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アイデアを刺激する 最新科学技術キーワード


超大型鉱山機械

3階建ての建物ほどの高さがある油圧ショベルに、300トンもの重量物を運べるダンプトラック―。こうした巨大な鉱山機械が、北米や南米、豪州、インドネシア、南アフリカなどの鉱山で活躍している。24時間、365日休むことがない現場で、石炭や鉱物の採掘・運搬が主な役目だ。見た目は大型で、使われ方も過酷だが、その本体や関連部品の製造工程は非常に緻密。世界の資源・エネルギー需要を縁の下で支えている。

【1回の掘削量50倍】

世界中の鉱山で稼働する鉱山機械は、米キャタピラーとコマツ、日立建機など限られたメーカー以外作れない。仮に製造できたとしても、鉱山という過酷な条件下での使用に耐えられない。

採掘現場に必要な機械は超大型油圧ショベルと超大型ダンプトラックの2種類だ。車体重量100トン以上の超大型油圧ショベルが石炭や鉄鉱石、金、銅、亜鉛などを鉱脈から採掘する。その採掘した鉱物を同140トン以上の超大型ダンプトラックに積む。鉱山内に集められた鉱物は鉄道などで港に運ばれて、世界中に出荷される。

鉱物を採掘する超大型油圧ショベルで、世界の約30%以上でトップシェアを占めるのが日立建機だ。中でも本体重量800トンの「EX8000」は世界中の鉱山で活躍する。全高は9.9メートル、幅も約10メートル、アームの最高到達点は約20メートル。搭載されている標準バケットの1回の掘削量は40立方メートルで、同20トンクラスの油圧ショベルの50倍もある。

【組み立ては鉱山で】

日立建機の(左)超大型ダンプ「EH4500」(積載重量約250トン)と(右)超大型油圧ショベル「EX8000」(本体重量800トン)(日立建機提供)

日立建機の(左)超大型ダンプ「EH4500」(積載重量約250トン)と(右)超大型油圧ショベル「EX8000」(本体重量800トン)(日立建機提供)

本体重量20トンの標準的な油圧ショベルであれば、工場で部品を組み付け、完成品として顧客に納入される。一方、超大型油圧ショベルをそのまま積載できる船はない。メーンフレームやエンジンユニットなどに分けて船に積載し、鉱山内で組み立てる。キャタピラーやコマツも同様に納入先で組み立てている。

超大型ダンプトラックはキャタピラーとコマツの2社が世界シェアの85%を占め、寡占状態が続いている。この分野で後発の日立建機は電動式超大型ダンプトラックを投入し、ビック2に挑もうとしている。世界の鉱山で支持されているコマツのダンプトラックの中でも、最も大型なのが積載重量327トンの「960E」。主に米国で生産し、日本でも茨城工場(茨城県ひたちなか市)などから輸出している。

【タイヤ成型に違い】

超大型ダンプトラックはタイヤがない状態で輸出されるが、そのタイヤを生産できるのは仏ミシュランとブリヂストンだけだ。鉱山機械用のタイヤは最大のもので全高が約4メートル、幅は約1.5メートルとケタ違い。ブリヂストンでは下関工場(山口県下関市)と北九州工場(北九州市若松区)で生産しており、さらに米国に工場を新設中だ。

全高約4メートルもの鉱山機械用タイヤの製造には100種類以上の原料を使うが、必要な部材の製造工程は一般自動車用とさほど変わらない。違いは部材を組み合わせて成型する工程にある。まずタイヤの骨格を作る工程では約1.5メートルの成型機を使う。骨格が完成したら、路面との接触面となるゴムを巻き付けるが、このゴムの厚さは3、4ミリメートルで何層にも重ねて生タイヤが完成する。さらに、それをタイヤのサイズに合わせた超大型金型に入れて、数時間、熱と圧力をかけてゴムが持つ性能を引き出す。

展望・この技術

センサーで保守管理最適に

鉱山機械はただ大きいだけではない。最先端の情報通信技術(ICT)で効率的に管理されている。鉱山内での運用はもちろんだが、機械の稼働状況から部品の交換時期などを割り出し、そのデータを使って最適なタイミングでメンテナンスを行う。

鉱山機械の故障は採掘量の減少につながる。それは鉱山会社にとって損失そのものだ。鉱山機械には最小限のメンテナンスで最大限の能力を発揮することが要求されている。細かい部品にまでセンサーが組み込まれた巨大で武骨な鉱山機械は、実はとても繊細な機械でもあるのだ。


掲載日:2012年3月 1日

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