闘いつづける経営者たち

企業の成長には、独自の理念や戦略がある。成功後もさらに闘いをつづける経営者たちに聞く、企業成成長ストーリー。

株式会社タカショー【高岡 伸夫】

目次

安らぎや感動を与えられる存在に

ep-fight-024-1.jpg 本物の竹と見間違うような質感と、特殊強化アクリル酸メチル(ASA)樹脂を使うことで耐久性を両立した竹垣「エバーバンブー」。パネルで仕切り、庭空間を演出する「エバースクリーン」-。人工和風竹フェンスを主力に、こうしたユニークなガーデニング素材を世界に発信している企業の本社が、和歌山県北西部の海南市にある。

 タカショーは「ハート&アート」をテーマに掲げ、ガーデン用品、エクステリア用品など約1万8000点の企画販売を手がける。このテーマには、創業者で現社長である高岡伸夫の「企業はテクノロジーと情緒のどちらかに強みを持つが、当社は情緒面に注力し、安らぎや感動を与えられる存在になりたい」という思いがこもっている。

ep-fight-024-2.jpg 人と自然をつなぐ場所として庭をとらえ、環境を切り口に「エコガーデン」を掲げる。ビオトープの考えを取り入れて庭に噴水や滝、池などを組み込んだ「ウォーターガーデン」、布地で日陰を作る「シェードガーデン」、再生原料を使い木のぬくもりと耐久性を両立した「エバーエコウッド」などの商品を展開している。「経済はある程度自然環境を犠牲にして発展する。しかしガーデニングは産業として自然を作ることができる数少ない業界だ」と高岡は語る。

5番目の部屋

ep-fight-024-3.jpg 同社では商品戦略として庭をリビング、ダイニング、キッチン、ベッドルームと並ぶ「5番目の部屋」と位置づけ、ベンチやテーブルなどの家具も提案する。

 グループに22社を有し、海外展開も積極的に進める。99年に設立したタカショーヨーロッパ(ドイツ)は3000近くの小売店と取引している。98年にガーデニング業界唯一の上場を果たし、全国約650の専門施工店を「リフォームガーデンクラブ」としてネットワーク化。08年には中小企業庁の「元気なモノづくり中小企業300社」に選ばれた。

 80年の設立当初は2800万円だった売り上げは、04年度に100億円を超えた。同社の成長を支えるのが高岡の「ガーデニング業界を近代化し、市場を自ら作っていきたい」との強い思いだ。

高岡 伸夫 プロフィール

1953(昭和28)年3月3日、和歌山県生まれ。75年松本金物入社、77年高岡正一商店入社、80年タカショー設立、専務就任。89年社長。

企業データ

株式会社タカショー

〒642-0017
和歌山県海南市南赤坂20-1
事業概要:人工和風竹フェンスを主力とした庭園資材の企画・製造・販売
設立:1980年8月21日
資本金:5億7056万円
売上高:127億5600万円(2010年1月期)
従業者数:399人(うち正社員275人)(2010年5月現在)

掲載日:2010年10月 1日