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自然から学ぶアイデアの源泉 ネイチャーテック


白い雪とのコントラストが美しいナナカマドの実

Photo by ressaure

ナナカマド、赤い実の秘密

ヒントとなる自然:植物(ナナカマド)

<写真1>白い雪とのコントラストが美しいナナカマドの実
Creative Commons

何がすごいの?

ナナカマドはバラ科の樹木で、街路樹としても植えられています。とても硬く丈夫な木で、「7度かまどに入れても燃え尽きない」ことからこの名前がつきました。夏の終わり頃から、緑色の実は熟しはじめ、秋には葉とともに綺麗な赤色になります。

このナナカマドの実には、とても不思議な性質があります。この実は真っ赤に熟しきってもそれから腐ることはなく、やがて葉が落ちても、雪が降ってもずっと枝の上に残っているのです。白い雪に映える赤い実とのコントラストはとても美しく、庭にナナカマドを植える人も少なくありません。

フランスのある研究者は、ナナカマドの実が腐らないことを不思議に思い、その理由を調べてみると、ナナカマドの未熟な実に含まれるソルビン酸という成分が原因であることをつきとめました。ナナカマドの実は、このソルビン酸という物質のおかげで腐敗せずに赤く美しく保たれていたのです。

ナナカマドの実はソルビン酸により赤く美しく保たれる

<写真2>ナナカマドの実はソルビン酸により赤く美しく保たれる
Photo by Kain Kalju
Creative Commons

どうやって役立てるの?

ナナカマドの赤い実を腐敗から守るソルビン酸を、私たちの食べ物の腐敗から守る保存料として利用することができるでしょう。

※保存料とは、食品の微生物による腐敗、変敗を防止することにより、食品の保存性を向上する目的で使用される食品添加物です。

どんな研究をしているの?

腐敗とは、食べ物などのたんぱく質がカビや細菌などの微生物によって分解され、有害な物質や悪臭が生じる現象です。ソルビン酸は、幾つかの方法で微生物の活動を抑えて腐敗を抑える働きをしていることがわかりました。

ソルビン酸は弱酸性の物質です。微生物はそれぞれ好まれるpH(水素イオン指数。物質の酸性・アルカリ性の度合いを示す数値)の範囲が決まっていて、それを外れた場所で生きることはできません。一般的な細菌やカビなどの微生物は中性付近の環境で活発に増殖するため、ソルビン酸がpHを下げることで増殖活動を抑えることができます。

また、ソルビン酸は微生物の主な餌となる乳酸ととても似た構造をしています。微生物は乳酸と間違えてソルビン酸を食べると、その代謝がブロックされるために増殖が抑制されるのです。

どんな技術開発ができる?

現在一般的に使用されている保存料の中には、カビには利いても細菌には効かない、といったように、効果のある微生物の種類が限定されてしまうものが多く存在します。ソルビン酸はカビ、細菌、酵母などの微生物に幅広く作用するので、ウィンナーやかまぼこなど、沢山の食べ物や化粧品の保存料として使われています。

<関連リンク>
「食品保存料 ソルビン酸について」(日本政策金融公庫:PDFファイル)
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掲載日:2011年1月27日

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