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ものづくりの原点


第77回

革新的なアルミニウム成形法で世界を席巻[木村工業]

木村秀樹社長

木村秀樹社長

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ダイカスト並みの低コストで、熱間鍛造に匹敵する高品質アルミ鋳造法を確立しているのが木村工業(広島県呉市、木村秀樹社長、0823-74-3009)。全く新しいアルミ製品量産技術「REC製法」で世界を席巻しようとしている。

同社は油圧プレス技術や制御技術を得意とし、主に自動車生産設備、産業機械、環境装置やプラントを製造する。設計・開発から製造、据え付けに至る一貫体制で、常に市場と向き合いニーズを先取りしてきた。

遠隔地でもすぐに対応できるサービス体制をモットーとしている同社だが、全社を挙げてより高い技術を目指し、無限の可能性に挑戦するスタンスは、まるで「戦艦大和」を生んだ呉(広島県)の気質がルーツとなっているようにみえる。

アルミ成形法の歴史を創る

REC製法は「品質・コスト・量の3拍子そろった鋳造法」。地球環境にも優しくアルミ鋳造の革命をもたらすものとして期待される

REC製法は「品質・コスト・量の3拍子そろった鋳造法」。地球環境にも優しくアルミ鋳造の革命をもたらすものとして期待される

「REC350(Revolution・Eco・Casting 350)」(型締め力350トン)製法は「革新的・環境配慮型のアルミニウムの新鋳造システム」。このテーマで07年度の中国経済産業局の「戦略的基盤技術高度化支援事業」に採択されている。

同テーマは財団法人くれ産業振興センターが事業管理者となり、木村工業とグループのキムラ、北陸テクノ(富山県射水市)、広島大学(広島県東広島市)、広島県立総合技術研究所西部工業技術センター(広島県呉市)が参加する産学官共同研究だ。

鋳造という新しい事業の柱を考えている時期とも合致し、補助金を開発資金に充てる目的で申請した。「中小企業にとってこのような支援はありがたい。採択される自信もあった」(木村秀樹社長)という。開発に弾みがついたことはいうまでもない。

REC製法は2方向時間差3段加圧により、従来の射出機構をなくし装置の小型化を図っている。この装置で成形すると鋳巣が最小限に抑えられ、熱間鍛造に匹敵する品質が得られるという。

さらに複雑形状・高密度・高強度・高精度の部品製造をダイカスト並みのコストで実現するとともに、1サイクルが30−40秒と早いのが特徴。また溶湯温度も他製法に比べ低く、エネルギー消費量も少ない。すべてのアルミ溶湯成型法に優るという。

ITシステム化で安定生産

加えてREC製法は製造工程で職人頼りだった経験や勘所なども、すべて数値・データ化している。つまり習熟度不足でも扱えるようシステム化しており、REC生産設備自体の販売もする。

このREC製品は、エンジンブロックやマスターシリンダーなど自動車の重要保安部品やダイカストで高品質を要求される部品など幅広く適用できる。鍛造の5%、ダイカストの十数%、鋳物の半数はRECに置き換えられると試算している。「品質・コスト・量の3拍子そろった鋳造法」(木村剛会長)と胸を張る。

技術担当の澤田喜代司常務も「アルミ鋳造の革命。地球環境にも優しく優位性は明らか」と強気だ。納入先も日増しに多くなっている。

今後はさらに精度を上げ、REC製品の世界供給を目指す。すでに装置に新機構を加え、製造技術のさらなる進化や2mm以下の薄肉品を追求した「ニューREC製法」の開発に着手している。量産体制もほぼ整い、アルミ鋳造から成形、機械加工、アセンブリーに至る一貫モジュール体制を構築していく計画だ。


掲載日:2008年4月 3日

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