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HOME > 製品・技術を開発する > 自然から学ぶアイデアの源泉 ネイチャーテック

自然から学ぶアイデアの源泉 ネイチャーテック


かさの間にある薄い膜のようなものが種子

Photo by MomokoMinakawa

湿度に敏感な松ぼっくり

ヒントとなる自然:植物(松ぼっくり)

<写真1>かさの間にある薄い膜のようなものが種子
Creative Commons

何がすごいの?

風が強い日、特に台風の後などは公園によく松ぼっくりが落ちていますね。スギやヒノキにも同じような実が付いています。松ぼっくりは果実ではなく球果(きゅうか)と呼ばれ、いくつもの裸の種を包んでいる揺りかごのようなものです。

朝拾ってきた松ぼっくりがお昼には開いていた、なんてことはありませんか?松ぼっくりは種を最適なタイミングで飛ばすために空気中の湿度によってりん片を開いたり閉じたりしているのです。湿気を含んで重くなった種は遠くには飛びません。雨にも流されてしまいます。

松ぼっくりは種を遠くに飛ばせる湿気のない時にだけ、りん片を開きます。そして、そのすき間から顔を覗かせた羽のついた松の種子(写真1)は、風に乗って松ぼっくりを離れ地面にヒラヒラと落ちていきます。

写真2:かさが閉じた状態の松ぼっくり
Photo by cobalt123
Creative Commons

どうやって役立てるの?

湿度の高い梅雨は余計暑く感じるように、私達が快適と思う環境は湿度に大きく影響されます。そこで、松ぼっくりのりん片の性質をヒントに、湿度を調整できる新しい素材が開発できるでしょう。また、湿度を察知し、無電源で自動的に開いたり閉じたりする窓もできるかもしれません。

どんな研究をしているの?

イギリス、バース大学の研究者、ジュリアン・ヴィンセントは松ぼっくりの開閉運動のメカニズムについて研究しました。

松ぼっくりにあるりん片は二層の硬い繊維によって構成されており、この二つの繊維は逆の方向に走っています。松ぼっくりが乾燥すると、りん片の内側が外側よりも膨らみます。これによって、りん片が外側に曲がり、その結果、開いたり閉じたりすることが分かりました。

どんな技術開発ができる?

新しい繊維が開発されるにあたり、松ぼっくりの開閉運動のメカニズムは逆の発想により応用されました。これは、細い針状のウール(羊毛)と、防水加工された繊維との二層から構成された新しい繊維で、服を着た人の汗によって濡れると開き、乾燥すると針状の部分が自動的に再び閉じるようになっています。

これは、服の中の湿度を調節するとても賢い繊維なので、スマートファブリックと呼ばれています。寒暖の差や晴雨に関係なく快適な着心地が味わえる最新のテクノロジーとして、スマートファブリックはイギリスの会社により特許化され、スポーツウェア、アウトドアウェア、農業用素材、産業用素材など幅広い分野において開発中です。

<参考文献>
MMT Textiles 社
Nature 390,668(18 December 1997)How pine cones open Colin Dawson,Julian F.V.Vincent&Anne-Marie Rocca
学校図書(株)広報誌「教科研究」中学校理科185号 授業実践例1(PDF)

<関連リンク>
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掲載日:2011年1月17日

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