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ものづくりの原点


第90回

無線メッシュ通信技術でユビキタス社会の実現を目指す[シンクチューブ]

海藻敬之社長

海藻敬之社長

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シンクチューブ(神戸市東灘区、海藻敬之社長、078-857-8390)は、通信用の機器やソフトウェアの開発、製品化まで手掛ける設立7年目の技術ベンチャー企業。得意とするのは「無線メッシュ・ネットワーク」という通信技術だ。

これは通信機器を数珠つなぎに配置し、相互に情報をやりとりしてネットワークを構築する。有線ケーブルの敷設はパソコンとの接続など必要最小限に抑えられ、規模の拡張や配置変更も容易なため、屋外での作業用途に適している。

研究開発用途から実際の運用向けへ

多重メッシュ回線の実装により、高スループット、高信頼性の無線ネットワークを実現する。大規模・広域対応が可能なため移動端末、VoIP端末からも利用可能だ

多重メッシュ回線の実装により、高スループット、高信頼性の無線ネットワークを実現する。大規模・広域対応が可能なため移動端末、VoIP端末からも利用可能だ

この技術はすでに多方面で活躍中だ。地元自治体の協力を得て公衆向け無線LANサービスの実験を行い、屋外でも安定して通信できることを実証している。

また大手造船メーカーでは大型船舶の船底のスクリューなどの作動検査を行う際に、同社の無線メッシュ・ネットワークを導入。計器が測定したデータを上層の船室まで送るのに、有線に比べコストや手間が省けると評価を得ている。

特定の場所に構築したネットワークの中で、温度や光といった環境や状況の変化を制御し監視する試みも進めている。実際に、農場では各種センサーで気温や土壌の温度などを測定し、農作物の生育状況をカメラで監視している。機器同士をネットワークでつなぎ、データの一元管理を可能にした。

また農場内のトラクターにセンサーやカメラを搭載し、感知した情報をもとに運行状況を監視して安全管理にも利用。4月には、このような制御機能を付加した無線LAN通信機を製品化した。

同社が狙うのは、時間や場所を問わずネットワークを利用できる『ユビキタス』と、広帯域で安定した通信を行う『ブロードバンド』の二つの市場だ。

「ユビキタスの要素を強化しながらブロードバンドの安定性を実現することが課題」(宇多小路泉取締役)という。これまでの製品は研究開発用途が主だったが、今後は実際の運用向けの製品を目指していく。

ロボットのようなシステムが理想

理想は「ユビキタス・インテリジェント・システム」(海藻敬之社長)。通信機器に映像認識機能を追加することで、情報の送受信に加えて、処理も行うことができる「ロボットに近いシステムだ」(海藻社長)という。

19年度に「中小企業ものづくり高度化法」で認定を受け、実現に向けて動きだしている。テーマは「高度通信サービス技術とリアルタイム映像解析技術を用いた産業用ロボット向け機能安全システム機構の開発」。これは取得した映像情報から、人間の識別や動きに関する情報を取り出すというものだ。

「映像認識をはじめ、今後も新たな機能を自社の通信機に常に加えていきたい」(同)という同社。高度なセンサー技術を持つメーカーとの協業を模索中だ。


掲載日:2008年7月 3日

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