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自然から学ぶアイデアの源泉 ネイチャーテック


セクロピアサンは自ら作り出す抗生物質により体を守っている

Photo by Slomoz

セクロピアサンは細菌に感染しても平気

ヒントとなる自然:昆虫(セクロピアサン)

<写真>セクロピアサンは自ら作り出す抗生物質により体を守っている
Creative Commons

何がすごいの?

アメリカの森には、日本のヤママユガの仲間、セクロピアサンという蛾が住んでいます。セクロピアサンは、セクロピンという物質を作り出します。このセクロピンは、私たちが風邪をひいたときに使う抗生物質と同じ役割を持ちます。セクロピアサンは自分自身で抗生物質を作っているので、もちろん薬の副作用の心配もありません。必要に応じてセクロピンを作り出し、自分の体を病原菌から守るのです。

セクロピンは細菌の攻撃を受けると、細菌の細胞膜を破壊し、細菌が体内で増え続けることを防ぎます。細胞膜そのものを破壊するので、何度も抗生物質を使うことで菌が強くなって(耐性を持ち)、薬が効きにくくなることもありません。さらにセクロピンはケガをしたときにも早く治るような働きをもっています。

どうやって役立てるの?

現在のカビ取り剤は強い化学物質でできていますが、新しい安全な防カビ剤として利用できる可能性もあります。私たちの体内に細菌が入ってきたときにも、セクロピンが細菌を効果的に破壊してくれれば、副作用を起こさない薬としても有効です。

どんな研究をしているの?

セクロピンが、セクロピアサンの体内でどのように合成されているかについての研究が行われています。また、セクロピンの遺伝子配列を解読し、37個のアミノ酸でできたタンパク質であることが分かりました。

現在では、このタンパク質の機能や構造についての研究が盛んに行われ、セクロピンを人工的に実験室で合成することに成功しました。また、セクロピンは非常に多くの細菌に対して効果がある物質であることも分かりました。

どんな技術開発ができる?

医薬品業界では、私たちにとって新しい種類の抗生物質としての技術開発が期待できます。同じ抗生物質を使い続けると薬が効かなくなってきます。細菌も、その薬に対して強くなってくるのです。そうすると私たちは新しい抗生物質を開発し続けなければなりません。セクロピンが、人間にとっても薬として有効であることが期待されます。

また農業の分野では、セクロピンを合成できる植物を遺伝子操作により開発することで、病害に強い農作物が作れるかもしれません。実際に、イネやムギなどの病害の原因となる細菌に対しての、人工的に合成されたセクロピンの効果が研究されています。

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掲載日:2011年8月29日

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