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社長の道場
社員の意欲を引き出す人事評価制度

人事評価制度の策定と運用の方法を解説しよう。評価項目と評価基準を示すことで、社員のやるべきことが明確になり、どんな社員になって欲しいかも明確になる。その結果、社員は自らの方向性をきちんと把握するようになる。

さかい・よしひさ 坂井義尚(さかい よしひさ)
平成4年、立教大学経済学部卒、ベンチャー・リンク入社。サンマルクをなどFCビジネスの経営指導、全国の中堅・中小企業の経営支援で豊富な実績を積み、現在は年間200本以上の講演を全国で展開する講師として活動。

目次

「どんな社員になって欲しいか」を明確にする

人事評価制度の策定は以下の手順で行う。

1.職種の分類

評価システムは職種ごとにつくる必要がある。当然、営業と経理では評価システムが違ってくる。

2.重要業務の検討

職種ごとに重要業務をリストアップする。

3.評価要素の設定と定義付け

どの点を見て評価するのか、重要業務をどのようにこなさなくてはならないか、評価要素を設定して定義付けをする。たとえば「クレーム対応」という評価要素の定義は「顧客からのクレームに対し、誠実さをもって迅速かつ的確に対応できたか」というように明文化する。

4.評価要素のウェイト付け

すべての項目に同じように重要性があるわけではない。項目ごとの重要度に応じたウェイト付けをする。たとえば「受注件数目標達成度」のウェイトが5、「クレーム対応」が4、「業界知識」が3、というように。

5.評価基準の設定と評価シートの作成

項目ごとに、どのような状態なら何点と評価するかを決める。5段階評価なら「クレームを放置することがあった」なら1、「誠実さをもって迅速かつ的確に対応できた」なら5、というように評価基準を設定する。人事評価は「評価基準×ウェイト」で計算する。

評価項目や評価基準の中身は会社によって違うので、自社の状況に応じて設定する。評価項目と評価基準を示すことで、社員のやるべきことが明確になり、どんな社員になって欲しいかも明確になる。社員は自らの方向性をきちんと把握するようになる。

評価者訓練で正しい評価を定着させる

次に、新しい人事制度の導入と運用について説明しよう。

導入準備

従来の賃金体系や昇進・昇格制度との整合性をチェックする。新しい人事制度の導入によって給料が大幅に変化するので、新制度を適用してみて、どんな調整が必要かを明確にする。そして半年から2年の暫定的な措置の期間を設けて、調整手当などによって給料の問題を解決する。

評価者訓練

評価する側が客観的に評価することが難しく、評価シートを作成しても、評価する側によって評価が違ってくるので、評価する側に対する「評価者訓練」が必要である。客観的な評価ができるようになってはじめて、新しい人事評価制度を導入できるのだ。

そして、実際に社員を評価し、なぜその評価をしたのかをディスカッションして、正しい評価ができるように訓練する。これをおろそかにしたまま新しい制度を導入すると、社内が混乱してしまう。

定着

人事評価は「いま」を評価するものであり、努力次第でどんどん評価が上がることを社員に理解させる。同時に、制度に問題はないか毎年見直す。定着してからも3〜5年に一度は全面的にメンテナンスをする。

こうして全社員が自ずと正しい方向に努力する会社となり、組織風土が改善され、社員の育つ組織が形成されていく。


掲載日:2008年2月26日

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