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闘いつづける経営者たち
日本アイ・ビー・エム株式会社【橋本 孝之】

目次

リソースを地球規模で最適化

ep-fight-028-1.jpg グローバルの力を引き込み、変革を加速させている日本IBM。かつては日本企業として、現地化に注力していたが、今は親会社の米IBMと一体となって、グローバリゼーションの先頭を走る。IBMが新たに提唱するのは「スマーター・プラネット(賢い地球)」と呼ぶビジョン。その実現に向け、ITの適用領域を都市や社会インフラに拡大するとともに、日本企業には「ゴー・グローバル」を唱え、真のグローバル化を呼びかけており、"スマーター改革"の先導役として、日本IBMの役割がクローズアップされている。

 多国籍企業から真のグローバル企業へ。IBMは「グローバリー・インテグレーテッド・エンタープライズ(GIE)」と呼ぶ企業モデルを掲げ、ここ数年に渡って経営改革を推進。日本IBMもこれに軸を合わせ、2007年10月にアジア太平洋地域グループ(AP)の統括から外れ、米本社直轄の新体制「インテグレーテッド・オペレーション・チーム(IOT)」に移行した。
 地域別の自己完結型ではなく、適材適所でリソース(経営資源)を地球規模で最適化するのがGIEの考え方。日本IBMは"脱国境"をキーワードに改革に挑んだ。

相次ぐキーマンの投入

ep-fight-028-2.jpg 脱国境へのカウントダウン-。それは2000年代半ばにさかのぼる。当時、日本IBMは本業の苦戦に加え、中国レノボグループへのパソコン事業の売却なども響き、閉塞感が漂っていた。05年には東京・六本木の本社ビルも売却し、「日本IBMはどこにいくのか」といった迷走状態が続き、IBMグループ内ではインドや中国が台頭する中で日本の苦戦が際だっていた。
 転機となったのは06年ころ。米本社からキーマンが続々と送り込まれ、日本IBMの改革が急展開。業界内では「占領軍の到来」などと揶揄(やゆ)されたが、グローバルの活力を取り込むことで復活への道を急いだ。

サービスを工業化する

ep-fight-028-3.jpg スポットが当たったのは、収益の源泉を担うサービス事業の改革-。ここで陣頭指揮を執ったのは橋本孝之社長(当時は専務執行役員)。ハード分野で長らく手腕を振るった橋本氏は「ハード事業は国内だけでは(パイが小さくて)採算が合わなくなっている。同様の流れはサービス事業にもやってくる」と指摘。海外IBM(外国人)の手腕を手本に「サービスの工業化」に取り込み、改革を先導した。
 橋本社長は「当時は海外IBMの社員(外国人)が増えたが、この1年で3分の1に減り、今は(浮いた費用で)日本人の社員を海外に送り出し、国際経験を持つ幹部社員を育成している」という。日本IBMは脱国境から次のステージに入ろうとしている。

橋本 孝之 プロフィール

生年月日1954年7月9日、愛知県出身。78年3月、名古屋大学工学部卒業。78年4月、日本アイ・ビー・エム株式会社入社。ゼネラル・システムズ西日本 名古屋営業所。96年1月、日本アイ・ビー・エム株式会社 システム製品事業部 AS/400製品事業部長。98年1月、ゼネラル・ビジネス事業部長。00年4月、取締役 ゼネラル・ビジネス事業部長。01年4月、取締役 パーソナル・システム事業部長。03年4月、常務執行役員 BP&システム製品事業担当。05年1月、常務執行役員 IGS(IBMグローバル・サービス)事業担当。07年1月、専務執行役員 GTS(グローバル・テクノロジー・サービス)事業担当。08年4月、取締役 専務執行役員 営業担当。08年8月、取締役 専務執行役員 事業開発担当。09年1月、代表取締役社長。

企業データ

日本アイ・ビー・エム株式会社

〒103-8510
東京都中央区日本橋箱崎町19番21号
TEL:03-6667-1111(IBMグループ番号案内)
事業概要:情報システムに関わる製品、サービスの提供
設立:1937年(昭和12年)6月17日
資本金:1,353億円
売上高:954,568(百万円)平成21年12月期

掲載日:2011年1月21日

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