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技術開発を支援する!SBIR

中小企業庁担当者にきいてみました!

中小企業の研究開発と事業化を支援
中小企業技術革新制度とは?

 研究開発により新しい事業を興していくことは、企業経営にとって必要不可欠である上、日本経済の発展においても、欠くべからざるものです。中小企業者や個人研究者などを対象にした、省庁横断的な支援制度、中小企業技術革新制度について、中小企業庁経営支援部 技術・経営革新課の常石柔和(つねいしよしかず)さんに伺いました。

Q:中小企業技術革新制度とはどのような制度ですか。
A:中小企業の皆様の研究開発とその事業化を一貫して支援する制度として、平成11年から実施しています。
 国や独立行政法人等による研究開発のための補助金や委託費等のうち、中小企業者や事業を営んでいない個人(以下、単に「個人」)に交付することができるものを「特定補助金等」として指定し、特定補助金等を受けた中小企業者や個人の方々に、様々な事業化支援策をご用意しています。
 また、技術開発力のある中小企業者や個人の皆様への研究開発資金の支出を増大させるため、毎年度、特定補助金等の支出目標額を設定しています。
特定補助金等の中小企業向け支出目標額の推移
Q:中小企業者や「事業を営んでいない個人」というお話ですが、企業以外も対象になりますか。
A:はい。大学や研究所(官民問わず)に所属する個人研究者も対象となります。
Q:省庁横断的な制度ということですが、どんな省庁が参加していますか。
A:7つの省庁が参加しています。具体的には、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省です。このため、特定補助金等として指定されるものは研究開発に関するものですが、ものづくり関連の補助金をはじめ、情報通信、医療、農業、環境など様々な分野にまたがっています。
Q:中小企業技術革新制度の特定補助金等に指定された補助金等の交付を受けた場合、中小企業者や個人にはどのようなメリットがありますか。
A:交付を受けられた中小企業者や個人の皆様に対しては、以下のとおり様々な支援措置をご用意しております。順にご説明します。
 ①日本政策金融公庫の特別貸付制度
 ②特許料等の減免
 ③中小企業信用保険法の特例
 ④中小企業投資育成会社法の特例
 ⑤入札参加機会の特例措置
 ⑥特設サイトへの掲載

 まず、①日本政策金融公庫の特別貸付制度は、通常より低い利率で融資が受けられるものとなります。例えば中小企業事業の「新事業育成資金」においては、設備資金及び長期運転資金の貸し付け(限度額6億円)を行う際、特別利率が適用されます。基準利率から最大でマイナス0.9%の金利が適用されます。
 対象となる方の事業の状況により、「女性、若者/シニア起業家支援資金」や、「新規開業支援資金」、「新事業活動促進資金」といったものもございますので、詳しくは日本政策金融公庫にお問い合わせいただければと思います。
 (日本政策金融公庫・事業資金相談ダイヤル 0120-154-505、沖縄振興開発金融公庫 098-941-1785)
Q:低利での資金調達は中小企業経営者の大きな関心事項ですから、上手に活用したい制度ですね。他の支援措置については、いかがでしょうか。
A:②の特許料等減免は、特定補助金等の交付を受けて行う研究開発の成果について、特許を申請する際、審査請求手数料が2分の1に、特許料(第1年~第10年分)を2分の1にするという制度です。
 申請にあたっては、特許庁への申請前に経済産業局へ軽減申請書の提出を行う必要がありますのでご注意ください。
(経済産業省 産業技術環境局 産業技術政策課 03-3501-1773)

 ③の中小企業信用保険法の特例は、信用保証制度の特例措置です。
 信用保証制度とは、中小企業の皆様が金融機関から資金を借り入れる際に、信用保証協会が債務保証を行い、融資を受けやすくするものですが、中小企業技術革新制度の特例では、債務保証枠の拡大を行っております。
 一般の中小企業では債務保証枠が2億円ですが、特定補助金等を活用した中小企業は3億円に引き上げられます。

(全国信用保証協会連合会 03-6823-1200)
Q:つまり、有望な研究開発を行っている中小企業を補助金交付という形で支援し、さらにそうした企業が事業化に必要な資金調達などを他の企業に比べて有利な条件で行えるように支援しているわけですね。他にはどんな支援措置がありますか。
A:はい。④としまして、中小企業投資育成株式会社法の特例があります。
資本金が3億円以下の株式会社や資本金が3億円以下の株式会社の設立を検討している方は、中小企業投資育成株式会社から投資を受けることができるというものですが、中小企業技術革新制度の特例を活用すると、資本金が3億円を超える株式会社であっても投資を受けることができます。

(中小企業投資育成株式会社 東京社 03-5469-1811 名古屋社 052-581-9541 大阪社 06-6459-1700)

 ⑤は技術力があるものの、入札参加資格のランクが低いといった理由で、国等の入札の競争に参加できない中小企業のために特例を設けて、入札に参加できるようにした措置です。特定補助金等の交付を受けた中小企業は、該当する補助金等を活用して行った研究開発と入札物件に関する技術分野が同じであること等を証明することで、入札参加資格のランクや過去の納入実績に関わらず、入札参加が可能となります。
Q:中小企業の中には、技術力は確かなのに、過去の入札実績がない、または少ないため、その力を活かした入札に参加できない、という企業もあります。研究開発を事業へと育てていくために、役立ちそうな支援です。
A:最後に⑥の特設サイトです。中小機構が運営する中小企業ビジネス支援サイト「J-Net21」内に中小企業技術革新制度の専用ページを設けており、特定補助金等の交付を受けた中小企業の皆様を紹介しています。(http://j-net21.smrj.go.jp/develop/sbir/index.html
また、同じく中小機構が運営する「J-GoodTech」という大企業とのマッチングサイトに登録することで、企業情報や製品情報を自由に掲載してPRしていただくことができます。(https://jgoodtech.jp/pub/

 さらに、特設サイトは国立研究開発法人科学技術振興機構が運営する「JREC-IN Portal」、「J-GLOBAL」と連携しています。
JREC-IN Portal(https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekTop)は、研究者や技術者などを対象に、産学官の研究に関する求人求職情報を中心としたキャリア開発に役立つ情報を提供しているサイトです。
こちらでは、研究人材の求人公募情報を無料で掲載できます。その際、特定補助金等を受けた企業であることを表示しますので、国の研究開発事業を実施した実績をアピールできます。
J-GLOBAL(http://jglobal.jst.go.jp)は、10種類の科学技術情報(研究者、文献、特許、研究課題、機関、科学技術用語、化学物質、遺伝子、資料、研究資源情報)を一度に検索できるサービスです。特定補助金等を受けた機関(企業)については、機関情報画面から特設サイトへリンクが貼られており、特定補助金等を活用した研究テーマなどが紹介できます。
SBIR企業検索とジェグテックのサイト
Q:そもそも、なぜ中小企業技術革新制度が作られたのでしょうか。
A:日本で中小企業技術革新制度が創設されたのは、平成10年にさかのぼります。当時、日本の開業率は廃業率を下回っており、大企業の雇用減少が進展する中で中小企業による雇用増は不十分なまま失業率が上昇し続けているという状態でした。また、金融機関の貸出態度の厳格化等により、研究開発資金の調達がままならない中小企業も多くみられました。

 そのような中、技術開発力のある中小企業に対して、各省庁が共通の枠組みのもとで研究開発資金を支給する機会の増大を図り、さらにその研究開発成果を利用して行う事業活動を支援するべく、本制度が導入されました。
 本制度は平成10年12月11日に成立した新事業創出促進法を根拠としており、翌・平成11年2月16日に施行されました。法改正により、現在では中小企業等経営強化法が根拠となっています。
Q:これから中小企業技術革新制度を活用したいと思っている、またはこれから制度の対象になる補助金等を申請したいと思っている中小企業経営者等は、どうしたら良いでしょうか。
A:まず、過去に本制度の対象となった補助金等については、中小企業庁のホームページ(http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/gijut/index.html、「トピックス」)をご覧いただき、皆様が活用された補助金等が対象となっているかご確認ください。

そして、本制度においては、特定補助金等の交付を受ければ自動的に各種の支援措置を活用する資格が得られます。
 具体的にお使いになりたい支援措置がありましたら、この記事内でご紹介しました各担当部署に直接お問い合わせいただき、「中小企業技術革新制度の特例を利用したい」とご相談ください。なお、それぞれの支援担当部署においては別途審査が必要となる場合があり、
 その際、補助金の交付決定通知など、特定補助金等の交付が確認できる書類が必要となりますのでご注意ください。
 また、過去に本制度の対象になる補助金を交付されたことがなく、今後、検討される場合には、例年3月頃に翌年度に対象となる予定の補助金等を中小企業庁のホームページ(http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/gijut/index.html、「トピックス」)で公表しますので、そちらを参考に、まずは自社の研究開発に合った特定補助金等への申請を検討いただければと思います。
Q:中小企業の研究開発を促進するとともに、研究開発の成果を事業化するにあたって不足しがちな資金面等で支援することは大変重要ですよね。
A:今後とも、分かりやすく利用しやすい制度運用を進めていきたいと考えています。中小企業技術革新制度を契機に、多くの技術力ある中小企業の皆様が成長発展され、日本経済の活性化を牽引していただければ幸いです。
中小企業庁経営支援部
技術・経営革新課 常石様

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