使い込むほど味わいが増す一生もののシンプルノート
| 単に“売れるノート”を目指すのではなく、“自分たちが欲しいノート、一生ものにしたくなるノート”をテーマにこの「トラベラーズノート」開発を始める。現在までの累計出荷数は7万5000冊。発売から約3年が経つ今も、月に平均2000冊が売れている。 |
Point!
書き心地にこだわり、高品質の同社オリジナルのダイアリー用紙(MD用紙)を使用。
Point!
使う人の手になじみ、経年変化でつやも出る革表紙は、タンニンでなめした牛革。タイのチェンマイで加工している。
Point!
差し替え用リフィルノートは、横罫、画用紙、軽量紙、セクション(方眼紙)、クラフト、無罫、日記など各種あり。
Point!
ポケットシール、ジッパーケース、ペンホルダー、リペア用キット(修繕用のゴムひも、錫玉)など、自分仕様にできる専用キットも充実。
製品の特徴
大きさはA4判用紙を3つ折りにした縦長サイズで、取りはずし可能なカバーが付いた手帳である。カバーは広げると1枚の切り落とした革で、背にある錫製パーツでゴムが留められ、そこにノートを挟んである。実にシンプルな構造だ。
このトラベラーズノートを最初に愛用するようになったのは、手帳を常に携帯してアイデアや記録を書き込む人々だ。例えばデザイナーやイラストレーターなどクリエイティブ系の職業人が多い。
発売は2006年3月。製品の特色をひと言で言えば、「長く愛着の持てるノート」である。挟み込むリフィル(補充)ノートを替えれば、なめし革の経年変化を楽しみつつ使い続けることができる。名称の通り、旅先での記録やスケッチを残したりするのと同時に、「旅するように」毎日を過ごし、日々の記録付けを喚起することを考えて作られている。
革カバーは使い込むほどに味が出るように、素材の風合いを生かした黒と茶色の2色。紙は万年筆でも鉛筆でも書き心地のいい自社オリジナル素材を使用している。価格はカバーに白地のノート、布ケース、スペアのゴムバンドが付いたスターターキットで3360円。胴部分を1周して本体を留めるタイプのゴムバンドは、裏表紙中央の穴に通して固定してあり、チケットや折りたたんだ紙を挟んでも落ちにくいようにできている。
ヒットへの道のり
使用の一例。クラフトのリフィルに、旅先でのチケットやメモをちりばめている。しおりの先に留めたビーズが粋。トラベラーズノートを開発・販売したデザインフィルは、発売と同時に同製品専用のホームページを立ち上げた。知名度を高めるとともに、購入者同士の意見交換の場として活用してもらいたいという思いからである。愛用者がどう活用しているのかをイラストや写真を交えて披露してもらえば、それが何よりの訴求になると考えたのだ。
ホームページには愛用者の声が少しずつ集まり話題性も出て、徐々に認知度が高まっていった。また、文房具にこだわりを持つ人たちが、店頭でトラベラーズノートを購入し、自身のホームページやブログで好意的な感想を書いてくれたことも奏功した。
実は開発時、社内には「あまりにシンプルすぎて不親切な商品ではないのか」と疑問視する声もあった。これに対して開発チームは「シンプルなデザインだからこそ、このノートを使う人が自分好みに作り変えやすい。それこそが商品として最も理想的な形のはず」と社内を説得した。
実際に発売してみると、愛用者たちは無地の革表紙に装飾をしたり、しおりひもにカラフルなビーズを通したりと、思い思いの使い方を楽しんでいることが分かった。やはり開発チームの読みは正しかったわけだ。
最初は必要最小限に用意していたリフィルと付属品は、購入者の要望に応えるという形で、順次拡充させていった。
現在の販売状況
現在までの累計出荷数は7万5000冊。色別では、やわらかな印象の茶色の売り上げが全体の約7割を占める。発売から約3年が経つ今も、月に平均2000冊が売れている。今後も引き続き購入者の声をきめ細かにすくい上げ、リフィルの種類のさらなる増加、ホームページの充実に尽力する方針だ。
開発秘話
【包装での演出も考え細部までこだわった】
開発のきっかけは、05年7月のISOT(国際文具見本市)のデザインコンペ用に、今までにない新しいノートを作ろうという話が出たことです。そこで単に“売れるノート”を目指すのではなく、“自分たちが欲しいノート、一生ものにしたくなるノート”をテーマに開発を進めました。
すると現場では、こんなノートが欲しかったと予想以上の反響があったのです。それで商品化が決定しました。発売までは比較的、自由裁量でできたので、担当者たちはまるで学園祭のように盛り上がっていました(笑)。
また、自分の分身のように愛着を持ってもらうため、最初の出合い、すなわちパッケージを開けた時の“ドキドキ感の演出”にもこだわりました。
商品説明の帯、布製の袋、箱の形状など、どこをとっても手抜きはしていません。その甲斐あって、ホームページへのうれしいメールは、年を追うごとに増えています。
![]() |
クリエイティブセンター 飯島淳彦氏 プロダクトグループのプロデューサー。39歳。トラベラーズノート企画開発の中心人物。同製品愛用者層をさらに拡大すべく、ホームページなどでの様々な仕掛けを考案中。 |
| 企業名 | デザインフィル |
|---|---|
| 所在地 | 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-19-19 恵比寿ビジネスタワー9F |
| 設立 | 1950年 |
| 資本金 | 2億34万円 |
| 売上高 | 41億5000万円(08年6月期) |
| 従業員 | 142人 |
| 事業内容 | デザインステーショナリーの企画・製造。企業向けプレミアム、OEM等のプランニング・企画・デザイン・制作など |
| URL | http://www.designphil.co.jp/ |
- 人気沸騰!多肉植物~魅力を紹介する通販サイトが活況
- 「しおサイダー」に能登復興の夢を託して
- ライフスタイルに合わせた機略。デジタル仏壇が登場
- 斬新! 野菜提案企業の意欲
- 高額にもかかわらず60台のセールス
- ガソリンスタンドから壁材まで。事業のキーワードは地域密着
- ウチのヤギ、貸します。建設会社が始めた除草ビジネス
- 発売半年で1500個のセールス
- 卵の個性が会社を救う
- ふとんはネットでも売れるんです
- キャラクターは会社の宣伝マン
- 1カ月で1000個を販売
- おでかけのきっかけは携帯ゲーム
- TVショッピング10分で9000足完売の記録
- 封筒いらずの郵送法。「テープとラベル」がエコを呼びかける
- 製造元から初年度約3万個出荷
- 「体験型ギフト」を提供する新ビジネス
- 発売から1年で販売数が7万個超
- 時代が求める手頃な「ミニ野菜」
- 10年間で40万個のロングセラー
- 15年目で400万足のロングセラー
- 「タクシー相乗り」をスタンダードに
- 1年で10万本超を売り上げたドリンク
- 無限の可能性を持つミドリムシビジネス
- 4日間で約1万個を販売!
- 奇抜なトイレットペーパーで知名度向上
- 発売から約1年で販売数が4000組超
- オフィス移転はアスリートにお任せ
- 発売5年で販売数は125万枚に
- ファーストクラスの気分を味わえる豪華なコンパクトホテルとは?
- 詰め替えそのまま
- 500円健診は「健診難民」を救う
- 業務用から大変身!1億円売れたマスキングテープ
- 二次会は代行サービスにお任せ いまや幹事は外注の時代
- 通販限定商品が販売台数30万台の大ヒットに
- 六本木界隈「2階建てロンドンバスによるクルージングパーティー」
- 水もタオルも使わず家で手を清潔に
- 環境ビジネスの新しい形「風景ビジネス」
- 原油を回収する特殊素材を使い洗濯物のしつこい脂汚れ落とす
- 使い込むほど味わいが増す一生もののシンプルノート
- 宴会を大いに盛り上げる 大人向けのカードゲーム
- 「農産物の安全・安心には製造技術管理がカギ」のニュービジネス
- 規格外キュウリを有効活用 肌と環境にやさしい化粧品
- 「もったいない」の発想が生んだニュービジネス
- ソーラーパネルを採用し便利な携帯電話用充電器
- 作業も手伝う運転手付きレンタカートラック
- 抜け毛・薄毛対策に役立つ高級シャンプー
- 車内アナウンスで起床の時間を知らせる目覚まし時計
- 自分だけのワインを作るバレル・オーナーシップ
- お菓子のディズニーランド?が間もなく日本上陸
- 新素材ではきごこち抜群 男性用下着ヒット商品
- 先端部に360度ぐるりと毛がある歯ブラシ
- 機械部品のばねをおしゃれな雑貨に
- 中小企業でもCMが打てる!?
- メディアを持つマンション販売会社
- 起業家教育で目指す地域の雇用創出
- 子どもの安全を確保する連絡網
- ミュージアムでウエディング?!
- 学生様御用達インソムニア・クッキー
- 日本初、獣医師による24時間電話相談
- 託児施設付きフレンチレストラン
- NYでおしゃれなラーメンレストランが人気
- 食品選びの新たな基準 同じ品質なら「フェアトレード」
- 苦手克服から受験対策まで体育の家庭教師が人気
- 失敗作から生まれたマグロの生ハム
- WIN─WIN─WINの販促活動
- 独自の特産品ブランドを開発
- ハンドメイドの高級ドーナツ
- アメリカ「グリーン・コンフェレンス・ビジネス」レポート
- 体験サービスのカタログギフト
- 「町おこし」につながるか郷土料理ブーム
- 年収1,000万円の情報起業家増加中!
- 東村山発「無添加」を貫くソース
- テントのハギレでバッグを製造 職人技と1点ものの希少性が人気に











