日本初、獣医師による24時間電話相談
| いまや日本国内の犬猫飼育数は、2,168万頭(ペットフード工業会調べ)に達し、15歳未満人口(1,860万人)を大きく超えている。まさに"ペット大国"というべき状況だが、飼育世帯にとって家族に等しいペットの緊急時の医療体制は、未整備に等しい状況だった。ここに着目し、全国を網羅するロードサービスなど既存のインフラとのタイアップを検討しながら、会員制のペット緊急医療システム構築に取り組んでいるのが株式会社チェリッシュライフジャパンだ。 |
身近なニーズに対応が遅れている分野

「取り組もうと思ったきっかけは、ニーズが身近にあったことですね。友人が犬を飼っているのですが、夜中に病気したりすると24時間体制で対応してくれるところがほとんどない。かかりつけの獣医師のところに、無理を言ってお願いするのがせいぜいといった現状です。いまや、家庭で飼われている動物は、ペットというより家族同様のコンパニオン・アニマルというべきもの。それぞれの世帯にとって、かけがえのない存在なのですから、よりよい環境を整えることでお役に立ちたいと考えています。」
株式会社チェリッシュライフジャパン代表取締役会長の西野高秀さんは、こう語る。 「ペットブーム」と言われる状況が生まれて久しいが、いまだペットの増加傾向はとどまることがない。昨今の「少子化」を反映して犬・猫を飼う夫婦が増えているほか、独身者の単身世帯でライフ・パートナーとしてペットが飼われるといったケースも急増している。引退期を迎えた「団塊の世代」も、セカンド・ライフで「犬と一緒に生活したい」という希望がベスト3に入っているという。こうした動向を鑑みるなら、ペットへの緊急医療体制の整備が急務となっていることは明らかだ。
とは言え、人間の医療分野でさえ体制上いろいろな問題(救急医療や産科医配置などでの地域間格差、高齢者医療負担など)を抱えている中、犬や猫だけでも膨大な数に達したペットの緊急医療体制をどのように整備していこうというのか。
「まずは、ペットオーナーの皆さんが一人で悩まずにすぐに相談できる24時間対応の獣医師による電話医療相談サービスから開始することにしたのです。人間の救急医療でもそうですが、初期対応の的確さが救命のカギになるのは動物も同じです。また、獣医師が相談に応ずるだけで、ペットの症状を判断し、ペットオーナーが指示に従って対処すれば解決してしまうケースもかなりあります。このサービスにより、病気やケガへの早期対応を実現し、一頭でも多くの大切な命を救うことができれば、と願っています。当面、手軽な相談窓口であるペットホスピタルコールセンターにより、ペットオーナーの皆さんに最高の安心を提供することを目的に活動しています」(西野さん)。
ペットホスピタルコールセンターは、獣医師が24時間体制で待機して入電するペットオーナーからの電話に対応。医療アドバイスや健康相談、近隣の動物病院などの紹介を行う。
医療相談によるサービスを質的に高水準に維持するため、獣医療の総合指導は、元日本小動物獣医師会会長の宮本譲さんが担当株式会社チェリッシュライフジャパンがトライアル・キャンペーン期間(5/1〜6/15、この間は一般個人の相談受付)を皮切りに開始したこのサービスには、開始時から常勤・非常勤を含めて12名の獣医師が対応する体制になっている。さらに、医療相談によるサービスを質的に高水準に維持するため、獣医療の総合指導は、元日本小動物獣医師会会長の宮本譲さんが担当するほか、NHKなどで活躍する獣医師の小暮規夫さん(社団法人東京都家庭動物愛護協会会長)も相談役として指導協力している。
今後、ペットホスピタルコールセンターは、会員制サービスとして業務展開をしていく。対象としては、日本ロードサービス株式会社の関連子会社「C-Life CLUB」の会員や、クレジットカード、ペット共生型集合住宅(マンション)、ペット保険などのユーザーを展望しており、来年3月までに対象会員数300万人以上、月間の売上高2,000万円を見込んでいる。
ブルーオーシャン市場のニーズに的確に応えるインフラ体制
―開拓者精神で構築を展望
「現在、小動物ペットの緊急医療に対応し、24時間体制で診療受付している動物病院は、関東地区で8カ所、全国でも72カ所に過ぎません。また、1人の獣医師が何種類もの小動物のあらゆる病気やケガに対応していて“ひとり総合病院”のような様相を呈するなど、この分野が抱える独特の問題もあります。従来、ペット医療の分野は個人経営の病院が中心で組織的な体制づくりがされてこなかったのが特徴です。しかし、急速に小動物の飼育数が伸び、種類も多様化するなどニーズが増大しており、ペット分野のサービス市場は2桁成長を続けています。可能性が広がる分野なのです」(西野さん)。
ペットビジネスに関する市場規模は、犬と猫の合計だけで約1兆6,800億円にのぼり、このうち医療分野が約4,000億円を占める。ほかは、ペットフードをはじめ、「ペット葬儀サービス」や「ペット保険」、「ペットシッター」、「ペットアロマテラピー」、「ペット用サプリメント」などであるが、各種サービス関連業ともに急成長をとげている。この傾向は、ペットの家族化の進行につれ、まだまだ続くこととなろう。
以上の方向性を見越し、電話相談サービス事業の開始に続いて株式会社チェリッシュライフジャパンは、日本ロードサービス社他との相互提携をすすめ、救急搬送サービスの早期実現を目指している。
「夜間、ペットが急病になったりした場合、自家用車があってもペットオーナーが飲酒していて運転できなかったり、タクシーを頼んでも病気の動物の乗車を拒否されるケースもあったりで、動物病院への搬送が容易でないケースがままあります。私たちが提携を予定している日本ロードサービス社は、全国に約3,000カ所にサービス拠点を配置しており、道路のあるところなら24時間いつでも30分以内での駆け付けが可能です。今後、各地の動物病院との連携をいっそう深め、夜間救急の創設をはたらきかけていくつもりです」(西野さん)。
5月1日以来、トライアル期間に寄せられた電話相談では、救急搬送を必要とするようなケースはなかったそうであるが、「夜食のカップヌードルをこぼして犬がヤケドした」とか「固形薬剤を食べてしまった」など夜間にペットオーナーが当惑するような事故の相談があったという。今後、ペット救急が必要となるケースは、当然のごとく増えていくに違いない。
また同社では、獣医師会、高度医療機関、大学などと連携を深めながら1次診療施設(一般動物病院)や2次診療施設(高度医療機関)とペットオーナーをスムーズにつなぎ、相談内容によっては客観的立場の「セカンドオピニオン」への対応も行う予定だという。
さらにITシステムなど、最新の技術を導入してリアルタイムの映像情報による電子読影、電子カルテシステムの導入を促進し、ペットオーナーに的確で質の高い動物診療、安全・安心を提供する準備を進めるという。
「人とペットのよりよい関係づくりに貢献していきたい」と語る西野さん。可能性あふれる分野の市場に増大するニーズに対応するシステム構築に取り組む姿勢に、あふれる開拓者精神を見出した思いがする。
| 名称 | 株式会社チェリッシュライフジャパン |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都世田谷区駒沢3−7−20 |
| 代表取締役 | 西野高秀 |
| ホームページアドレス | http://www.cherish-life.co.jp/ |
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