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ものづくりの原点


第78回

強みは機械と人材[キメラ]

宮崎秀樹社長

宮崎秀樹社長

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150人の体制でやっている金型屋は他にはない

北海道室蘭市に拠点を構えるキメラ(宮崎秀樹社長、0143‐55‐5293)。同社の宮崎社長はこう言って胸を張る。「自社の強みは金型部品の製造で培った切削、研削、放電加工による精密で微細な加工技術」。

高精度の金型部品を生み出す技術力と最速で中1日の超短納期が他社を寄せ付けない最大の武器。現在、月におよそ8,000点の精密金型部品を製造、出荷している。

金型の世界といえば、どうしても長年の経験によって技を極めた多くの職人の姿を想像してしまう。しかしキメラの社員の平均年齢は30歳に満たない。

高齢化が進む業界にあって、社員の若さだけでも異色の存在だ。製造現場を率いる駿河正哉取締役製造部長は「うちの強みは機械と人材」と話す。


若い力が成長支える

整頓された工場内にはマシニングセンターやワイヤ加工機、放電加工機などの工作機械がところ狭しと並ぶ。同時にこれら機械の能力を最大限に引き出す人材の力が同社の強みである。

生産のベースになっている3次元CAD/CAMのオペレーションシステムも、地元の室蘭工業大学の出身者らが中心になって構築した。宮崎社長は「社長の仕事は会社の方向性を決めること」ときっぱり。技術をベースにした成長は、若い力が中心になっている。

キメラの強みは同時に弱みも内包する。駿河製造部長は「ノウハウに依存して、モノの質が人によって左右されることもある」という。だが最近は状況が変わってきた。「営業部隊が思い切って前に出られる体制になってきた」(宮崎社長)という。

暗黙知から形式知へ

研究・開発の体制強化策として導入された最新の小型精密加工機。より高い精度・品質を求める市場ニーズに応えていく

研究・開発の体制強化策として導入された最新の小型精密加工機。より高い精度・品質を求める市場ニーズに応えていく

オーダーメードの金型部品が主力のキメラにとって新たな挑戦が、ものづくり基盤技術高度化法の申請だった。これによる研究開発を通じて、蓄積してきた加工技術の底上げを狙う。採択されたテーマは「加工条件の最適化による高機能かつ、微細な多極を有する狭ピッチコネクター用成形金型の開発」だ。

小型、大容量化によってますます高機能化が進む携帯電話などの情報家電。キメラは当面の課題として組み込み部品の一つである狭ピッチコネクター用の成形金型の実用化を目指している。

今回の技術開発に伴って、新たに放電加工機などを導入するほか、加工対象物(ワーク)の加工条件を最適化するソフトウェアも併せて開発する。

また工具の選択や作業順序、加工条件など自動で選び出すシステムも構築し、加工特性や材料特性のデータベースを用いて「暗黙知」から「形式知」への変換を進める。

キメラは、今回のこうした研究開発を通じてコア技術である切削、研削加工技術をさらにもう一段高めるとともに、高精度で微細、複雑な金型の製造技術を確立していく構えだ。


掲載日:2008年4月10日

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