- 人の肺の二酸化炭素除去能力
- 光の量を調整する植物
- ミルクで病気知らずのワラビーの赤ちゃん
- ヒレを丸めてスイスイ泳ぐブルーギル
- 水滴を離さないバラの花びら
- パクっと閉じるハエトリグサ
- 動く珪藻が出す繊維
- カーボンナノチューブが人工光合成を可能にする!?
- 自ら集合する、小さな分子
- しわを作ってスイスイ泳ぐイルカ

Photo by ecstaticist
バッタはハイジャンプの名手
ヒントとなる自然:昆虫(バッタ)
<写真>バッタの後足
Creative Commons
バッタは昆虫の中でも長くて強靱な後肢を持っていて、危険を感じると長い後ろ足で高くジャンプして逃げてしまいます(写真)。種類にもよりますが、バッタがジャンプする高さはその体長の数倍から数十倍にもなります。このバッタの強力なジャンプ力はどこから来ているのでしょうか。
その秘密は、後肢の関節で強力な「バネ」のように働く、レジリンというゴム状の特殊なタンパク質にありました。レジリンのおかげで、バッタはジャンプするときに蓄えたエネルギーを97%もの割合で使うことができ、その跳躍力の源となっているのです。
ジャンプロボットに小型センサーを搭載することができれば、人が入るのが難しいような足場の悪い地形で、調査や救急活動に役立てることができます。
スイスのローザンヌ工科大学の知的システム研究所が、バッタを真似た超小型の跳躍ロボットを開発しました(関連リンク先参照)。このロボットは、全高5センチ重さ7グラムと小型ですが、自分の身長の約27倍の1.4メートルの高さまで飛び上がることができます。
これを人に例えると、30階建てのビルを越えるのと同じくらいの高さに匹敵します。取り付けた電池で、3秒間隔で320回のジャンプが可能です。将来的には、ロボットに超小型の太陽電池を搭載して動作時間を伸ばし、他の惑星での探査活動に使う事が考えられています。
地球上はもちろん、地球外の惑星における遠隔探査にも使うことが考えられています。1機だけでなく何機かの「群れ」で使うことで、探査を効率的に進めることが期待されています。