の6割超から5割以下になる見通しで、久田社長は「2020年度には収益構造は大きく変わっている」と述べる。10年後は医用や環境で新たなビジネスを打ち立てている可能性が高い。「既存技術の応用もあるし、全く新たに始める事業もある」と手の内を少しだけ見せる。

真の融合へ

ep-fight-043-12.jpg 新技術の方向性については新事業創生のためにM&Aも否定しないが、「コア事業を磨くことが重要」と強調する。新事業創生を担当する松坂尚執行役常務も「コア技術から派生すれば、統一性はなくてばらばらでいい」と語る。実際、日立ハイテクの製品群は、一見、ばらばらに見えても、電子線と光学技術を軸に「見たり、計ったりする分野」から現在はぶれていない。
 久田社長は「当社は統合から融合のステージにきている。融合にもう10年はかけられない」と檄を飛ばす。メーカー部門と商事部門、メーカー部門内の各開発部隊内の真の融合への種まきは終わりつつある。「ひとつの日立ハイテク」の新たな挑戦が始まった。

久田眞佐男 プロフィール(ひさだ・まさお)

1972年(昭47)東大経卒、同年日立製作所入社。01年日立(中国)総経理、04年日立アメリカ社長、06年調達統括本部長、07年執行役常務、10年4月日立ハイテクノロジーズ執行役副社長、6月取締役兼務、11年社長。群馬県出身、1948年12月生まれ。趣味はゴルフ。座右の銘は「一期一会」。

企業データ

株式会社日立ハイテクノロジーズ

東京都港区西新橋1の24の14
03-3504-7111
事業概要:半導体製造装置、汎用分析機器、医用分析装置の製造販売および工業材、ITシステムの販売
設立:1947年
資本金:79億3848万円
売上高:6459億円(12年3月期)

掲載日:2012年7月 5日

  • googleplus
  • hatena
  • pocket
  • line
  • evernote
Copyright © WizBiz Inc.
このコンテンツの著作権は、WizBiz株式会社に帰属します。著作権の承諾なしに、無断で転用することはできません。
このページの先頭へ
起業するコンテンツ一覧
  • 事業計画作りや実際の起業準備そして開業まで。起業を目指す人の『こんな時どうする?』に応えます。

  • 法律知識や経営診断など、起業準備段階はもちろん、実際に起業・開業してからも使える豊富な情報を掲載。

  • 『国の補助金を活用して創業するには?』についてご説明します。

  • 中小企業や個人投資家にとってのメリットを、その仕組みや優遇措置について詳しくご紹介します。

  • 起業・開業を考えている職種の消費者利用動向がすぐにわかる、職種別データ一覧。

  • 200以上の業種・職種から選べる開業準備手引き書。

  • 最新のビジネストレンドや中小企業が直面する経営課題など、読み物コンテンツをまとめています。

  • 若手起業家にインタビュ—。「社会人起業」と「学生起業」それぞれの選択を対比しながら起業のカタチを探ります。