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新事業発見!

宴会を大いに盛り上げる 大人向けのカードゲーム

新商品開発の計画を進めるなか、未知のゲームではルールの浸透に手間と時間がかかると判断し、誰でも知っているトランプに付加価値をつけて売りだす。これがその年の年末までの数カ月で7万個近くも売れて大ヒットとなる。

Point!
トランプと罰ゲームを一体化。このトランプ1つでカードゲームと罰ゲームの両方が楽しめ、負けた人も主役になれる。
Point!
大人だからこそ楽しめるような罰ゲームが盛りだくさん。罰ゲームの内容は、基本的に「宴会で誰もが盛り上がれるもの」。
Point!
場所や好みに応じて4種類。「HARD編」「飲み会編」「肉体派」「LOVE編」を発売中。きめ細かな商品設定がファンを増やした。
Point!
1枚につきひとつの罰ゲームをプリント。54枚すべてのカードに違った罰ゲームをプリントすることで、娯楽性と独自性を高めた。

製品の特徴

「3文字以上尻文字」「はいっ! 割り箸ばしを使って一発芸」「笑いながらもも上げ90秒間」「全員の耳元で愛してるとささやく」――。 これらはいずれも「罰ゲームトランプ」の数字面に書かれた罰ゲームだ。使い方は通常のトランプと同じ。宴会の場を手軽に盛り上げる玩具として、会社員を中心に好調な売れ行きを見せている。

手がけたのは、玩具メーカーのビバリー(東京・中央区)。「新商品開発の計画を進めるなか、未知のゲームではルールの浸透に手間と時間がかかると判断。『それならば、誰でも知っているトランプに付加価値をつけて売り出そう!』という方向性で、2007年初頭から開発を始めました」(田口九企画・開発部次長)

そして同年9月、第1弾として男女混合の席を盛り上げる「LOVE編」、手痛い罰ゲームを集めた「HARD編」を売り出した。これらが年末までに7万個近くも売れて予想外の大ヒットとなる。そこで08年6月に第2弾として、酒席向きの「飲み会編」と、肉体を使った罰ゲーム満載の「肉体派」を市場に投入した。価格は1050円。手頃な価格で持ち歩きやすいとあって、一時は品切れ店も出たほど。対象年齢は「飲み会編」が20歳以上、ほかは12歳以上だ。

遊び方の例

【ロシアンルーレット】

 じゃんけんなどで負けた人が、裏返しに重ねたトランプから1枚を引き、そこに書かれている罰ゲームを実行する。

【ジジぬき】

 ジョーカーを除く52枚のカードから1枚を抜き、残り51枚のカードを使ってババぬきの要領でゲームをする。最後に手元にカードが残った人が負けとなり、そこに書いてある罰ゲームを実行する。

ヒットへの道のり

クチコミで人気が広まった「罰ゲームトランプ」。シリーズ4商品を合わせて17万個を売り上げた。クチコミで人気が広まった「罰ゲームトランプ」。シリーズ4商品を合わせて17万個を売り上げた。

ビバリーの主力商品はジグソーパズルで、カードゲームを手がけたのは今回が初めて。既存商品で切り開いてきた玩具売り場の販路をそのまま活用しつつ、新しい販路の開拓にも挑んだ。それが、学生や若い会社員などの独身成人も多く足を運ぶバラエティーショップ。この戦略が奏功し、クチコミで人気に火がつき特設カゴを置く店もある。

価格は、一般的なカードゲームのワンコイン(500円)以内に対し、約2倍に設定。付加価値があること、ターゲットが子供ではなく大人であることを考慮した価格だ。発売してみると「わずか1000円で仲間みんなと楽しめる」と満足の声が多く寄せられた。顧客対象を明確に設定したこと、それに合わせて販路開拓と価格設定をしたことがヒットを呼び込んだ。

さらに、評判になっている段階で迅速に第2弾を開発・販売。再び話題をさらい、消費者に強い印象を与えたことも商品力向上に貢献した。 現在の販売状況

シリーズ4商品を合わせて17万個を売り上げた。内訳は「HARD編」7万個、「LOVE編」5万個、「飲み会編」3万個、「肉体派」2万個。玩具は12〜1月の贈答用需要が突出しがちだが、この商品は1年を通じてじわじわと売れ続けている。

ほかにも同社では、カードゲーム人気をさらに後押ししようと『熟語トランプ』『おやじギャグカルタ』などのシリーズも続々と開発。いずれも売れ行きは好調だ。今後は、「カードゲームは脳の活性化にいい」という利点を強調して販路をドラッグストアなどにも広げる構想を進めている。

開発秘話

【アイデアは社員で出し合い誰もが楽しめる内容を工夫】

 それぞれの札に入れる罰ゲームは、企画部と営業部のメンバーが退社後に和気あいあいと飲食しつつアイデアを出し合いました。気をつけたのは、内容が過激にならないようにすること。例えば「一気飲みをする」は却下しました。罰ゲームを科せられた人も、見る人も楽しめるという点に配慮しています。

 実は、07年には市場で『ルー語でカルタ』(他社商品)などのカードゲームが少しずつ売れ始めていました。その動きをキャッチし、「当社では今までにないものにチャレンジ!」との意気込みで当商品を売り出したのです。

 不況になると家で楽しめるゲームが売れるというのは玩具業界では定説とされています。ヒットの背景には景気低迷の影響もあったのでしょう。販路開拓で幸運だったのは、現物を持って営業に行くと、担当者の方々が非常におもしろがってくださり、積極的に売り場に陳列していただけたこと。販売担当者にほれられる商品を作ることの大切さを改めて思い知りました。

企画・開発部 田口九次長
1964年東京都生まれ。ビバリー入社当時から、大手量販店の営業を担当し、ジグソーパズル売り場の運営法を学ぶ。その後、主に新規事業の発足を担当。現在は、営業部時代の経験を生かし商品開発に取り組んでいる。

会社概要

企業名 ビバリー
所在地 〒104‐0061 東京都中央区銀座8‐10‐6 銀座MEビル
TEL 03-3572-4972
設立 1977年2月
資本金 5000万円
売上高 18億円(2008年度)
従業員 60人(パート含む)
事業内容 玩具製造販売
URL http://www.be-en.co.jp

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