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"こんなことできたらいいな"と誰もが空想する夢の技術。その開発の最前線をご紹介します。あなたのビジネスとアイデアを刺激する科学技術です。

スマートグリッド[update:2010.05.27]
ITを駆使し、効率的な送配電網を構築する次世代送電網「スマートグリッド」が注目を集めるようになってきた。景気浮揚策の一環と位置づける米国のみならず、停電事故の発生件数が極めて少ない日本でも産業界と政府がタッグを組み、新需要の創出に向けた戦略構想の立案に乗り出している。今後20年間、スマートグリッドに関連したインフラ投資は日米欧合計で約1兆2500億ドル(約112兆5000億円)との試算もあり、巨大市場での主導権を握るべく、メーカー間の開発競争が熱を帯びつつある。

糖鎖[update:2010.03.04]
生体の設計図である遺伝子はわずか4種類の塩基でできたDNAで構成され、そこからたんぱく質を作る。だが、これでは不十分。生命活動を考えるには、さらに第3の生命鎖と呼ばれる「糖鎖(とうさ)」を考慮する必要がある。糖鎖はグルコース(ブドウ糖)などの単糖がつながった配列を持ち、細胞やたんぱく質が体内で十分に機能するには、糖鎖がついた状態であることが必要。身近な例では血液型の違いやインフルエンザなどのウイルス感染にも糖鎖はかかわっている。日本が世界を引っ張る糖鎖研究を探った。

粒子法シミュレーション[update:2010.02.18]
コンピューターシミュレーションは実験、理論に続く「第3の科学」と呼ばれ、研究を進める上で重要な手段となっている。その中で最近、「粒子法シミュレーション」という新しい手法が注目されている。従来のシミュレーションでは不可能とされていた、水しぶきや煙が立ち上る様子など、流体の大きな変形をうまく表現できるためだ。応用分野は原子力や土木関連をはじめ、医療やゲームにまでおよぶ。基礎と応用の両面から、最新のシミュレーション手法の動向を探った。

パーソナルモビリティー[update:2010.01.21]
乗り物には役割がある。海を越えた移動には船か飛行機。陸続きなら鉄道や自動車…。最近、これらの乗り物より近い距離、かつ個人用の「パーソナルモビリティー」と呼ばれる小型の移動機器が注目されている。高齢者の移動をサポートするだけでなく、体重を移せばその方向に動いていけることなどから、バイクやクルマとはまったく違った運転の楽しさを味わえるのも人気の秘密。情報通信技術(ICT)と組み合わせて観光地や街中での移動ツールという利用法も考えられ、未来の乗り物としての発展が期待されている。

量子ドット[update:2010.01.07]
テクノロジーの進歩は、より小さく、より細かな領域の限界に挑んできた。それはミクロの世界で物質が新たな表情を見せるから。電子や光は波であると同時に、粒子である―教科書で習う量子力学の世界だ。あのアインシュタインでさえ、当初は「神はサイコロを振らない」と主張、確率論的に振る舞うこの現象を受け入れなかった。量子ドットはその名の通り、量子力学的に振る舞う小さな粒。レーザーや太陽電池から、夢の量子コンピューターまで。ミクロの世界には大きな宇宙が広がっている。

超解像技術[update:2009.12.24]
薄型テレビなどで「超解像」技術を売り物にしたモデルが相次ぎ登場している。「超解像」というのはDVDレベルの標準画像や、低解像度の映像を、その場で高解像の緻密(ちみつ)な映像に再現してみせる技術。「大画面でさらにキレイな映像を鑑賞したい」という消費者のぜいたくな要求にこたえるものだ。まるで魔法のような話だが、そんな「超解像」はどのような仕組みなのか、今後、どう進化していくのか。東芝のテレビ商品企画や半導体開発に携わるエンジニアに話を聞いてみた。

加速器駆動未臨界炉[update:2009.12.17]
次世代の原子炉として世界各地で研究開発が進む「加速器駆動未臨界炉(ADSR)」。加速器を使って未臨界状態の原子炉に中性子を送り込み、核分裂反応を持続する仕組みで、既存の原子炉より安全性が高いとされる。臨界状態で運転する既存の原子炉では、未臨界状態は停止中の状態にあたる。いったい未臨界で運転するとはどういうことか?今年3月、世界初のADSR実験を行った京都大学原子炉実験所(大阪府熊取町)を訪ねた。

太陽熱発電[update:2009.12.11]
「太陽で電気を作り出す」と言えば、すぐに思い浮かぶのが太陽光発電だ。補助金が復活した日本では太陽光発電の設置が急激に増えている。一方、中東や米国に目を向けると、太陽エネルギーを活用したもう一つの発電にも注目が集まる。それが太陽熱発電。日本ではほとんど知られていないが、太陽光発電に比べると仕組みは簡単。鏡を上手に使って太陽光を集め、その高い熱で電気を作り出す。この技術を利用して、何もない砂漠が大規模発電所に生まれ変わろうとしている。

テラヘルツ波[update:2009.11.26]
安全に、中身をはっきり透視できます―。危険物などが入ったかばんなどを閉じたまま検査できる"光"が今、脚光を浴びている。その名はテラヘルツ波。波長がX線や可視光などの光と、ラジオ波などの電波の境界線上にある不思議な電磁波だ。応用研究は始まったばかりだが、テラヘルツ波を使えば、不透明な物質を透過して破壊せずに内部を調べられ、被曝(ばく)量の多いX線を使わずに済む利点がある。半導体や生命科学、空港のセキュリティーなどでの幅広い活用が期待されている。

睡眠時無呼吸症候群[update:2009.11.12]
「グォー」という大きなイビキの後に「……」。 一時的に呼吸が止まったかと思うと、ガァーと息を吸い込む。実はこれ、睡眠時無呼吸症候群(SAS=Sleep Apnea Syndrome)の典型例。このような状態が夜通し続く。症状が重いと、睡眠が浅くなり、日中に強い眠気に襲われて思わぬ事故を引き起こす恐れもある。しかし、イビキと同様に本人は症状に気がつかないことが多く、"隠れSAS"は国内だけで300万人以上との報告もある。SASを侮るなかれ―。
