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HOME > 製品・技術を開発する > 自然から学ぶアイデアの源泉 ネイチャーテック

自然から学ぶアイデアの源泉 ネイチャーテック


アリの行列

Photo by Yuga

「群れ」でつくるアリの行列

ヒントとなる自然:昆虫(アリの群れ)

<写真>アリの行列
Creative Commons

何がすごいの?

アリの行列は、庭や公園などでよく見かけます。アリはどうして行列をつくるのだろう?と不思議に思うことはありませんか?これは「ルールに従う魚の群れ」や「鳥の群れ」(→リンク「どんなに群れてもぶつからない)と同じく、アリが餌を探すとき、

  • フェロモンを出し
  • ほかのアリがそのフェロモンを感知して道を辿る

という単純なルールに従うことで、群れ全体が複雑な行動を取ることができているからなのです。

どうやって役立てるの?

魚や鳥が天敵から身を守るために群れを作る時のルール(「どんなに群れてもぶつからない)や、アリが餌を取るために群れを形成するためのルールはアルゴリズムと呼ばれ、何か問題を解決するときの為の手順という意味があります。

会社へ行く前の日には、ご飯を食べる、お風呂に入る、服の用意をする、かばんに必要な書類を入れる...などと、会社へ行くための手順をたてます。これも会社へ行くためのアルゴリズムと言えます。

アルゴリズムをプログラムとして表現することで、今あなたが見ているこのページも作られているのです。アリの行動を参考に手順を工夫し、アルゴリズムの研究をすることで、人間社会の複雑な課題、たとえば交通渋滞の緩和やトラックの走行ルート決定や航空管制といった問題を解決することができるでしょう。

どんな研究をしているの?

昆虫学者と商品の流通(物流)を研究する学者がアリの行動について詳しく研究しました。アリは、女王アリ、王アリを筆頭に、副女王、副王、働きアリ、兵隊アリといった階級ごとに分かれています。この研究では集団行動をする働きアリの行動に焦点をあて、どのように餌を見つけるのかが観察されました。

アリは餌を探すためにうろつき、餌を見つけたら、フェロモンを出しながら巣へ帰ります。周りをうろついていた他のアリも、このフェロモンを感知すると、うろつくのを止めて、餌を見つける道を辿ります。

フェロモンは時間がかかるほど、つまり、餌への道が遠いほど、早く蒸発してしまいます。餌への道が短ければ、時間もかからずフェロモンも長く残ります。それで、後からきたアリが餌までの道を見つけると、周りのアリもその道を辿る可能性が高くなり、結果すべてのアリが列をなしてぞろぞろと行進するのです。

アリがフェロモンによって餌までの経路を見つける際の行動からヒントを得て、流通(物流)を効率的に行うアルゴリズムが開発されました。

図:F=餌、N=アリの巣

図:F=餌、N=アリの巣
Photo by Johann Dreo
http://www.flickr.com/photos/nojhan/
Creative Commons

どんな技術開発ができる?

アリのアルゴリズムに基づいた戦略で、トラック輸送の最善ルートを見つけることができます。ある生産会社では、アリのアルゴリズムを利用して、いくつかの生産拠点からトラックを使って、多くの顧客に様々な商品を納入する最適ルートを見つけ出しました。これによって、燃料費や人件費など輸送にかかるコスト削減にも繋がりました。

この仕組みは、あるセールスマンが幾つかの都市を一度ずつ訪問して出発点に戻ってくるときに、移動距離が最短になる経路を求める、巡回セールスマン問題へも適応されました。

Dorigo, Marco, and Thomas Stutzle. Ant Colony Optimization. MIT Press, 2004. Bonabeau, Eric, and Christopher Meyer. "Swarm Intelligence: A Whole New Way to Think About Business." Harvard Business Review (May 2001), 106-14.

<関連リンク>
どんなに群れてもぶつからない
アリのフェロモンを使ったえさ取り行動(名古屋大学)

掲載日:2010年11月15日

「自分の家」を持つカサガイどんなに群れてもぶつからない

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