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ものづくりの原点


第94回

粉末冶金の技術拡大に邁進するプロ集団[ナパック]

鈴木明社長

鈴木隆社長

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ナパック(長野県駒ヶ根市、鈴木隆社長、0265-82-5266)は、金属の粉末を原料に、それを金型に入れて圧縮成形した後に融点以下の温度で加熱して部品を作る粉末冶金製品の製造専業メーカー。

粉末冶金はダイカスト製品と同様、構成的製造方法(削り粉を出さない)であり、材料歩留まりのよい工法。しかも粉末は自由な割合で混ぜられ複雑な形状の金型にも流し込めるため、多様な性質・形状の部品が製造可能だ。

圧力や熱で固結した粉末の集合体であるため、その粉末間には機械部品としては強度を低下させる原因となる隙間(気孔)が存在するが、この性質を逆手にとって気孔に潤滑油を注入することで、使用中に油を補給する必要がない含油軸受などを作ることができる。

日本では40社程度しか手掛けていないが、材料利用率が約95%と高いため、省エネ・省資源の面でも優れているのが特徴だ。

粉末冶金の技術を生かしSmCoボンド磁石のトップメーカーに

徹底した無人化・自動化でコスト削減を図っている

徹底した無人化・自動化でコスト削減を図っている

ナパックは粉末冶金の技術を生かし、希土類ボンド磁石も手掛けている。希土類ボンド磁石とは、磁石とプラスチックの粉を混ぜ圧粉成形や射出成形で固めたものだ。

同社は10年以上にわたる大手精密メーカーへの希土類ボンド磁石のOEM生産を経て、00年から自社ブランドでサマリウム−コバルト(SmCo)磁石の製造販売を開始した。このSmCoボンド磁石は、高磁力が特徴で熱減磁率が非常に低いため、高温化での磁気センサーなどに適している。

OEMなどの経験を生かし、プラスチックの種類や成形方法、磁場配向の有無など多種多様な磁石を製作可能なのが同社の強み。「SmCoボンド磁石では世界でもトップメーカー」と鈴木隆社長は自負する。

高強度・複雑形状の焼結機械部品に挑む

高精度で複雑形状な機械部品を製造できる技術力が同社の強みだ

高精度で複雑形状な機械部品を製造できる技術力が同社の強みだ

「小さい会社だからこそ特徴を出さなければならない」と、軸受・精密部品などの分野で自社独自技術の開発に努めている。90年代前半からアルミニウム焼結技術の開発を始め、精度などの面から不可能といわれたハードディスク内部品の量産に成功した。

現在取り組んでいるのが、平成19年度に経済産業省の戦略的基盤技術高度化支援事業の認定を受けた「焼結機械部品の革新的生産技術の開発」。現在は情報機器や家電への部品供給が主だが、将来的には自動車分野をはじめ、より多くの分野へ対応するのがねらいだという。

技術の組み合わせにより「いかに高強度で低コストの商品を作るか」がポイントだと鈴木社長は語る。気孔の形や圧縮成形の方法などを工夫することで、自動車のトランスミッション歯車などの高強度・複雑形状の部品の製造を目指している。「21世紀は粉の時代」との意気込みのもと、さらなる技術展開を図る考えだ。


掲載日:2008年8月 7日

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