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自然から学ぶアイデアの源泉 ネイチャーテック


植物は自身の細胞で持つ色素キトサンフィルにより光の量を調整している

Photo by code poet

光の量を調整する植物

ヒントとなる自然:植物(光合成をする植物)

<写真>植物は自身の細胞で持つ色素キトサンフィルにより光の量を調整している
Creative Commons

何がすごいの?

さんさんと降り注ぐ太陽の光は気持ちいいですね。しかし、夏の日差しがとても強い日に長時間野外にいると、私達は倒れてしまうこともあります。実は、植物も私たちと同じように、太陽の光が強すぎると感じるときがあるのです。

植物がある一定量以上の光を体に受けると、光合成により過剰に生産された酸素によって、植物の細胞内にある葉緑体(光合成を行う器官)が壊れてしまい、光合成の速度が落ちてしまいます。

この現象は光阻害と呼ばれ、植物は色々な方法で光阻害を避けようとします。葉緑体に含まれる色素β(ベータ)カロテンの仲間であるキトサンフィルは、太陽の光が強いときに、吸収した光から過剰に生産したエネルギーを熱に変えて捨てることができます。また、光が弱くエネルギーが足りないときには、より光を吸収しやすい物質に変わり光を集めることができます。動けない植物は、植物の細胞が持つ色素キトサンフィルを利用して光の量を上手く調整しているのです。

どうやって役立てるの?

光合成に必要な光がある一定量以上当たったときに、植物は吸収する光から生産されるエネルギーを減らして光合成を行います。エネルギー生産を調節するプロセスを模倣して、有機物による人工光合成の開発ができるかもしれません。

どんな研究をしているの?

光を集める色素の一つであるキトサンフィルは、光を過剰に受けると、集光効率の弱い物質のビオラキサンチンとなり、クロロフィルで吸収された光を熱に変えて除去します。また、受ける光がある一定量を下回る場合、キトサンフィルは光効率の高い物質、アンテラキサンチンとなり、光を集めることがわかりました。

どんな技術開発ができる?

アメリカの分子生物学者は、人工的に植物が行う電子移動化合物の作製をしました。作製された分子は、電子移動をするポルフィリン電子供与体とフラーレン電子受容体と、光の刺激によって構造を変化させるフォトクロミック分子による2つの集光アンテナで構成されます。

フォトクロミック分子は、光が多量にあたると、dihydroindolizine(DHI)の分子構造を変えたbetaine(BT)を生成し、ポルフィリンから励起されたエネルギーを熱に変換し消去します。フォトクロミック分子が光スイッチ機能として働き、過剰な電子の生成を防ぐことが分かりました。

光合成で行われる光エネルギー移動や電子移動を制御する因子を解明し、その原理を用いた電気機器や光触媒(光を使って化学反応を促進する物質)、そして新しい形の太陽電池などの開発が期待されます。

<参考文献>
Molecule With 'Self-control' Synthesized Science Daily  Stephen D. Straight, Joakim Andreasson, Gerdenis Kodis, Ana L. Moore, Thomas A. Moore, Devens Gust J.AM.CHEM.SOC.2005, 127, 2717-2724

<関連リンク>
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掲載日:2012年3月12日

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