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ロボ・ステーション


新産業の創造に挑む!ロボット特区大集合
「自社ブランドのロボット開発に結び付く、そんな新規事業へと飛躍させたい」〜ロボットをテーマにしたSNSサイトの運営で、コミュニティを育む〜【シーシェルコーポレーション】

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倉本和昭社長 河野慎也チーフエンジニア
倉本和昭社長 河野慎也チーフエンジニア

シーシェルコーポレーション

代表取締役社長 倉本和昭

〒542-0012
大阪市中央区谷町9-3-7
http://www.seashell.co.jp/

シーシェルコーポレーションは、情報家電やAV機器など各種組込みソフト開発を手がける企業である。大手セットメーカーの開発にパートナー企業として参加したり、技術者を派遣したりしている。技術者不足が指摘されるドライバ層からミドルウエア層の開発を得意としており、1991年の創業以来、順調に業績を伸ばし続けている。

そんな同社が将来的な開発を見据えて、2007年4月に立ち上げたのが、ロボットをテーマにしたSNSサイト「SeaThru(シースルー)」である。  チーフエンジニアの河野慎也さんを中心に、同世代の若手社員が新規プロジェクトとして構築したサイトで、『ロボットをつくりたい!』という強い思いを倉本和昭社長に伝えて実現した。
 「僕らはロボットに関してはまったくの素人です。ですので、ロボット好きが集まって意見交換できるサイトを運営し、まずはノウハウなどを吸収しようと思いスタートしました。
 当社は組込みソフトの開発技術を有しており、組込みシステムの1つに分類されるロボット開発と共通するところがあります。サイト運営を通じて、また、いずれ取り組むロボット開発を通じて、地元・大阪のロボット産業を盛り上げたいという思いもあるんです」  そう河野さんは謙虚に話すが、会員数は当初予定の1,000名をゆうに突破し、3,500名を抱えるコミュニティへサイトと成長している。

2007年4月に、河野さんが中心にとなって立ち上げた、ロボットをテーマにしたSNSサイト「SeaThru(シースルー)」。ロボット好きが集まって意見交換できるサイトを運営し、それを通じて、ロボットに関するノウハウを吸収することを狙っている。

2007年4月に、河野さんが中心にとなって立ち上げた、ロボットをテーマにしたSNSサイト「SeaThru(シースルー)」。ロボット好きが集まって意見交換できるサイトを運営し、それを通じて、ロボットに関するノウハウを吸収することを狙っている。


ロボットを新規事業にコミュニティサイトを運営

SNSサイトと言えば、会員数1,000万人を抱える統合型サイト「(mixi)ミクシィ)」がよく知られる。mixiとは異なり、SeaThruはテーマに特化したSNSサイトとして新たな盛り上がりを見せつつある。
 サイトの仕組みは一般的なSNSと同じで、会員登録をすれば誰でも無料で利用することができる。好きなテーマでコミュニティを立てて会員同士による意見交換やイベント開催の告知、さらには、オフ会を含めた活発な交流がなされている。

SeaThruでは約3,500名の会員のうち、一般の学生や会社員に加え、ロボット製作の経験者が多い。「ROBO-ONE」やロボコンなどの各種競技会やコンテストで活躍する"猛者"を多く抱える。このような多彩な顔ぶれが揃っているのが、同サイトの特徴の1つである。
 話題に上がるテーマには、河野さん自身が「ガンダム世代(*)」ということもあってか、ロボット開発にとどまらず、アニメやフィギュアなども挙がるという。

*:小中学生の頃に「機動戦士ガンダム」(ファーストガンダム、1979年放映)を視聴した30代〜40代前半の人たちを指す言葉として用いられることが多い。

河野さんらがSNSを立ち上げたのは、上述の通り、彼自身がロボット好きという理由もあるが、もともと自身のバックボーンとして組込み開発技術を有しており、将来にはそれを生かすべく、ニーズやノウハウをSNSのコミュニティを通じて的確に獲得したいという思いもあった。
 「いろんな会員が集うメリットを生かし、会員の人たちで何ができるのかを考えたり、さまざまな意見を聞いたりして、みんなが欲しいと思うようなロボットをつくることができれば・・・。そんな思いを秘かに抱いているんですよ」
 河野さんはそう説明するとともに、こうした活動が将来、ロボット事業に参画する足がかりにしようとしていることを伺わせる。

コミュニティを大切にした活動からBtoBを意識した取り組みまで

先に触れたように、SeaThruの会員はロボット愛好家が多数を占め、ホビーロボットなど自作経験者は1割程度に上る。今後は、このようなアクティブユーザーを30〜40%にアップしていくことを目標に掲げ、会員数を増やすと同時に、サイトの活性化を主眼とした運営を意識している。

その取り組みの1つが、ロボット競技会への出場である。SeaThruでは『立て! ドリームロボットプロジェクト! 第1弾!』を企画。会員に参加を呼びかけ、集まった意見をもとにアイデアを募り、試作ロボットを完成させた。8月には2足歩行ロボットの競技大会「ロボゴング」(エルエルパレス主催)への出場を果たしている。
 「まだ開発経験が少ないので、堅実な方法として、市販品をベースに開発しています。うちの強みである組込みソフト技術を生かして、柔軟かつスピーディーな動作が行えるロボットの開発につなげたいです。ロボットを製作して大会に出場し、会員の希望をかなえつつ、その成長を共有していきたいです!」
 河野さんは、そう熱心に話すとともにコミュニティへの思いを示す。

SeaThru内で立ち上げた企画『立て! ドリームロボットプロジェクト! 第1弾!』。会員から意見やアイデアを募り、試作ロボットの完成に結び付けた。 会員のアイデアをもとに開発した「ボッシュロボット」。ロボット競技会「ロボゴング」に出場を果たしたが、ほぼ不戦敗だったという・・・。

(左)SeaThru内で立ち上げた企画『立て! ドリームロボットプロジェクト! 第1弾!』。会員から意見やアイデアを募り、試作ロボットの完成に結び付けた。(右)会員のアイデアをもとに開発した「ボッシュロボット」。ロボット競技会「ロボゴング」に出場を果たしたが、ほぼ不戦敗だったという・・・。


また、SeaThruではユーザーとメーカーとの架け橋として、ユーザーニーズを提案することも視野に入れている。メーカー側もユーザーの声が欲しいという要望を潜在的に抱いており、会員を対象としたアンケートの実施やモニターの募集、これらを加味したマーケット情報の提案などにも取り組んでいる。このようなかたちにて、将来的にはBtoBのビジネス展開を視野に入れている。
 「SeaThruではマーケティングとしてのウェブビジネスと、将来的な自社開発とは分けて展開しているつもりです。SeaThruではまだまだ細かいニーズを拾い出すところには至っていませんが現在、市場ではどのような傾向や流行があるのかを収集することは可能です。そうした内容から提案できればと思います」

地元への寄与を視野に入れた自社製品の開発

SeaThruの立ち上げを機に、大阪市のロボット開発ネットワーク「RooBo」会員となった同社は、次世代ロボット産業のハブを目指す同地域のさらなる活性化も考えている。
 同社は組込みソフト開発技術を有していることから、制御系をはじめ知能に関わる開発は自分たちが担い、動力系や駆動系などの開発は、それぞれの技術を有するRooBo会員企業とコラボレートする。また、SeaThruで得たユーザーニーズを生かしながら取り組む――。このような開発を通じて、地元・大阪への寄与も考えている。

SeaThruの立ち上げから運営までを担っている河野さん。SeaThruは、ロボットに対し好意的な人が集まっているSNSサイトであり、「会員の方々の好意的で前向きな意見を収集できることは今後、自社にとって大きな強みになるのでは」と話す。

SeaThruの立ち上げから運営までを担っている河野さん。SeaThruは、ロボットに対し好意的な人が集まっているSNSサイトであり、「会員の方々の好意的で前向きな意見を収集できることは今後、自社にとって大きな強みになるのでは」と話す。


とはいえ、「現時点では、ロボット開発および、その事業化に向けた具体的な活動はまだまだこれからです。ですので、まずはロボットにしかできないタスクや、ロボットの存在意義をSeaThruを通して収集し、発信していけるサイトにしたいです。
 ロボットに対して好意的な人が集まっているSNSサイトですので、会員の方々の好意的で前向きな意見を収集できるというのは、大きな強みになると捉えています」
 少しずつではあるが、会員同士でなされる活発な議論を通じて、河野さんは手応えを感じつつあることが伺えた。

最終的な目標は、サイト運営で得たノウハウや知識をもとに自社ブランドのロボットを開発することにある。その道のりは始まったばかりだが、河野さんら「ガンダム世代」が運営するSeaThruを通じて、どのようなロボットが創出されるかが期待されるし、SeaThruは要チェックのサイトであることを改めて知った。


掲載日:2008年12月 9日

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