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エンジニアからキャリアカウンセラーに転身【エンプロイーサービス】

自分らしい仕事をしたいと考え、起業したシニアにエールを送るコーナーです。 エンジニアとしてメーカーに在職中、部下の仕事へのモチベーションが定期的に下がるのを見て心を痛め、キャリア・カウンセリング(CC)を始めた樋口さんは、やがてその仕事で独立したいと考えるようになりました。

樋口 保隆代表取締役 株式会社エンプロイーサービス代表取締役
樋口 保隆(ひぐち・やすたか)
昭和30年生まれ。原子力発電所のプラントやロボット設計の元エンジニア。部下の仕事の相談にのるうち、モチベーションアップにキャリア・カウンセリング(CC)が非常に効果的なことに気付き、45歳のとき独立を決意。資格取得とネットワークを作ることで独立に備え始める。2005年(50歳)、メーカーを退職し、CCと経営コンサルティングを主業務に個人事業主として独立。2006年、株式会社エンプロイーサービスを設立。保有資格、中小企業診断士、キャリアデベロップメントアドバイザー(NPO法人日本キャリア開発協会が発行するキャリアカウンセラーの実務家向け資格。厚生労働省認定試験)。

前職は原子力業界のエンジニア

――御社はどのような仕事をされていますか。
自営業ではコンサルティングをしていたが、会社設立にあたり従業員支援に軸足をおいた。スタッフは樋口さんをいれて4人。登録カウンセラーは男女42人。(2007年4月現在)自営業ではコンサルティングをしていたが、会社設立にあたり従業員支援に軸足をおいた。スタッフは樋口さんをいれて4人。登録カウンセラーは男女42人。(2007年4月現在)
「従業員の満足度(ES)が上がればお客さんに対してよいサービスができるようになり、それが顧客満足(CS)に繋がる」という考えのもと、CC事業、Webカウンセリング事業、教育研修事業、起業・経営革新事業の4事業を幅広く展開しています。なかでも契約先企業の中にCCルームを設けてカウンセラーを派遣し、従業員一人ひとりにキャリア・カウンセリングを行う業務に力を入れています。
――樋口さんはカウンセラーとしては異色の経歴の持ち主ですね。どうして今の業界に進むことを決意したのですか。
私は26年近く、原子力業界で開発・設計に携わっていました。その業界は実力や景気とは関係なく、事故や原子力政策等に大きく左右されるため、何かあると5年10年スパンでいろんな開発や建設がストップしてしまいます。するとエンジニアのモチベーションがどんどん下がり、せっかく優秀な人材を揃えているのにメンタル不全になったり、転職を考えたりする人が増える・・・これでは今まで培った技術がムダになるので非常にもったいないなと思いまして。
――同じエンジニアだったからこそ悩みがわかるという部分が大きかったのですか。
はじめは僕も昔の管理職のように叱咤激励しながら部下に開発をさせていました。ところがそれだと能率が上がらない。何がいいかといろいろ考えていくうちCCに出合ったんです。モチベーションを上げるのにすごい効果があると聞き、本を読んで自分で勉強し始めたのが44歳のとき。そして実践を通して、CCの方が仕事の能率が上がることを確認しました。
――キャリア・カウンセリングを行なう効果とは一言で言うとどのようなものですか。
個人が自分のあるべき将来像を描くことができれば、何かあってもしっかりした考えが土台にあるので、モチベーションを下げず地に足のついた考え方ができます。人は自分の描く将来像に向かって自分でマインドを上げていく方が、上司から叱咤激励されるよりも、仕事の能率が上がるものなんです。CCでは仕事の悩みはもちろん、社内や家族の問題、将来の人生設計などの相談にのっています。

創業10年以内の上場を目指す

――自分の将来像を考えるうち、樋口さん自身にも転機が訪れたということですね。
私自身も44歳の頃、「エンジニアとして今後どのように生きていこうか」と悩んだ時期があり、そのとき自分の将来のキャリア・デザインを描きました。部下を育てることに大きな魅力を感じ始めていたこともあり、「ほかの会社でもモチベーションの下がっているエンジニアがたくさんいるなら、キャリアの勉強で彼らの満足度をもっと上げられるんじゃないか」と思ったんです。エンジニアの視点でカウンセリングや経営を考えられるのが私の強みです。
――独立までに5年の準備期間をおかれましたが、どのような準備をされたのですか。
最初に2年近く勉強して中小企業診断士の資格を取りました。会社の作り方や経営のやり方、マーケティングなどいろいろな勉強ができるので、会社を経営できるんじゃないかと考えたのです。それからキャリアデベロップメントアドバイザー(CDA)資格を取得し、さらに自分にできないことをできる人とのネットワークを築くため、有資格者の会合や同窓会などに意識して参加し、知人や仲間を増やしていきました。このとき築いたネットワークが今も私の大きな財産になっています。
――いざ独立されてからの顧客開拓はスムーズにいったのでしょうか。
いえ(笑)。最初の1年ぐらいはまったく売り上げがありませんでした。やがて人脈を通じて少しずつ話が入るようになり、今では特に営業しなくても、ほとんどの仕事を人からの紹介でいただいています。これまで従業員1,000人規模の自動車機械メーカー、300人規模の精密部品メーカー、100人規模の製造工場などに導入していただきました。私がエンジニアだったことから製造業には特に強いですね。ほかM&Aを行う企業や経営革新を行ない業績向上を目指す企業などが導入したり、導入を検討したりしています。
――今後の目標を教えてください。
今年現在で1,400万円ぐらいの売り上げを来年度は倍にし、累積黒字を目指したいですね。夢は2013年の株式上場です。2005年4月に独立したので、10年以内の上場を目指しています。でもCCの仕事を世の中に広めたいのが一番の目的であって、決してたくさんの資本を得たいということではありません。CCを世の中に知らしめることで、単に顧客満足を目指すのではなく、<従業員満足を顧客満足に繋げる>という考え方を、特に製造業などの経営陣に知って欲しいのです。個人的には80歳はムリでも75歳までは仕事をしていたいですね。

株式会社エンプロイーサービスのホームページ

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