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自然から学ぶアイデアの源泉 ネイチャーテック


卵殻の強さのバランスから学ぶ護身術

ヒントとなる自然:鳥(鳥の卵)

<写真>鳥の卵
Creative Commons

何がすごいの?

鳥の卵の構造は、自然界で最も強い構造のひとつです。巣の中で一定期間を過ごす卵は、さまざまな外敵から自らの身を守らなければなりません。そのため、万が一、他の鳥に尖ったくちばしでつつかれても、割れにくい強度を持っているのです。

しかし、卵が十分にあたためられると、雛鳥は内側から殻を破って外に飛び出します。その時には、殻が丈夫すぎると雛は殻を破ることができません。そのため、殻の内側からは割れやすい構造になっているのです。卵の殻は、外からの衝撃と内側からの衝撃に対して異なる強度をもつ、合理的な素材と構造で出来ているのです。

殻を破って卵から出てきた雛
Photo by rkimpeljr
Creative Commons

どうやって役立てるの?

地震や強風に強い建築物のデザインや自動車の新しいデザインに役立ちます。卵の持つ、「外から割れにくく、内側からは割れやすい」という構造は、自動車の理想的なフロントガラスの開発につながります。

自動車のフロントガラスも、外からの衝撃には強く、内側からの衝撃には弱い必要があります。人間が自動車内に閉じ込められたときに脱出しなければならないからです。あるいは、衝突の際に乗っている人達がフロントガラスにぶつかった時の衝撃を吸収する必要があるからです。

どんな研究をしているの?

卵の構造は、外側の比較的割れやすい炭酸カルシウムを多く含んでいる卵殻と、内側の力を加えられても変形することで割れにくい糖タンパク質を主成分とした卵殻膜の、二重の構造になっていることが分かりました。

内側から力を加えると、卵殻膜が変形し、外側の卵殻を容易に割ることができます。しかし、外側から力を加えると、最初の卵殻のひび割れは簡単にできますが、完全に割るには内側の卵殻膜を貫通させる必要があり、内側の膜は変形するだけで容易に割れません。

卵を手のひらで握りつぶそうとすると、卵の殻の強さを実感することができます。実は、かなりの握力の持ち主でも握りつぶすことはできません。実際の実験で、くちばしのような円錐型の穴あけハサミで外側から負荷をくわえると、最初のヒビ割れは簡単にできますが、貫通するには大きなエネルギーが必要であることがわかりました。

どんな技術開発ができる?

卵の構造と素材の研究が進めば、自動車の新しいフロントガラスの発展が期待されます。また、地震や風雨に強いビルや橋などの建物のデザイン開発にもつながるでしょう。

<参考文献>
「生物工学とバイオニックデザイン」尾田十八・坂本二郎・田中志信共著/培風館
Juhachi ODA et al,Mechanical Evaluations of Structural and Material Composition of Eggshel,JSME International Journal,Series A,Vol.41,No.1,1998

<関連リンク>
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掲載日:2011年3月22日

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