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ものづくりの原点


第89回

『切る』『抜く』を極める業界のリーディングカンパニー[塚谷刃物製作所]

塚谷俊哉社長

塚谷俊哉社長

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塚谷刃物製作所(大阪府八尾市、塚谷俊哉社長、072-996-8770)は1951年の創業以来、工業用特殊刃物のトップメーカーとして高品質なモノづくりを展開している。塚谷俊哉社長は「『切る』『抜く』の品質を極めながら、多品種少量や短納期といったユーザーニーズにこたえ続け、事業拡大してきた」と強調する。


3製品で高シェアを確保

ビジネスフォーム刃、トムソン刃、ピナクルダイという3つのカッティング・エッジの研究・開発、製造・販売を通じて「切る可能性と抜く可能性」を広げている

ビジネスフォーム刃、トムソン刃、ピナクルダイという3つのカッティング・エッジの研究・開発、製造・販売を通じて「切る可能性と抜く可能性」を広げている

工業用特殊刃物は主に用途の異なる3種類の刃物で事業展開している。段ボールや紙パッケージの打ち抜き用途主体のトムソン刃は50年以上の実績を持つ。

製品アイテムは約3,000種類、国内シェアは60%(同社推定)を握る。さらにコンピュータから印刷される帳票類にミシン目やパンチ穴を開けるビジネスフォーム刃は国内シェア約90%(同)と断トツだ。

主な製品だけでも約200種類を扱う。印刷業界はかつて輸入品に頼っていたが、同社が61年に国産化し普及。同社製ビジネスフォーム刃はJIS規格のベースともなった。01年に標準品の加工作業をロボット化し、24時間稼働の生産体制を確立している。

売上高構成比で45%を占める主力の腐食刃「ピナクルダイ」は、シールやラベルを筆頭に、薄いシートの型抜きで評価を集める。刃物の厚みは0.35mm−2mmと薄く、通常は腐食液で溶かし刃先を形成するが、同社は腐食後、機械で刃先を加工する技術を開発した。

刃先部分をシャープに仕上げ、強力磁石と組み合わせた筒状タイプ用などを95年に製品化。液晶部のレンズシートや反射シートなど携帯電話用部品を中心に電子部材の加工向けに需要は拡大し、国内シェアは60%(同)を誇る。07年からは韓国でも腐食刃の生産を始めた。

関西大との産学連携で液晶用の次世代技術を開発

国が実施する07年度戦略的基盤技術高度化支援事業として、同社が取り組む「液晶用特殊シート材の高精度打ち抜き用次世代皮膜コーテッド金型の開発」が採択された。3カ年計画で同社の特殊刃物技術と関西大学の持つ表面改質技術を融合し、液晶用シート材の加工用刃物の製品化を産学連携で進めている。

生産技術部を管轄する奥村彰英取締役は「最大1μm(1μmは100万分の1)の薄い膜を刃先へ安定的にコーティングすることが課題。実用化できれば、刃こぼれがなく鋭利さを持続でき、加工能力は飛躍的に高まる」とし、この開発の意義を説明する。

急成長するIT関連部材向け特殊刃物の提供で着実に実績を積む同社だが、品質や精度の要求は永久に続く。塚谷社長は「当社の切る、抜くという技術はローテクかも知れないが、モノづくりになくてはならない」と断言する。

08年6月期の売上高は前年度比微増の62億円強を見込む。業績も堅調で、さらなる付加価値向上に向け挑戦を続けている。


掲載日:2008年6月26日

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