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ロボ・ステーション


新たなロボット像を示す 最新!システムインテグレート
ビン・ピッキングを広げる3次元ビジョン一体型システム【ナレッジ】

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ビジョンシステムを一体化した3次元ピッキングシステム

ナレッジ
代表取締役社長 野邉善行

〒526-0846
滋賀県長浜市川崎町129-5
http://www.knowledge-co.jp/index.html

自動車部品など組立作業を行う生産ラインにおいて「ランダム・ビン・ピッキング」が導入されつつある。部品箱にランダムに積み重ねられた対象物をビジョンシステムで認識し、ロボットアームにより1つずつ把持して部品供給個所に特定の位置姿勢で搬送する作業で、ビジョンシステムの高度化により一部で実用化されている。

ただし、山積みされた対象物の初期姿勢はランダムであり、把持対象が他のワークと重なっていたり接触したりしているため、ハンドをうまくアプローチできなかったり把持時に他のワークや装置を破損したりすることがある。3次元距離センサなどにより個々の対象物の位置姿勢やワーク同士の重なり具合を高精度に認識することで取り出しミスや、ワークや装置の破損を防止するといった手法が提案されているが、ビジョンシステムが高額になるため導入の敷居は高い。

ナレッジは、より簡易なビジョンシステムを一体化した「3Dピッキングソリューション」を提案している。3次元で認識した対象物に対してリアルタイムに軌道生成してビン・ピッキングができ、ティーチング(教示)にかかる負担が小さいことでも注目を集めている。

ビジョンシステムを一体化した3次元ピッキングシステム

ビジョンシステムを一体化した3次元ピッキングシステム

簡易なビジョンシステムと教示レスが特徴

2010年12月の「画像処理機器展」で公開したロボットセルをもとに説明すると、おもに6軸垂直多関節ロボットと専用ハンド、天井に設置した単眼カメラとプロジェクタから構成。動作領域に制限がなく、様々な角度から対象物にアプローチできるようロボットは天吊りにしており、ワークの穴に指を差し込み、指を広げる「内掴み」により把持を行う。

3次元認識には「光切断法」を採用している。対象物にスリット光や特定の縞模様の光を照射し、照射光をもとにカメラ画像中の各点の奥行き情報を得て3次元認識を行う。光照射のためのプロジェクタと単眼カメラのみで構成できるため、他の方法と比較して安価にビジョンシステムが構築できる。また、曲面ワークに対しては光切断法の方がステレオ視(ステレオカメラ)よりも認識しやすいという判断も、採用した背景にある。

運用に当たっては、照射光以外の外部からの光(外乱光)を遮断しなければならないため適用現場に制約があるが、すでに導入が進展しつつある現場では暗室にしてもらうことで、こうした課題を解消している。

ビン・ピッキングの様子 PC上での処理の様子

ビン・ピッキングの様子(左)とPC上での処理の様子(右)

また、計測データをもとにリアルタイムに軌道生成できることも特徴に挙げられる。3次元計測した位置姿勢の情報をもとに対象物のテンプレートモデルならびにロボットの軌道をリアルタイムに生成。最上位に積まれたワークを把持可能な対象物として認識してビン・ピッキングを行う。軌道生成のアルゴリズムは非公開としているが、(撮像枚数により多少前後するが)3次元認識にかかる時間は1秒強、経路生成までに要する時間は3秒程度としている。

3次元認識にかかる処理速度のみに着目すれば、ステレオカメラによる方法でも、この程度の速度を達成しているシステムはある。しかしながら、あらかじめティーチングした軌道に対し3次元認識した部品の位置姿勢をもとに補正をかけている。ティーチングをしなければならない。ティーチングレスと謳える点が大きく異なり、設備の立ち上げにかかる負荷を低減することができる。

ロボットセルとして高付加価値化に向け

最近は、段ボール箱のランダム・ピッキングにシステムを拡張している。システム構成は、可搬重量が大きいロボットに変更した以外はほぼ同様で、1つひとつの段ボール箱を3次元で認識し、リアルタイムに軌道生成することでランダム・ピッキングを行う。

こちらのシステムでは、事前に登録した3次元モデル(STLデータなど)をもとにパターン認識(形状比較)を行う一般的な手法と異なり、形状認識を行わない。それゆえに乱雑に積まれ、かつサイズが異なる段ボール箱でもパレタイズ(パレットへの積み付け)およびデパレタイズを可能にしている。

従来のように、ロボットによるパレタイズやデパレタイズ作業に向け段ボール箱を所定の位置に配置する手間や、ティーチングの負担がないため、物流現場などに容易に導入することができる。2012年にはパッケージ商品としての提供を予定している。

動画:乱雑に積まれた段ボールもピッキングできるデパレタイズシステム
http://www.youtube.com/watch?v=CLUKavw2zsU

ナレッジは2010年12月に「ロボットソリューション事業部」を発足し、3次元認識によるピッキングシステムの導入や運用に関するコンサルテーションや販売を手がけている。画像処理ソフトなどの開発は、ビジネスパートナーのファーストが担当している。本稿で紹介したように、一般的なティーチング・プレイバック(教示・再生)の枠を超える提案するなど、他社とは異なるシステム構築により産業用ロボットの価値の向上につなげており、注目を集めている。


掲載日:2011年11月 8日

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