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自然から学ぶアイデアの源泉 ネイチャーテック


天井を走り回るヤモリの秘密

ヒントとなる自然:動物(ヤモリ)

<写真>ヤモリはどのような面にも自在に貼りつくことができる
Creative Commons

何がすごいの?

ヤモリはツルツルの壁をスルスルとよじ登ったり、天井をさかさまに歩くことができます。足をくっつけたり離したりをすばやく繰り返して走ったり、ピタリと貼り付いたり、ヤモリの足は一体どんな仕組みになっているのでしょう?

ヤモリの指先は一つの吸盤のように見えますが、実は目に見えない細かい毛がびっしりと生えています。毛の先端にはさらに0.2から0.5ミクロン(※)の小さな突起がついていて、この突起一つ一つが面と「ファンデルワールス力」という分子と分子がひきつけあう特別な力でくっつくので、どんな面にも自在に貼りつくことができるのです。

また、毛の生え方に工夫があり、少ない力ではがせるよう独特の配置が取られているため、ヤモリの足の裏は接着剤のようにべたべたしていません。このように、ヤモリは強力な接着力と、簡単にはがせる仕組みを両立させた足を備える凄い生き物なのです。

(※1ミクロンは1mmの1/1000)

どうやって役立てるの?

コンクリートや石や木材の壁にも使える吸盤ができるかもしれません。そんな吸盤ができれば、日常生活で役に立つだけでなく、岩場やビルでの災害救助、建物の建設現場でも活躍しそうです。

どんな研究をしているの?

ヤモリの足の裏には長さ30から130μm、直径がヒトの毛髪の1/10の細い毛が約50万本も生えています。この毛の先端には0.2から0.5ミクロンの、へら状構造をした突起が数百個ついており、この突起一つ一つが面と接触しファンデルワールス力によってはりついていると考えられています。2000年にはこの毛1本の貼りつく力が実際に測定されています(参考文献:Nature 405(2000),681-685)。

アメリカのデイトン大学の研究チームは、髪の毛よりも細いカーボンナノチューブを縦に並べて、ヤモリの足の裏の毛の構造を再現した新しいフィルムを作る事に成功しました。実験ではヤモリの足の200倍もの接着力を記録し、計算上は5センチメートル四方のフィルムで、70キログラムの人をぶら下げることができます。

日本の日東電工株式会社は大阪大学と共同で、カーボンナノチューブを用いたヤモリに近い粘着力を実現したテープを開発しました。強力な接着力と、はがしたい時に簡単に引きはがせる性質を併せ持つ上、接着面を汚さなかったり、どんな被着体にも接着したりする特徴を持っています。

どんな技術開発ができる?

現在でも磁石や接着剤を利用すれば人も壁を登ることはできますが、その強力すぎる接着力ゆえに、壁から引きはがす時に強い力が必要なため、ヤモリのように素早く移動することはできません。また、登る事のできる壁の材質も限定されてしまいます。

カーボンナノチューブを使った新しい材料を応用することができれば、壁の材質を問わず、映画のスパイダーマンのように素早く移動できるようになるかもしれません。将来、建設現場で働く人や、災害救助隊には「スパイダーマン・グローブ」が必須の道具となっているかもしれません。

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