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自然から学ぶアイデアの源泉 ネイチャーテック


あまりに臭いので英語では「Skunk Cabbage(臭いキャベツ)」と呼ばれている

Photo by RL Johnson

暖かいけど臭い、ザゼンソウのお家

ヒントとなる自然:植物(ザゼンソウ)

写真1:あまりに臭いので英語では「Skunk Cabbage(臭いキャベツ)」と呼ばれている
Creative Commons

何がすごいの?

ザゼンソウはアメリカ、日本などの寒い湿地に分布するサトイモ科の植物です。肉穂花序(にくすいかじょ:花弁のないたくさんの花が集まって棒状になったもの:写真1の赤い部分)が、僧侶が座禅を組んでいる姿に似ていることからこの名前がつきました。

ザゼンソウは、まだ雪のある早春に花を咲かせる時、自ら熱を出して周りの雪を溶かしてしまいます。そして、発熱して体温を20度Cに維持することで、花を寒さから守ります(写真2)。また、花粉を運んでくれるハエをおびき寄せるために悪臭を放ちますが、熱を発することで臭いの強さが倍増するのです。

上段・ザゼンソウの写真と赤外線サーモグラフィー。下段・ザゼンソウ近縁種(ミズバショウ)非発熱植物。(提供:宮崎大学 稲葉丈人先生)

写真2:
上段・ザゼンソウの写真と赤外線サーモグラフィー。
下段・ザゼンソウ近縁種(ミズバショウ)非発熱植物。
(提供:宮崎大学 稲葉丈人先生)

どうやって役立てるの?

ザゼンソウが冬の寒さから身を守るメカニズムを解明することで、低温に弱い作物の耐寒性を高めたり、寒さに優れた植物を改良したりすることができるかもしれません。

どんな研究をしているの?

ザゼンソウの発熱のメカニズムについて研究が行われました。その結果、ザゼンソウには、ミトコンドリア(動植物の細胞内の小器官、細胞が生きていくために必要なエネルギーを供給する)が数多く存在することが分かりました。

雪が降る寒いときでも、ザゼンソウはミトコンドリアで行われる呼吸速度を倍増させることで熱を発生させているのです。ザゼンソウには、発熱しないジャガイモの24倍、カリフラワーの360倍もの数のミトコンドリアが含まれていることが判明しました。

どんな技術開発ができる?

ザゼンソウの発熱、熱産生機能を工学的に応用することによって、化石燃料を必要としない生物学的発熱システムの開発にも期待できます。

<参考文献>
Ito-Inaba, Y. et al., Developmental changes and organelle biogenesis in the reproductive organs of thermogenic skunk cabbage(Symplocarpus renifolius). J. Exp. Bot., 60, 3909-3922, 2009
稲葉(伊東)靖子,発熱するザゼンソウ-大量のミトコンドリアを発見-科研費NEWSレター Vol.3, 16, 2009

<関連リンク>
稲葉研究室|宮崎大学IR推進機構|Inabalab.
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掲載日:2011年12月26日

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