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ものづくりの原点


第88回

新たなプレス技術の確立で世界を目指す[昭和精工]

木田哲朗社長

木田哲朗社長

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昭和精工(横浜市金沢区、木田哲朗社長、045‐785‐1111)は、不二ダブリュピーシー(神奈川県厚木市、下平英二社長、046‐246‐1191)と共同で、汎用プレス機を用いた精密せん断加工技術の開発を進めている。新たな成形技術の確立と金型の耐久性向上により、高精度プレス加工「ファインブランキング(FB)プレス加工」の生産性を高めるのが狙い。汎用プレス機で高精度加工ができれば、「機械導入コストなど設備投資の低減につながるほか、(理論的には)現在のFB加工と比べ生産性は3倍向上する」(木田成人副社長)と期待する。

FB加工の生産性を3倍に向上

新加工技術の研究開発のため、社内に専用スペースを設けた

新加工技術の研究開発のため、社内に専用スペースを設けた

FB加工はワークに対し3方向から加圧することで、平滑なせん断面が得られる技術。せん断面精度はプラス・マイナス0・02ミリメートルと、一般的な加工法に比べ約5倍の精度を誇る。ただサイクル数は1分間で30ストロークと、一般プレス加工の80ストロークに比べ劣り、生産性向上が課題となっていた。

精密せん断加工技術は三つの要素技術に的を絞り開発を進めている。その中で重要な役割を果たすのが、不二ダブリュピーシーが持つ金属表面処理技術「WPC処理」。WPCは金属表面を硬化し、表面応力を均一化するショットピーニングの一種だ。40マイクロ−200マイクロメートル(マイクロは100万分の1)サイズの微細な金属粒子を、ワークに対して毎秒100メートル以上の高速で噴射。すると表面改質が起こり、金型の耐久性や耐摩耗性がアップする仕組み。

また生産性を3倍に高めるにはプレス機のサイクル数向上が求められる。サイクル数を上げれば、ワークを打ち抜く速度に比例し表面温度は上昇。その分、冷却機能を高めなければならない。従来の潤滑油による冷却方法を改良、発熱が高い部分に集中して潤滑油を供給する「型温度制御」の開発も進めている。

ほかにもワークのスムーズな流れ込みで、せん断面の精度を上げる金型設計「新金型構造」にも取り組む。これら要素を満たすことにより汎用プレス機による精密せん断加工技術の完成が見えてくる。

連携体の充実で研究開発にまい進

「FB加工の生産性を高め、世界に通じる技術にしたい」(木田副社長)。経済産業省の「戦略的基盤技術高度化支援事業」に応募したきっかけは、海外でも通用するプレス技術の開発だった。昭和精工が考える海外展開は、独自技術による海外企業との直接取引。そのためにも「低コストで信頼性のある高度な技術の確立が必要」(同)と分析する。

研究開発に集中できるのは「心強いバックアップがあるから」(同)という。連携体が充実しているためで、よこはまティーエルオー(横浜市保土ケ谷区)が煩雑な事務手続きなどプロジェクト管理を担当。横浜国立大学大学院工学研究院の梅澤修教授が研究開発の技術アドバイザーとして協力している。


掲載日:2008年6月20日

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