トップページ  >  起業する  >  コラム・インタビュー  >  闘いつづける経営者たち  >  02.夢への第一歩は「思い」、成功へのカギはその「強さと深さ」だと思っている

闘いつづける経営者たち
株式会社オートウェーブ【廣岡 等】

目次

カー用品のFC展開を提言

ep-fight-003-4.JPG 1958年、大豊産業(現:オートバックスセブン)の入社面接。高校卒業を控えた若き廣岡は「いずれは独立して自分で事業を営みたい」と正直に答えた。

 面接でいきなり独立を口にする志望者も志望者だが、それを受け入れる会社も会社。設立間もない大豊産業には、将来の夢を大きく語る若者を受け入れるだけの度量があった。

 廣岡はいつだってそうだった。こうしたい、ああしたいという思いや使命感が先で、根拠や裏づけは後なのだ。「いつもあるべき姿を思い描き、理想から入る」というのが、今も変わらないスタンス。

 そんな廣岡がある日、自動車用品の全国チェーンをオートバックスの役員に提言した。

 「旧態依然とした自動車用品流通に疑問を持っていた。当時はフランチャイズなんていう言葉はなかったが、地元の自動車用品卸などを巻き込めばいけると考えた」

 だが何ら成功の裏づけがない廣岡の発案に、役員らは「何を夢みたいなことを」と一蹴してしまう。それでも討議を重ねオートバックスの全国展開へ動き出すことになる。

50歳を過ぎてからの独立

ep-fight-003-5.JPG 廣岡は「感覚的にはいけると感じていても経営トップとして決断するには成功の根拠や裏づけがいる。理路整然と説明できないぼくの言葉だけでは確信を持てなかったにちがいない」と当時を振り返る。

 その後も、数々のオートバックス店舗を築き上げた廣岡だが、入社時からの公約であった独立は果たせずじまい。入社して30年が過ぎていた。

 「理想の店をこの手で作りたい」。すでにオートバックス常務という経営の立場にありながら、独立をあきらめきれない廣岡。当時のオートバックスの社長は「社員の引き抜きをしないこと」を条件に独立を許可した。50歳を過ぎた三十数年越しの独立であった。

失敗は成功までの途中経過

ep-fight-003-6.JPG 理想に燃える廣岡は突っ走った。そして第1号店の大赤字という結果を招き、その2年後に国内ナンバーワンの売上を持つカー用品店として蘇らせた。

 廣岡はいう。「確かに思いが過ぎて、計算しないで始めると良くないこともある。ただ思うようにいかなければ、やりかたを変えればいい。失敗は成功するまでの途中経過にすぎない」。

 第1号店の成功の余韻も冷めやらない96年。今度は都内で敷地面積1万坪の土地が貸し出されるという情報が耳に入る。

 業界を驚かせた第1号店の敷地が5,000坪。その約2倍の土地があれば、もっと顧客に満足してもらえる理想のカー用品店が展開できるはず。

 だが黒字化したとはいえ、創業間もないオートウェーブにとって、月額3,000万円と提示された賃借料は大きな負担になる。しかも7年間という期限付き。

 それでも廣岡は、周囲の心配をよそに、自分の流儀を貫く。カー用品店の理想を求める廣岡にとって、1万坪の話をやり過ごすことはありえなかった。

廣岡 等 プロフィール

1939年三重県生まれ。1958年、大豊産業(株)(現・オートバックスセブン)入社。同社常務を経て1990年に独立、(株)オートウェーブを設立し、自ら理想とする2,000坪のカー用品・メンテナンス事業の第1号店を千葉市にオープンする。93年には1店舗での業界月間売上高日本一を記録し、2000年に店頭市場(現ジャスダック)に株式公開を果たす。現在、千葉県を中心に関東全圏で15店舗のオートウェーブ、専門店のオイルボーイ9店舗の指揮を取る。「商売よりも親切行為が先」という徹底した顧客本位のビジネス哲学が持論。

企業データ

株式会社オートウェーブ

〒263-0054
千葉市稲毛区宮野木町1850番地
TEL.043(250)2669(代表)

事業概要:カー用品販売及びカートータルメンテナンスサービス。
設立:1990年9月
資本金:839.4百万円
売上高:単体 18,354百万円、連結 24,893百万円
社員数:連結 796名、単体 638名(2007年3月末現在)

掲載日:2007年12月28日

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